山川欣伸(やまかわ よしのぶ)

HR会社で働いている会社員です。仕事では採用と教育に関する記事を書いています。 このN…

山川欣伸(やまかわ よしのぶ)

HR会社で働いている会社員です。仕事では採用と教育に関する記事を書いています。 このNoteでは「読んだ本の感想」を投稿しています。 ★ストレングスファインダー:回復志向、学習欲、収集心、適応性、自我 ★MBTI :INFP

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  • 📚📖‥読書感想文‥📖📚

    私が読んだ本の感想文です。 フィクション、ノンフィクション特にこだわりはありません。

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私の自己紹介

こんにちは。このNoteに訪れてくださり、ありがとうございます。私はHR会社で働くライターで、採用や教育に関する記事を執筆しています。人材開発やキャリア形成に関心のある方と、この場で繋がることができれば嬉しいです。 趣味「読書」私の趣味は読書です。特に、ファンタジーやSFの本が好きです。読んだ本の感想をこのNoteでシェアしていきます。皆さんのお気に入りや新しい発見になると嬉しいです。 性格私の性格についても少し紹介します。ストレングスファインダーでは「回復志向」「学習欲

    • 【読書感想文】河童に仮託された理想郷の暗部『河童』

      芥川龍之介の晩年に書かれ、その生涯を締めくくるにあたっても重要な作品です。この物語は、主人公が河童の世界に迷い込むことから始まります。近代化されたこの国で、河童たちは人間よりも高度な文明を築いていました。しかし、その社会は個体の幸福よりも社会全体の効率を重視する冷徹なものでした。 この作品のテーマは、理性と科学が支配する社会の非人間性と、そこで失われがちな個人の幸福と尊厳です。芥川は、当時の日本社会が抱えていた問題、特に個人の内面の葛藤や社会との断絶を河童の世界を通して描き

      • すごい大きい犬を発見。

        • 【読書感想文】夢の中の都市、覚めても離れない記憶『新版ラブクラフト短編集4 Kindle版』

          本書収録作より、夢と現実の境界が曖昧になる独特の世界を描いた『ポラリス』を紹介。 本作は、北極星の下、沼沢地に囲まれた孤独な家に住んでいる主人公が見た一連の夢に焦点を当てています。彼は石造りの古代都市オラトーエを夢見、その夢の中で、彼は都市の住人と交流し、彼らの一員となります。しかし、彼の夢は次第に現実との境界を失い、彼は自分が夢の中の存在なのか、現実の存在なのかを見失っていきます。 この作品は、夢と現実の区別がつかなくなる恐怖を巧みに描いています。主人公は、夢の中でロマ

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          338本

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          【読書感想文】孤独な魂の、光求める軌跡『アウトサイダー クトゥルー神話傑作選(新潮文庫)』

          本書収録作より、孤独と自己発見の旅を描いた『アウトサイダー』を紹介。 主人公は、記憶のかけらもないまま、暗く陰鬱な城で長い年月を過ごしてきました。彼は城の書物から知識を得て育ち、外界との接触を持たずに成長しました。ある日、彼は城の高い塔を登り、外の世界への憧れを胸に陽の光を求めます。しかし、彼が見つけたのは、想像とは異なる現実でした。 この物語のテーマは、孤独と異質性、そして自己認識の探求です。主人公は自分が何者であるかを知らず、外界との接触を通じて自己を理解しようとしま

          【読書感想文】孤独な魂の、光求める軌跡『アウトサイダー クトゥルー神話傑作選(新潮文庫)』

          メルカリで購入したBluetoothスピーカーが届きました。これから聞き心地を試してみます。

          メルカリで購入したBluetoothスピーカーが届きました。これから聞き心地を試してみます。

          【読書感想文】死と向き合う旅から見える、生の輝き『銀河鉄道の夜』

          ⚠️ ネタバレありです。未読の方はご注意ください⚠️ 宮沢賢治の代表作として真っ先に上がるであろう一冊。主人公の少年ジョバンニが銀河鉄道に乗り込み、天の川を横断する奇想天外な冒険の物語です。本作は、賢治独特の幻想的な世界観や宝石のように煌びやかな言葉の数々が目を引きますが、その美しい表現の裏には、人間の孤独や友情、宇宙の神秘といった深いテーマが隠されています。 病気がちな母親と2人慎ましく暮らすジョバンニ。彼は学校で孤立しており、クラスメイトたちにからかわれる毎日を送っ

          【読書感想文】死と向き合う旅から見える、生の輝き『銀河鉄道の夜』

          【読書感想文】ビジネスも人生も、与える人が輝く時代『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』

          ビジネスの世界における人間関係の新しいパラダイムを提示する本書。著者は、人々が他者との関係で取ることができる三つのスタンス――ギバー、テイカー、マッチャー――を紹介し、それぞれの特徴と成功への影響を分析しています。 この本を手に取ったきっかけは、ビジネスの成功には競争よりも協力が重要だという、ある記事の一節でした。その考え方に興味を持ち、さらに深く探求したいと思いました。 読み進めるうちに、私自身、無意識のうちにテイカーやマッチャーの行動を取っていることに気づかされました

