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【2023.8.28.】2030年同時改定「回復期リハと訪看リハと訪問リハ」全部まとめて大規模改定かな

昨日のコラムとかそれ以前に書いているコラムとかを踏まえて想定されること。

リハビリテーション領域全部まとめてこうなる可能性がある

2030年の同時改定の方向性です、現時点では予測ですけどね。

  • 回復期リハビリテーションで実施されている疾患別リハは、地域包括ケア病棟のように包括化されて「まるめ」となり、1日最低4単位以上というようになる。

  • 訪看リハと訪問リハの医師の要件が統一されて、要件を満たしていない医師では訪問リハ・訪看リハの指示書を書くことができなくなる

  • 訪問看護の人員基準が改定されて看護師比率6割が要件となる

  • 通所介護と通所リハが統合されて、医師やリハの在籍などは加算の要件となる

2030年は同時改定となるので、リハビリテーション領域には大きく踏み込んだ改定となるでしょう。
介護保険でも医療保険でもサービスの提供が可能な訪問看護ステーションや病院や診療所の訪問リハなどはセットで改定されるのでしょう。

前回の改定議論で、訪問看護ステーションの看護師比率6割という改定は撤回されました。そのさい、PT・OT・STの各団体は署名活動を行いました。

訪問看護ステーションで看護師比率6割が導入されると、訪看リハを提供できなくなる事業所が増えるというのがその理由でした。訪看リハ難民が増えるという事ですよね。

でも、昨日のコラムでも書きましたが、回復期リハ病棟の疾患別リハの提供単位数が制限され地域包括ケア病棟のような丸めになれば、回復期リハ病棟でのセラピストの業務時間はかなり少なくなると考えます。
そうなると、空いているスタッフは病院から訪問リハとして外に出て行くことになるのではないかと考えています。

そうなると、看護師の人員基準6割で訪看リハを提供できなくなる事業所が増えても、回復期リハ病棟を持つ病院が訪問リハを積極的に展開することで、訪看リハ難民の多くは救われると思うのです。

また、訪問リハでの医師の要件が厳しくなっていることが、訪問看護のリハの指示医にも適用されると、訪看リハの指示を書くことのできる医師はかなり制限されてきます。

医師の要件が厳しくなると訪看リハの指示書をかけない、そうして看護師人員基準6割が実施されると、リハ多数の訪看は訪看リハを提供できない。このダブルパンチが2030年で最も危惧していることです。

だけどそうなっても、回復期リハ病棟でのリハが包括化されれば、病院としては訪問リハ部門を拡充するところが多くなると予測できるので、訪看リハ難民は救われると考えています。

現時点でここまでのことを考えている、回復期リハ病院、訪問看護ステーション、訪問リハ事業所はおそらく少数派でしょう。

だけど、これまでの改定議論の資料を読んでいると、この方向性はあながち間違っていないのではないかなと考えています。

多領域で非常勤掛け持ちしているからこそ、それぞれの領域の改定の変化には気づいているつもりです。

全部まとめて俯瞰していると、こんな風になっていくことはかなりの高確率なのではないかなと感じている。

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やまだリハビリテーション研究所
作業療法士
山田 剛

#やまだリハビリテーション研究所

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