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下北沢「BOOKSHOP TRAVELLER」における「街々書林」の問いかけ

友人が開いた「街々書林」を訪問。下北沢「Bookshop Traveller」のインショップ。たどり着くまでずいぶん迷子になってしまった。アートギャラリーの3階ということだったが、1階は全て飲食店で、ヨーロッパの下町にあるような雑居ビル。おまけにオープンは12時からなのに11:30に行ってしまった。そうだここは下北沢なんだ。書店業界の常識なんか通じない土地。開店に来たお店の人に少し早めに入れてもらえた。
 店内は大きく6つの小部屋がある。そこに設けられた棚を、小さな個人書店が分割して借りて出店する。リアル棚の楽天市場っぽいイメージ。友人は旅や香港を中心に選書した棚を出店。店内に3箇所のスペースで自己主張している。一つが「街々書林」で彼が詳しい香港など知識系の本を置いてある。もう1箇所は「旅の本棚」。ここは彼自身の人生感を表現しているような本が選ばれている。更に入口には「旅に思いを馳せる本」コーナーで、ここは参加書店の推薦する旅の本が集まったベスト棚。
 出版業界に籍を置いていると良識派に「棚で文脈を語る」方がいる。何を選ぶか、どう並べるか、どれをプッシュするか。それはその人次第。下北沢「Bookshop Traveller」は、そういう実験ができる場だ。『なるほどこういう方法もあるんだな』と思う。その中で友人は旅や香港を中心に社会を語る。それ以外の選書にも『へー、こんな本を読むんだ』と意外性の発見。書棚を見せるということは、その人の人生を語ることだ。とりあえず共通の知人である小山伸二「コーヒーについてぼくと詩が語ること」(書肆梓)を購入。
https://wakkyhr.wixsite.com/bookshoptraveller

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