          【読書感想文】ビジネスも人生も、与える人が輝く時代『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』

          【読書感想文】変貌する愛の不変の魅力『痴人の愛』

          日本文学における恋愛小説の金字塔とも言える作品です。この物語は、平凡なサラリーマンが若く美しい女性ナオミに心を奪われ、彼女を自らの理想の女性に育て上げようとするが、次第に彼女の魅力に取り憑かれ、翻弄されていく様子を描いています。 物語の主人公は、一見すると堅実で誠実な男性です。彼はナオミという名のカフェーの女給に出会い、彼女の美しさと若さに魅了されます。彼はナオミを自分の妻として迎え入れ、西洋化された理想の女性に育てることを夢見ます。しかし、ナオミは従順な妻としてではなく、

          【読書感想文】変貌する愛の不変の魅力『痴人の愛』

          【読書感想文】南京の夜、純粋な心が見たキリストの姿『南京の基督』

          中国南京を舞台にした短編小説で、梅毒に侵されながらも純粋な信仰を持つ少女娼婦・金花の物語を描いています。物語は、金花が客を取るのを止めた理由と、彼女の信仰に基づく生き方の選択から始まります。キリスト似の外国人との出会いは、金花にとって救済の手が差し伸べられたかのような出来事であり、彼女の信仰心をさらに強固なものにします。しかし、この出会いはまた、金花の内面に潜む欲望と愛情の葛藤を浮き彫りにするものでもあります。 日本人旅行家との対話は、金花の選択が周囲からどのように受け止め

          【読書感想文】南京の夜、純粋な心が見たキリストの姿『南京の基督』

          こんにちは。 今日は少し肌寒い1日ですね。 本日もよろしくお願いいたします。

          こんにちは。 今日は少し肌寒い1日ですね。 本日もよろしくお願いいたします。

          Duolingo学習、ついにパールリーグに進出しました(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)

          Duolingo学習、ついにパールリーグに進出しました(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)

          アマプラで「天空の旅人」シーズン1エピソード1を視聴。 静かな田舎町に住む老夫婦の裏庭に不思議な地下室が隠されていた。 荒涼とした惑星につながる地下室という斬新な発想に、夫婦の愛情深い日常生活が対比されており、その対比が絶妙で不思議な世界観を生み出しています。 #天空の旅人

          アマプラで「天空の旅人」シーズン1エピソード1を視聴。 静かな田舎町に住む老夫婦の裏庭に不思議な地下室が隠されていた。 荒涼とした惑星につながる地下室という斬新な発想に、夫婦の愛情深い日常生活が対比されており、その対比が絶妙で不思議な世界観を生み出しています。 #天空の旅人

          夕食はオーケーストアで買ってきた餃子です。安くてボリューム満点なのが嬉しいですね。

          夕食はオーケーストアで買ってきた餃子です。安くてボリューム満点なのが嬉しいですね。

          【読書感想文】ベゴ石の物語、心温まる自己受容の旅『気のいい火山弾』

          宮沢賢治の「気のいい火山弾」は、その名の通り、気立ての良い火山弾「ベゴ石」を主人公にした物語です。ベゴ石は、周囲の鋭角な石たちからの揶揄を受けながらも、自身の丸みを帯びた形状を受け入れ、怒ることなく穏やかに日々を過ごしています。 本書のテーマは「自己受容」と「他者理解」です。ベゴ石は自分自身をありのままに受け入れ、他者からの批判にも動じない姿勢を通して、自己受容の大切さを教えます。また、学者たちがベゴ石に興味を持つエピソードは、他者の違いを理解し、価値を見出すことの重要性を

          【読書感想文】ベゴ石の物語、心温まる自己受容の旅『気のいい火山弾』

          【読書感想文】愛情は仙術より強し、杜子春の選択『杜子春【現代語訳版】 名作現代語訳』

          芥川龍之介の「杜子春」は、人間の欲望と愛情の間で揺れ動く心の葛藤を描いた作品です。主人公の杜子春は、貧しいながらも純朴な青年でした。彼の運命は、ある日、謎の老人に黄金のありかを教えられたことで一変します。一夜にして大金持ちとなった杜子春のもとには、多くの人々が集まり、賑やかで豪華な暮らしが始まります。しかし、富が尽きると、人々は冷たく背を向けます。この経験から、杜子春はお金の有無で態度を変える人間の本性に嫌気がさし、真の価値を求める旅に出ます。 老人が仙人であることを見抜い

          【読書感想文】愛情は仙術より強し、杜子春の選択『杜子春【現代語訳版】 名作現代語訳』