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2023AW_読んだもの_はじめて学ぶ海洋学_疑問2:海流、潮流、そして潮汐力(特に満月側)について

 こんにちは。今日はちょっと釣りっぽい記事が書けて嬉しいです。ここでは潮汐の力について書きます。でもこんな記事を書くということは、いつも通り釣れていないということです。あれこれ釣りにも行っていません。行かないと釣れないのに。

 潮汐と潮流ってあるじゃないですか。一方で海流もあるじゃないですか。わたしは沖のことに詳しくなくて、まず海流と潮流、潮汐の違いから改めて整理しようと思いました。雰囲気的には理解しているのです。雰囲気的には。

海流とは

 海流ってほらアレでしょ、親潮とか黒潮とか。黒潮は栄養がなくて、あったかいのがどっちだっけって毎回思い出すのに時間がかかります(あったかいのが黒潮です)。
 海流はハドレー循環などの大気の循環セル(太陽から地球への熱エネルギーに持って生まれるもの)で駆動します。大気循環に伴う恒常風がエネルギー源なので、止まることはありません。a.k.aめっちゃ大きい地球規模の海水の流れです。

潮流と潮汐とは

 一方で潮流は潮の満ち引きによって生まれる流れです。まず潮の満ち引きは1日にだいたい2回あります。この周期性のある上下動を潮汐と言います。この潮汐の引っ張りの力によって生まれる海水面方向の流れが潮流です。つまり潮流は潮汐に伴って発生することです。潮汐の駆動源についてはこの下から書いていきます。

疑問2:満月側に働く潮汐の力とは

 ところで、よく見る図があるじゃないですか。こんなものです。

図1 潮汐の平衡理論(p74 図2-27より引用)

 義務教育レベルの図に対する疑問ですみませんなのですが、どうして満月側でも大潮なの?ってずっと思ってました(図1の左側のなにこれって書いてあるところです)。図に従えば、ひっぱりの力は太陽側にあるのに(話が長くなるので割愛しますが、なんならどうして満月の度に月食が起きないかもちょっと前まで不思議でした)。

 だから調べて考えました。今日はこれについて書きます。でも調べて考えて、理解して納得することに時間がかかりました。以下では調べた中身と多分こうだろうと思ったことを書きます。

 まず『はじめて学ぶ海洋学』にはこうあります。

 ではこのとき,なぜ裏側も盛り上がってしまうのでしょうか.それは,月と地球が共通重心(月に面した地表から約1650km地球中心側)の周りを公転してるからです.

はじめて学ぶ海洋学 p74より引用
ここでいう「裏側」とは図1の満月側のことです

 へぇそうだったんだ。宇宙の中に浮かぶ地球が座標的に静止していないことは知っていました。でも先ほどの図1に関して、わたしが月の公転軌道に対して地球が静止しているモデルを考えていたので理解できなかったことがわかりました。そのため上記から新しく理解したモデルを下図2に示します。

図2 月と地球の共通重心について簡易モデル

 そして『はじめて学ぶ海洋学』はこうも続けます(この間わずか2行です)。

地球表層の海水では、月による引力と公転による慣性力がつりあっています。そのように考えると潮汐力(T)は
T=Gm1m2/r^3
と表現され,

はじめて学ぶ海洋学 p75より引用

 え、なんで?
 急にr^3出てきました。なんでr^3が出てくるのかわかりませんでした。rは物体間の距離です。間の2行を何度読んでも理解できませんでした。なのでまずこのTを求めるために万有引力から整理します。あの有名なきれいな式。この式好きです。

equilibrium theory of tides,Isaac Newton

 図2より、月と地球は月と地球の共通重心を軸に公転しています。この円運動により、地球は月に面した面(月がおよぼす万有引力)と反対方向に慣性の力が働きます。そして表層の海水では、先の引用より月の万有引力とこの公転による慣性の力がつりあっていることです。それとポテンシャルが微分で表現できることを前提として新月側の点A、満月側の点Bにおける潮汐力Tを求めると多分こんな感じなんだと思います。諸定数は画像の真ん中の上あたりに書いています。

新月側と満月側の潮汐の力の求める式

 本に書かれた2行の間を理解するのにこんなに時間がかかります。そもそも合ってるのかな。ただ取り敢えず新月側にも満月側にも絶対値の等しい潮汐力が働くことと、距離の3乗の理屈は理解できました。これで満月の日でも一定の安心をして釣りに行けます。でもこれは慣性系の話で、本当の月と地球は図2の通り非慣性系に配置されます。この系における式は角速度を使えばワンチャンあるのでしょうか。

 でもまだ疑問があります。以前も書いたと思うのですが、海水は引っ張られるのにわたしはどうしてひっぱられないんだろうということです。せっかく潮汐力を求めたので出してみます。疲れてきてひどい字です。

ヒトの質量に働く潮汐の力について

 ほんとかなぁ。まぁでも大事なのは10^-5Nってところだと思うんですよね。ヒトの質量が海水に対して相対的に十分に小さいから、ヒトはひっぱられないんですね。海水の質量をGoogleで調べたら1.40*10^21kgくらいでした。約140京トンって出てきてバカみたいに重いなぁって思いました。海水は重いからひっぱられるのですね。よかったよかった。じゃあわたしが海に入ったら海の質量として一緒にひっぱられることですね。これも想像できます。
 でも。
 じゃあ陸に接地しているわたしは陸に含まれる質量だとはならないのですか。陸は大きな質量を持ちます。だから陸も一緒にひっぱられてるっていうなら分かります。でも海水面は陸に対して相対的に高く、そして低くなっています。これは、海水が流体だからですか?でも潮汐力の式にレイノルズ数も何も出て来ません。

 固体潮汐。次はこれに追い詰められるんだと思います。こうやって毎日がままなりません。また寝られないです。

 写真は夕焼けの海です。この日も何も釣れませんでした。サーフからフラットフィッシュが釣れるようになりたいです。今日だって一応シーズンなのにね。

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