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撮影した写真に簡単なコメントを付けて紹介する『写真ギャラリー』、撮影に出た一日を文章と写真で克明に記録する『写真と散歩』、自分の写真への向き合いかたを述べる『写真論』をおもに公開… もっと読む
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写真と散歩〈19〉花の一生

写真と散歩〈19〉花の一生

前夜 一月下旬。

 ふと、昔のことを思い出す。

 写真に没頭していたのは、もう四年も前のことだ。

 あのころ僕は、突然、写真のおもしろさに目覚めた。中古の安い機材を買い集め、本を買い漁って勉強して、毎日のように撮影に出た。

 そして、はじめて一年くらいした時、「撮影した時の状況や、その時の自分の気持ちを記録したい」と思い、この『写真と散歩』をはじめた。

 正直、ほとんど読まれなかった。フ

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【写真】はるのけしき

【写真】はるのけしき

寒くも暑くもない貴重な春の日。

わずかの時間で、たくさん良い写真が撮れた。

〈↑〉道路の植え込み。広角で寄って広がりを出した。

〈↑〉綿毛?高級感がある。

〈↑〉純白とは、光を通さない強い白。

〈↑〉群がって咲く。

〈↑〉空の人。

〈↑〉バスも自転車の人も信号も、ぜんぶ青。ぐんぐん前に進む。

〈↑〉坂を登る日傘。人の位置が良い。壁が作る三角形の頂点にいる。

〈↑〉光があふれすぎて

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【写真】桜

【写真】桜

樹全体を撮るより、花の一部を切り取ることが多い。

〈↑〉ソメイヨシノとは違う種類だろうか。枝を埋め尽くすように、花が群れて咲いている。背後に空が映ったのが良かった。

〈↑〉春の写真は思い切り明るく撮りたくなるが、実際の陽射しはそこまで強くないし、案外、風も吹く。ピンボケや手ブレを起こしてしまった。

〈↑〉葉桜も美しい。

【写真】雨の神社

【写真】雨の神社

神社は雨に濡れてこそ美しいと思う。冷たく凛とした空気に、いっそう身が清められる。

〈↑〉苔むした壁。

〈↑〉厚い葉の表面は油を引いたみたいに水を弾く。誰かがおみくじを結んだ。

〈↑〉神心。純白の紙が雨に濡れ、朱色の文字が透けて見えている。清らかなエロチシズムを感じる。

〈↑〉菊の仲間のような植物。花が可愛い。

〈↑〉赤い実と石燈籠。



こちらの記事に、詳しい撮影の状況などが記載され

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【写真】おもちゃのクリスマス

【写真】おもちゃのクリスマス

〈↑〉小さいとき遊んだ赤い車。壊れて動かない。

〈↑〉モノクロは光が印象的に写る。

〈↑〉見つかったサンタクロース。

〈↑〉メリークリスマス!

【写真】夜の広島市街

【写真】夜の広島市街

夜景は光を撮りがちだけど、やはり闇を撮りたい。

〈↑〉バスとバイク。家路につく人たち。

〈↑〉錯乱した夜。

〈↑〉カメラの設定が変だっただけで、本当はこんなサイケな色の電灯ではない。だが、おかげで病的な夜になった。

〈↑〉湖畔のベンチのようだが、これは川。広島の川は幅が広い。

〈↑〉自分の影。

〈↑〉水面に映る姿。川底に、鏡の世界が広がってるようだ。

【写真】雨の庭

【写真】雨の庭

雨上がりは美しい写真が撮れます。

〈↑〉マクロレンズで撮影。雫の中に映った景色にピントを合わせるのは至難の技。おもしろい構図だけど、画面左上、白い部分が入ったのはミス。

〈↑〉クローズアップレンズを使った広角マクロ撮影。一輪の花、一滴の雫を大きく写しつつ、背景の広がりも画面に収まる。

〈↑〉雨に濡れる紫の花。色気と清純が同居してる。

〈↑〉すこし陽が差してきた。

【写真】モノクロの広島駅前

【写真】モノクロの広島駅前

広島駅周辺で撮影した写真です。

〈↑〉橋の欄干の彫像。前方に信号機、後方に建物を写し込んで、画面が彫像と空だけになるのを防いだ。

〈↑〉ベビーカーを押す人。いいポーズをしたときを狙うのが難しい。

〈↑〉タイルに微妙な濃淡がある。そこに注目してもらうため、自転車とパイプは真っ黒に。

〈↑〉ガード下の商店。望遠で詰めて密集感を出す。

【写真論】写真を撮る上で、なにより大切にしていること

【写真論】写真を撮る上で、なにより大切にしていること

写真を撮るようになって三年くらいたった。最近は撮影に行けてないし、いつまでも機材は中古ばかりだし、光学の本も買ったが読んでない。

こんなだらしない写真家だけど、写真を始めた時からずっと、写真を撮る上で最も大切なことは何か、それだけは分かっていたし、今もその考えは変わらない。

それは、「被写体の心を理解すること」。

写真というものは、写ってくれる被写体がいないと何にも撮れない。そして、その被写

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【写真】花の顔

【写真】花の顔



〈↑〉雨上がり。花の中に降った雨が雫となってこぼれる。あまりにも清らか。

〈↑〉冬の陽射しを集めて物陰に咲く花。妖艶で、怖さすら感じる。

【写真】昆虫

【写真】昆虫



〈↑〉ユニークな歩き方をするカメムシ。

〈↑〉羽根の模様を見せびらかすアゲハチョウ。

〈↑〉脚がかわいい。

〈↑〉寄りすぎた。

写真と散歩〈18〉儚く消える一瞬を残す

写真と散歩〈18〉儚く消える一瞬を残す

前夜四月中旬。

明日の天気は晴れだが、薄曇り。気温は、-1℃~16℃。



「儚く消える一瞬を残したもの」

私の中で、写真の定義や、良い写真の条件はいくつかあるが、この言葉はその中の一つだ。

被写体の一瞬、撮影者の一瞬、その場所に漂う空気のの一瞬。

当然、次の瞬間には、すべてが別のものになってしまっているわけで、写真というのは、そんな二度と帰って来ない一瞬を、フィルムの上に留めておくも

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【写真】紫の花とオールドレンズ

【写真】紫の花とオールドレンズ

〈↑〉川沿いの斜面に生えた草。小さいが背が高く、まっすぐ伸びている。春の柔らかい雰囲気を出すため、家にあったオールドレンズ(Nikon-50mm-F1.8)で撮影。

〈↑〉先端に紫色の小さな花を付けている。

〈↑〉F1.8開放で撮影。オールドレンズらしいソフトな描写。そんな柔らかい空気の中で、高く伸びる茎には、健やかさと逞しさを感じる。