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LAMY Dialog3

こんにちは、饂飩です。
前回の筆箱紹介で予告した通り、LAMYのDialog3という万年筆について書いていきます。
購入する際の参考となれれば幸いです。

ダイアログシリーズについて

このシリーズをフランクに説明すると、
「コスパとか知らん!とにかくカッコよくてロマンモリモリ機能のペン作るで!」
といった事をコンセプトとしたシリーズとなっています。
そのため、見れば分かる通り、スタイリッシュでモダンなカッコイイデザインになっています。

Dialog3のデザイナーはフランコ・クリヴィオ氏が担当しています。同社製品のLAMY picoも担当しており、比較するとまあまあ似た形状となっています。(サイズはかなり変わりますが)

現行のダイアログシリーズはこのペンとダイアログcc(Dialog3のクリップレス)のみが現行であり、
油性ボールペンのDialog1
(デザイナー:リチャード・サッパー氏)
ツイスト式ローラーボールのDialog2
(デザイナー:ナッド・ホルシャー氏)
は既に廃番となっています。
そのため、公式の名称はDialog3から「Dialog」に変更されていたりします。
それぞれ異なるデザイナーによって造形されていますが、どこか共通した雰囲気が感じ取れます。
これがまたLAMY製品の魅力!

Dialog3のコンセプト

このペンの大まかなテーマは、
「高機能ロマン系キャップレス万年筆」といったところでしょうか。
キャップレス万年筆というとパイロットのノック式の物や、プラチナのキュリダスなどが有名ですね。

Dialog3は後軸を回転してペン先を繰り出す、ツイスト式の万年筆となっています。
やはり、キャップの煩わしさを取り払っているという点がかなり魅力的です。

ノック式より多少利便性は劣りますが、
静音性、耐久性はより優れており、負けず劣らずな仕様となっています。

クリップはLAMYお得意の可動式となっていて、比較的分厚い書類なども挟むことができます。

また、ペン先繰り出し時にはクリップが開きにくくなる仕様になっており、誤ってペン先を繰り出したままにしてしまうリスクを低減することができます。(ボールペンみたいにクリップとペン先が反対方向にある訳ではないので、誤るリスクはあまりないとは思いますが。)
もちろんペン先を乾燥や汚れから守るシャッターも付いており、保護機能も万全。(以前のモデルでは気密性が微妙だったと聞きますが、現在は解決されている模様)

ペン本体のスペック

・定価:63800円(サイトにより大きく変化)
・重量:約48g
・全長:140mm
・軸径:13.8mm
・ニブ繰り出し時:約150mm
・ニブ:14金 プラチナ仕上げ(字幅・EF・F・M・B)
・カラー展開: パラジューム、ブラック、ピアノホワイト、ピアノブラック(ピアノ〜は光沢感のある塗装)
・インク:両用式(カードリッジ・コンバーター)

僕はパラジウムを購入しました。
このカラーが1番ダイアログっぽくて好きです。
丸みを帯びたボディに直線的なクリップとラインが通っており、デザインの秀逸さを感じます。
購入したのはEFニブです。
14金ニブのスタイリッシュな形状が好き。
他社のキャップレス万年筆よりも大きくニブが露出しています。僕はこっちの方が好みですね。

数値から見て取れる通り、かなりの重さと太さを持っており、重厚感をしっかりと感じられるペンとなっています。
一見すると実用できるのか怪しく感じられるかもしれませんが、万年筆そのものの使い方だったり、低重心設計になっているという仕様から、十分実用の出来るスペックとなっています。
しかし、重いことには変わりないので、多少の慣れは必要だと思われます。

キャップレス万年筆ということでポスト時のバランスの変化がないので、そういった点でも扱いやすいです。


ユニットの先端を覆っている黒いパーツはゴム質になっており、ガタツキをしっかりと吸収してくれています。使っていてもほとんどガタツキを感じません。精度も優秀。

ニブ

また、ペン先の柔らかさ、軸の重さ、先端の研ぎ方などの点から、寝かせて書いた時に本来の字幅よりもそこそこ太い字になります。
重いペンということで寝かせて書くことは必然的です。これも考慮して字幅を選ぶのが大切です。

ユニット

内部のユニットにも拘られており、コンバーターの内部が見えるインク窓や、分解しやすいよう、ユニット上部にローレット加工がされていたり、そういった点でも作りが良いです。

実際に書いてみて

初めてこのペンで書いた時、経験したことの無い書き味の重厚感、滑らかさに驚愕しました。

インクにもよりますが、顔料インク、塗料インクのどちらを使っても摩擦感がかなり少ないです。

軸の重さ、潤沢なインクフロー、柔らかいペン先
が噛み合い、とても快適でヌラッヌラな書き味を生み出しています。本当に書いていて楽しい。
ヌラヌラ系が好みな自分にとってストライクゾーンの書き味でした。

インクは色雫の紺碧。
濃淡の出やすさ、鮮やかな青、柔らかいペン先が相まって、
活力のある字が書けます。

先程の通り、本来の字幅より太い字になるため、
EFニブにしては太く、滑らかになっていました。

縦幅7mm罫線ノートなどにも余裕で使えるので、EFが無難におすすめです。

握り心地はクリップの位置、軸の太さには多少慣れないとあまり良いとは言えないですね。僕は購入してから毎日使っているので慣れてしまいました。

パラジウムのグリップ感は至って普通と言ったところでしょうか。
万年筆自体、極端に滑らなければ十分だと思うので、文句無しです。

しかし、やっぱり重さは多少なりともあるため、
描きやすさにはあまり支障を感じませんが、手の小さい方などは疲れやすく感じやすいかもしれません。
僕も完全には慣れていないので、長く使って重さに耐えられるようにしたいですね。

動作感

ツイストの感触は少し固く、シャッターを締め切る感覚が手に伝わるので、心地良いです。片手でも操作できるぐらいの感触ですね。

質感

塗装の方はしっかりしていて、絶妙な光沢感と高級感を放っています。剥げにくいとは思いますが、
しっかり本体を守れるように扱った方が良いと思います。

また、パラジウムは手汗をかいたとき、指紋が目立ちやすいです。
マット加工なのもあり、しっかり拭き取る必要があるかもしれません。

まとめ

初めての単体記事で、まあまあ長い記事になりました。もし参考になれれば幸いです。
所有感も満たされ、超快適なヌラヌラとした書き心地も兼ね備えているので、キャップレス万年筆の中でも特に趣味性に優れた万年筆となっています。
おかげで手持ちのペンでダントツお気に入りになりました。
今回はこの辺で締めたいと思います。

ご覧頂きありがとうございました!


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