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実は広かった夢。僕たちはなぜプロの頂点になることしかイメージしなかったのか~天皇杯の季節に~

今年もサッカー天皇杯の季節がやってきた。天皇杯はプロ、アマ含めたほぼ全チームが集う、行われるサッカートーナメントだ。(*厳密言うとJ1/J2 40クラブ+アマチュアシード+47都道府県代表)

その天皇杯に感情がグオングオンと動かされたので文字で整理せざるをえないので、整理し、ついでにここに記しておく。

この大会の個人的に盛り上がるところは年明けと今の時期。
年明けは「元日決勝」で有名な決勝戦がある。
(*最近はプロの過密日程のため時期がずらされる)

もう一つ盛り上がる時期は今の時期。
プロチームとアマチュアチームの対戦が始まるからである。

プロとアマがやればプロが当たり前に勝つでしょ!
そう考える人は悪いけど、サッカー素人だ。

この大会の面白いところはアマチュアがプロに挑戦し、勝つことが毎年あるところ。

日本語でいうと下克上、英語でいうとジャイアントキリング(大物倒し)が平気で起こる。

事実、昨日もプロアマチームが3回戦で激突しているのだが下克上が起こっている。

ホンダFC(静岡県代表)2-2 P K(5-3 )横浜マリノス(J1 2019優勝)
順天堂大学(千葉県代表) 2-1 FC東京 (J1)
福井ユナイテッドFC(福井県代表)  2-1 ヴァンフォーレ甲府(J2 

プロからしたらたまったものではないかもしれない。でも、最近「打倒Jクラブ」「街クラブからJへ」と言ったコンセプトを持ち、街ぐるみでサッカー強化に取り組むチームが多い。そのためプロの苦悩は増えている。

ここから本題、このトピックに関して文章を書くほど感傷的になっているのは私も隣の中学校にいた当時のサッカー仲間がプロと対峙していたからだ。
惜しくも後半ラストプレーに先制を許し、破れていた。
しかし、ちょっとのジェラシーまじりの強烈な感動を覚えた。

ファンに応援されながら、一流の選手との本気の試合。
めちゃくちゃ羨ましかった。

僕も下手なりに、サッカー選手を目指していた。

僕は、中3くらいまで「サッカー選手になる!」と平気で言っていた。
なぜか、そのサッカー選手は人気なクラブであったり、CMに出るようなイメージを持っていた。(地元出身の長友選手のようなイメージ)

プロの下部組織のセレクションを受けたり、
海外のプロチームのコーチに褒められたりもしたことがある。
でも、気づけば高校でサッカーを辞めていた。怪我続きで一流にはなれないと早々に見切りをつけていたことが大きかっただろう。
(今思えば、サッカーを辞めたのは度重なる怪我でプレーより痛みを気にして楽しめなかったことが大きい。今思えば良い決断だったかも 06.11追記)

話題に出てきた彼は小学校時代から中学校時代にかけて何度も対戦していた。彼は県外の強豪高校に進学したが、あまり活躍している話を聞いていなかった。やはりサッカー界は厳しいな。その話を聞いてそう感じていた。

ただ、去年からtwitterで知り合いづてに名前を聞くようになった。
彼の天皇杯で活躍しているらしいとのことだ。

彼は、大学時代にはプロからは声がかからず、先ほど述べたような街クラブに所属している。おそらくサッカーの給与をもらいながらサッカーを続けているのだろう。

彼のいるチームは去年勝ち上がり、J3のチームに敗れた。
今年も勝ち上がり、昨日の2回戦の相手がJ1の清水エスパルスだった。
相手はほぼフルメンバー、日本代表に名を連ねている選手もいた。
ピッチは日本平、オレンジのユニフォームのファンのもとで。

アルバイトや掛け持ちをしている選手も多いらしいが、憧れのピッチに立ち、勝利を追いかけるそんなフィールドにいられることは本当にかっこいいし、羨ましい。twitterを見る限り、街の住民を中心にファンも多いらしく応援し、応援される姿はプロサッカー選手と遜色はない。

彼にとっては少し遠回りだったろうが、ある種の夢をみているのではと思う。

決して、楽に夢が見られると言いたいわけではないし、これっぽっちも思っていない。毎日想像できない努力今ままで継続してそこに立っているのだろう。

でも、そこは厳しいけど夢(喜びや感動が溢れる)ところで。
狭き門だけどそれを選手として体験できる場所は広がりつつある。
そんなことを教えてもらった気がする。


今、僕が当時の僕に出会ったらなんていうだろうか。

サッカー選手になりたい!それは大変だね。君ならなれるよ。
ではないだろう。

いろんな方法やカテゴリーもがあるから
プレーしながら勉強しながら自分で選んでいければいいんじゃない?

そんなことが言えそうな大人になったことはいいことなのかもしれない。

遠回りでも夢は見られる。夢は続く。
そんなことを教えてもらった気がする。ありがとう。

彼の打倒Jやチームや個人でのJ昇格を願いたい。


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