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【アラ還セカンドライフ#14】2度目の我が家でのランチデートは旅と音楽の話で盛り上がる

初対面から2週間のうちに、"セクシー"の一言がアイスブレーカーとなりすっかりカジュアルかつオトナな会話ができる雰囲気になってきました。

そして、再び我が家に彼はやってきました。

前回同様息子夫婦はちょうどでかけていたので、わたしとふたりっきりです。初対面で彼が礼儀正しく、社会的に見てもソーシャルワーカーという職に付き真面目に働いていることに安全の確信を持てたので安心してお迎えできました。

今回も冷蔵庫に残っているもので簡単にできるランチを用意しておいたので、二人でおしゃべりしながら和気あいあいと食事をしました。

彼は年末年始にかけてプエルトリコに行こうと思っていたけど、ハリケーンの影響でかなり破壊されたため、エージェントからプエルトリコよりバハマを勧められていると話してくれました。

旅のことを話しているうちに、彼にとっての今回のひとり旅は、元妻から突然の離婚を突きつけられ、全てが一転した辛かった日々の自身の慰労と気分転換、前を向いて進むための気持ちの切り替えの目的があることが伝わってきました。

「ラテンアメリカに行くならサルサぐらい踊れるようにして行って、現地で素敵な女性と出会えたら旅はより楽しくなるわよ」

なんて冗談をいいながら、QPさんにはわたしのカリビアンリゾートの旅の思い出話もたくさんきいてもらいました。

人が日常を離れることの意義、非日常を求める旅で、新しい発見や人との出会いを楽しみ、美しい景色やいつもの場所とちがう自然を感じることがどれほど心を癒やしてくれることか。

商品を買うのとちがって手元に物(ブツ)は残らないけど、一生の思い出を与えてくれることは旅の素晴らしさだという内容を共感しあいながら語りました。

美しい思い出、楽しい思い出、興奮できる経験の記憶がたくさんあることは「思い出深い、良い人生」の構成要素のひとつです。

わたしの愛するおもちゃステージアカジュアルモデル

前回の面会後彼から、「あなたの演奏聴くチャンスがまたあればうれしいな」とメッセージをもらっていたことを思い出し、おしゃべりに疲れたところで、 エレクトーンの前に座り、「リクエストがあれば何でも弾けますよ」っていうと、「どんなジャンルの音楽も好きだから何でも弾いて」というので、次から次へと年代的に彼が知っているだろう曲を演奏しました。

彼は目の前のソファーに横たわり、リズムを刻みながら笑顔で聴いています。

それまでカリビアンリゾートの旅の話をしていたこともあり、とってもラテンな気分。サンバ、ボサノバ、ルンバ、タンゴ……とラテンナンバーを次々に弾いているうちに、演奏曲はわたしの思い出の曲『Despasito』になっていました。

👸「この曲知っている?」
👶🏻「う〜ん、聴いたことあるような気もする」
👸「スペイン語の曲としては『マカレナ』以来ナンバーワンを獲得しているしYouTubeでは過去最高のビューを記録している曲。わたしにはそこはどうでもいいんだけど、夫とカリビアンリゾートに行くたびによく踊った思い出の曲なの。この動画をセクシーなお尻だといいながら、二人でうっとり眺めたていたワ!」

そう説明してこの動画リンクを彼のスマホに送りました。

👶🏻「どんな曲にも、それぞれの思い出が宿っているからね」

👸「ほんとそうよね。わたしは日本人だけど、若い頃から洋楽少女だったの。日本の歌謡曲以上に洋楽が好きだったから、日本人のわりにはたぶんあなたが聴いていたような曲を知っていると思う。同じ歳だから同じ曲をわたしは日本で、あなたはミシガンのド田舎で聴いていたわね。どんな音楽を聴いていたの?」

👶🏻「しいていうならロックとカントリーだけど、ジャンル問わずなんでも。誰ととか状況でジャンルを聴き分けるタイプだし、流行っていたころよりあとになって良さがわかる曲も多いかな」

👸「わたしもジャンル問わずよ。演奏することも好きだから歌詞以上に曲調も気になるので、単調なロックやカントリーは最近はすっかり聴かないけどね」

そんな会話を挟みながら、しばらくプライベートコンサートは続きました。彼はわたしの演奏を大きな目をキラキラさせてやさしい眼差しで聴いていました。

わたしは、相変わらず恋愛感情に繋がるようなトキメキは感じていませんでしたが、彼とふたりっきりでいても、緊張こそない代わりにとても自然体でいられる自分に気づいていました。

👶🏻「ランチは美味しかったし、目の前で生演奏が付いてくるなんて、最高な気分だよ。楽しかった。ありがとう」

そう言って帰ったと思ったらこんなメッセージ

「ありがとう。とっても楽しかった。
問題はあなたと一緒に過ごすと、もっとあなたと一緒にいたくなる」


すでに、彼のほうはわたしをとっても気に入ってくれているようなので、心地よさはあれどトキメキを感じていないわたしは少し彼を牽制しました。

👸「まだ2度しか会っていないのだから、簡単に恋に落ちないでくださいね。あなたは2度も結婚しているのでわたしより恋愛経験豊富で恋に落ちやすいかもしれませんが、わたしの恋愛センサーはすっかり錆びついているので、恋方向に進めるのかさえわかりません」

👶🏻「確かにボクは2度結婚していますが2度離婚していますから、添い遂げたあなたこそが、愛のエキスパートだと思っています。ボクが恋に落ちる方法を教え、あなたが愛ある関係の持続方法を教えてくれたら最強ですね🤣」


こんなふうに2度目の我が家にお迎えしてのランチデートは終わりました。今、振り返るとこの日、『デスパシート』を話題にしたことが運命を変えたような気さえしています。




2021年の7月にも『デスパシート』を聴くたびに泣けてしまうことを記していました。






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