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CyberAgent AI Lab に入社して早 1ヶ月

こんにちは。@yahooshiken と申します。3月に大阪大学大学院の博士前期課程を修了して、4月から株式会社サイバーエージェントの AI Lab でリサーチエンジニアとして働いています。学部・大学院時代に所属していた研究室が、AI Lab と共同研究をしていたこともあり、学業の傍らで 3 年以上アルバイトとして関わっていましたが、修了時にフルタイムの社員として登用されました。入社から目まぐるしい 1 ヶ月を終えたタイミングで、実際に社員として働いてみての印象や気づきなどを紹介しようと思います。


サイバーエージェント AI Lab の面白さ

AI Lab は 2016 年 1 月に発足したサイバーエージェント内の研究開発組織で、現在 5 つの研究領域(クリエイティブ、グラフィックス、経済学、行動理解、接客対話)があり、かなり幅広い AI 技術への研究開発を行っています。私が所属している接客対話領域は、チャットボットやロボットなどの対話エージェントによる接客の自動化を目標に、アンドロイド研究の第一人者である大阪大学 石黒教授との共同研究で、接客対話技術に関する応用研究を進めています。

AI Lab の組織の特徴として、リサーチサイエンティストとリサーチエンジニアの分業体制で研究を推進しているという点が挙げられます。事業への実用化を見据えた新規技術の開発や論文等の形式で社内外へ知識を蓄積するといった大きなゴールは共通していますが、両者の主な責務は異なっていて、リサーチサイエンティストは研究を遂行して成果を事業に還元するとともに論文として社外へ発表すること、リサーチエンジニアはそのリサーチサイエンティストと連携して実証実験の支援をしたり事業部と連携してプロトタイプを作成したりなどエンジニアリング面のスペシャリストとして貢献することが求められます。私は高専出身ということもあり、システム開発が好きだったり、技術オタクな一面があったりするので、研究自体は好きだけれど論文を書くのは得意でない自分にとって、技術で研究活動に貢献できる環境が凄く有り難いと感じています。研究者が研究に専念できるような環境づくりを目指して、研究組織自体のあり方についても考えていきたいなと思います。

また AI Lab は今現在も拡大し続けている発展途上な組織であるということも、私の目に魅力的に映りました。私がサイバーエージェントの共同研究先である石黒研究室に所属したのが 2020 年の 4 月ですが、当時は社員数がまだ 20 名ほどでした。そこから 4 年経った現在 80 名を超える組織に成長し、 2025 年までには研究者を 100 名に拡大するという目標で動いています。そのため、各自が組織拡大のために独立して主体的に行動しており、博士課程向けのインターンを開催したり、倫理委員会を社内に設立したり、まさに組織に無いモノは創るといった精神で今もなお組織が変動し続けているのが印象的です。これからの数年間でどのような組織になっていくのか自分も楽しみですし、そのような組織に少しでも貢献できるように精進したいと思っています。

入社一ヶ月経ち、サイバーエージェントの一番の良さは企業風土というか文化というか、人にあるのかなと感じています。私が観測できる範囲の方々に限りますが、どんな人たちかを一言でいうと「野心的な成果に執着しながらも素直さや謙虚さを忘れずに、周りの人たちを巻き込んでひたむきに努力できる人」というイメージを持っています。やはりそういった方々と働くことができるのは、自身のモチベーションも上がりますし、何より働いていてとても気持ちが良く幸せなことだと実感します。入社してすぐに「チームサイバーエージェント」というキーワードを教えていただきました。仕事に前向きに取り組む姿勢を一つのチームとして応援しようという文化が社内に根付いているため、これからもチームの皆を信頼して様々なことに挑戦していけたらと思います。

AI Lab で取り組みたいこと

AI Lab で主にやりたいことは、対話エージェントにまつわる運用技術の体系化です。対話エージェントは、自然言語処理、画像処理、音声処理、行動認識など多くの技術分野が絡み合った、言わば総合格闘技のような応用技術だと捉えています。また対話エージェントはまだまだ未成熟な技術であり、継続的に運用するための技術やプラクティス、ツールなどは構築されていません。事業化へ繋げたり、研究を加速させたりするためにも、対話エージェントの開発・運用技術に強みを持った人材になることが目標です。

またリサーチエンジニアとして、研究者が研究に専念できるような環境やイノベーションを生み出せるような風土をどのように生み出せるかということにも深く考えてみたいと思っています。何にしろ、自分の可能性や限界を狭めることなく、 AI Lab がより強くなるために何でもやり切って、チームサイバーエージェントに貢献していきたいです。

おわりに:採用情報の宣伝

サイバーエージェント AI Lab に入社して 1 ヶ月の所感を書き連ねました。私の駄文でどれほど伝わっているか測りかねますが、非常に魅力的な職場なので、ぜひ多くの研究者やエンジニアの方にエントリーしていただきたいなと率直に思っています。

また、現在(募集期間:〜2024年5月14日)、サイバーエージェント AI Lab では、博士後期課程に在籍中の方を対象としたリサーチインターンシップを開催しています。例年、博士インターンシップに参加した学生さんからは「2ヶ月あっという間だった」という声をよく聞きます。2ヶ月間という期間はインターンシップとしては長く感じるかもしれませんが、研究テーマの立案から実証実験の実施までを 2 ヶ月で行うのはかなりチャレンジングで刺激的だと思います。興味のある方はぜひ挑戦されてみてはいかがでしょうか。


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