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秋の不調に対応するには白色と辛味だけでは不十分

昨日は、開講中の「季節の薬膳(全五回)」の秋の薬膳講座でした。

お一人体調不良で欠席されたので、録画をお送りしました。

秋に起こりやすい不調は秋のどんな特徴から来るもので、どんな食材をどのような調理法で食べるのがおすすめなのかをお伝えしました。

秋は、白い食材と辛味の物を食べると良いと言うことをどこかで聞いたり見たりしている人も増えて来ました。

これは「旬の食べ物を食べておけば薬膳でしょ?」と考えているのと同様に不十分なのです。

なぜなら、秋は初秋と晩秋で気候が違うので食もそれに合わせて対応することで健康を保つことがしやすくなるからです。

秋の前半と後半では体調管理の食べ物も変える

Twitterでも書いたように、「秋」と一口に言っても前半から後半まで同じではないですよね?

その特徴は分かりますか?

秋の初め、秋の大運動会を開催する小中学校では、練習や本番の頃はまだ半袖でも過ごせる気温。

ですが、朝晩は涼しくなって湿度も真夏ほどではなくなります。
運動会本番がカラっと秋晴れで、夏より日焼けした経験はありませんか?

暑くても空気が乾燥してくるため、日影は過ごしやすくなって来ます。

日中は暑かったのに、夜になったら冷えてきて翌朝起きたら、鼻水・・・喉が痛い・・・こんなことも今まであったかもしれません。

一方、冬に近い秋の後半は、寒さも増して空気はさらに乾燥します。
当然、前半とは気候が違うので、体への影響も寒さと乾燥に変わります。

洗った手をしっかり拭かずにいると、直ぐにカサカサしてハンドクリームが手放せなくなりますよね。

秋の前半は、まだ残る暑さと乾燥、後半は寒さと乾燥。
これが秋の特徴になります。

これに合わせて、前半と後半では食べ物も変えて対応していくのが「秋の薬膳」です。

初級講座で習うだけでは不十分な理由

薬膳の初級講座や、中医学の初級講座では、このように学びます。

秋は、白い食材、辛味の食材を食べましょう。

白い食材の主な効能は「潤わせる」こと。
梅雨から長く私達を悩ませてきた湿気が無くなり、乾燥する季節には「潤わせる」ことは必須です。

特に更年期世代以降は、真夏に汗をかいて失った潤いがまだ補い切れていないでしょう。なので白い食材は必要です。
(もう少し踏み込んで分かる人は、血(けつ)の補強も同様に。)

旬の梨、レンコンをはじめ、豆腐、豆乳、えのきだけ、生姜、ねぎの白い部分、にんにくなどです。

辛味の効能は、温めること、発散させることです。
辛味の食材をイメージすると分かりやすいと思います。

生姜は体を温めると言うことで温活している人の間で有名になりました。
唐辛子も温めることはよく知られています。

足先が冷えている時に靴の中(靴下の中)に唐辛子を入れておくとカプサイシンの効果で足先が冷えないと言われますし、喉が痛い時に唐辛子を使うと炎症が酷くなるので止めた方が良いのも、唐辛子が強く温める性質だからです。

もう一つの「発散させる」効能はあまり知られていないかもしれません。
おろし生姜をイメージしてみてください。

食べると、カーっと熱くなり汗が出ます。

これは発散です。

中から温まるもであれば、汗が出た後すっと体が冷えることなく、ポカポカしているはずなのです。

この効果は風のひき始めの背中がぞくぞくする時、背中や肩がこわばる時などに使える効能なのです。

もう一度、秋の初めを思い出してください。

暑さがまだありますよね?
この時期に、辛い食材を食べているともっとカラダは暑くなっていきます。
逆に秋が深まり気温が下がっている時に、白い食材だからと梨ばかり食べていると梨の性質で体はどんどん冷えてしまいます。

このように、秋の薬膳は、白い食材と辛味の味のものという理解だけでは不十分なのです。

前半と後半で分けて食材を選び、調理法も変えて行く

このように、季節の薬膳は、その季節の特徴から影響を受ける不調に対応するために、気候に合わせて食材を変えて行くことが必要です。

特に長く暑くて湿気のある夏に慣れている体が、乾燥と寒さに慣れるまでの移行期間の秋は、前半と後半で食材を使い分けること。

調理法も、秋が深まるにつれ、なるべく冷めにくい料理で温かい状態で食べられるように工夫して行きましょう。

季節の薬膳(全五回)、次の冬の薬膳講座は11月4日(金)にオンラインで開催です。

どの季節からでも受講いただけます。

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