蹴りたい背中【読書メモ】
幼さについて
他人と比べて初めて気づく自分の幼さ。
p133~
知らぬ間に大人っぽくなっている絹代と、中学生の頃と変わらないハツ。
大人っぽさと幼さの間にできる壁みたいなものを感じる。
高校という場所
そもそも学校には様々な人間がいる。同世代、同じ地域、同じ学力などの要素だけで同じ空間に入れられるから、みんながみんな仲良くなれるわけじゃない。
メイクをしている人、していない人、関係なしに同じ空間で過ごすことになるから、そこでみじめになったりならなかったり。
ハツが集合場所の駅に着き、絹代の大人っぽさを目の当たりにするシーンがある。残酷。
馴染めない
なにか、「普通」というものから外れてしまったような感覚。学校で孤立しているのを何かのせいにできればいいのだけれど。
周りを見下さないと、自分を保てないようになってしまっているのかも。ハツは孤立している原因を内側に向けるのではなく、外へ、外へと向けるようにしているように思う。あいつは私とは合わない、の繰り返しで自分から人を遠ざけてしまっているのかも。でも、何故か共感できるところはあるし、うん。