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シェアハウスに住んでいた頃を思い出した話


初めてのひとり暮らしはシェアハウス

 新型コロナウイルスの影響で、一時期シェアハウスの需要が落ちていました。しかし2022年頃から、外国人入国制限がなくなったのを機に、再び需要が上がっています。

 私は2018年秋から2020年春まで、シェアハウスで暮らしていました。
 鍵付きの、四畳半の個室タイプです。
 水回りとリビングは他の住人と共用です。
 家賃以外に共益費(光熱費込み)のみを払えば良いことと、家具家電を揃えなくて楽なことから、選択しました。

劣悪な環境で弁理士試験の勉強に励む

 シェアハウスに住んでいた頃は、弁理士試験の受験生でした。
 平日は仕事終わりの夕方~夜、土日は終日、勉強していました。
 週に一度、仕事終わりにゼミへ行き、夜遅くに帰ることもありました。

 勉強中心の生活を送る人にとって、シェアハウスはいい環境とはいえません。
 まず、個室の照明が暗いです。
 個室に引かれる電気の量が、明らかに少なかったです。
 電気スタンドを最大限の明るさにして、参考書を読みました。

お喋りのイメージ

 次に、音が丸聞こえになります。
 自分の個室と隣りの個室を遮るのは、薄い壁1枚です。
 隣りの人が電話でお喋りすると、筒抜けになります。
 「隣の女の子は、地元の友達と電話してるんだな。実家を出たばかりで、寂しいのかな」と慮って、勉強しました。

 休日は個室にいる気にならず、カフェに出向いて勉強しました。
 なるべく長居するために、Lサイズの飲み物を注文したものでした。

唯一、シェアハウスでよかったと思う出来事

 シェアハウスは、勉強に向いてなかった。
 そんな記憶が強く残っていますが、例外もあります。

勉強のイメージ

 ある平日の夜、ゼミから帰ってくると、リビングにまだ住人のひとりがいました。
 パジャマ姿でソファに座る彼女が、声をかけてきました。
「おかえりなさい。遅かったですね?」
 私は返事をしました。
「そうですね、国家試験の勉強で、ゼミに行ってたので」

 すると彼女は、驚いた表情を浮かべます。
「ええっ、ゼミですか?ゼミってことは勉強?偉い!……あ、私お風呂終わったんで、入って大丈夫ですよ」
 彼女のセリフを聞いて、心が温かくなりました。
 疲れていた私にとって、思いがけない労いの言葉だったからです。
 普通のひとり暮らしでは遭遇しない、シェアハウスならではの出来事です。

まとめ

 シェアハウスは、個室の環境が勉強に向かない一方で、住人との交流で元気を出せる面もあります。
 これからひとり暮らしを始める人、普通のひとり暮らしに飽きた人は、選択肢に入れてもよいのではないでしょうか。

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