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『自然界へのお裾分け』耕作放棄地のむずかしさ

9月終わり、11月のフードツーリズムの打合せ&下見をしに群馬県太田市へ行ってきました。

実はまだ太田市はさつまいもとは、とってもゆかりが深い土地。

フードツーリズムでは、6月に植えたさつまいもの収穫をし、みんなで食べ太田市を満喫しようということが目的です🍠

ワクワクの芋掘り

6月に植えたさつまいもの様子を見に畑へ。
ご協力いただいている農家さんは、太田市で耕作放棄地になった土地を積極的に開墾し、野菜を作っています。なんとも素敵な取り組みです。

いも部部長を名乗る程いも好きな私は、どれくらい大きくなっているのかと、ワクワクしながら試し芋掘り開始!

ぎこちない収穫の様子


お芋が出てきました!

嬉しく待ち構えていると…

動物に食べられた後が…。

下半分、ほとんど食べられています。

その後、いくつか掘ってみましたが、半分くらいは、動物に食べられていました。

中には、今食べてた?というくらいみずみずしい歯型が残っているものも。

畑でみた事実

農家さんに聞くと
『この畑の周りが耕作放棄地だらけなので、ネズミやヘビなどの動物がいる。みんな美味しいものを食べに畑に集まってくる』
とのこと。

なるほど。

ここの畑だけ開墾しても、周りの土地の状況でリスクも増えるんだと知りました。

暑かった夏の間、農家さんが草むしりをし大事に育ててくれ、労力も時間も費用も、多くかかっているのに、費用を回収できるのかと勝手ながら心配になっていました。

畑に山積みされた枯草。農家さんが刈ってくれた雑草たち。

驚きの社長の一言

後ほど合流した農家の社長さんに
『動物にたくさん食べられてましたー』
と残念そうに報告したところ

返ってきた答えは驚くほど明るく
『自然界へのお裾分けだねー』と。

晴天の霹靂。

えっ、売れる量減りますよ!
人件費も時間もかかってますよ!

と1人焦っていましたが、農家さんは、そんなリスクは想定済。

自然界にお裾分けできたわーと、潔く自然に向き合う姿に、心が揺さぶられました。

耕作放棄地のむずかしさ

実は6月に私たちが植えたさつまいもの苗は、豪雨と猛暑によりやられてしまったとのこと。

耕作放棄地は、
前何を作っていたか
周りがどんな状況か
どれくらい放置されていたか
などにより、土の状態も全く異なるそうです。

人間が一人一人違うように、土の歴史も特性もさまざまですね。

国や自治体の助成金もあるそうですが、なかなかすんなりと使えることは少ないそうです。

助成金が出ても最初の1年。
農家さんの計算では耕作放棄地で安定して農作物をとれるようになるには3年はかかるとのこと。
もう、私の頭の中の電卓はずっとマイナスです。

それでも、
耕作放棄地をどうにかしたい
日本の農業を支えたい

と、挑んでいる農家さんの姿に、
ただただ私は何ができるんだろうと、考えてしまいました。

太田市の夕陽


動物と分け合ったさつまいも、少し寝かせるとおいしいよとのことだったので、今、私の家でゆっくり休んでもらっています🍠

あんなに動物達が食べていたから、おいしいことは間違いないんだろうな☺️

食べるのが楽しみです!

自分ができることって?


耕作放棄地の難しさを知り、農家さん応援したいという気持ちがムクムクと大きくなりました。

実家が農家ということもあり、農家に対して並々ならぬ想いがあります🔥

まずは、消費者として、
食べ物を大切においしく食べる!に尽きます。

フードロスをなくすこと、すなわち
私は『もったいない』をなくしたいのです。
生産者の想いを捨てるようなことは、したくないのです。

形が不揃いであろうが
少し傷がついていようが
少し虫食いがあろうが
捨てないで欲しい。
同じだけ労力も費用もかかっているのです。

お金を払って買ってるから買う人の自由なのかもしれない。
それでも、そうやって捨てられてしまう食材を少しでも減らしていきたい、そして、安く買い取られてしまう世の中の流れを変えたい、そう思います。

小さな積み重ねだけど、みんなが取り組めば大きな力につながる💪

まずは現状を知り伝えることで、誰かの心に届くといいな。そんなことを思いながら、この記事を書きました。

なんだか最後は勝手に熱くなってしまいましたが、耕作放棄地の現状を知るとても貴重な機会でした。

ありがとうございました!

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