知財業界での転職エージェント活用方法
私は3回転職を行いました。私の専門である”知財”を軸にしながらも、公務員→事業会社→コンサルティング会社と大きく立ち位置を変えてきました。
この記事は、知財に軸を置きつつも所属業界を変えようとする方(特許事務所→事業会社、特許調査会社→事業会社、事業会社→コンサル等)に向けて記載します。
おすすめの転職エージェント
私が実際に活用して、望む転職を果たすことができた転職エージェントは、リクルートとビズリーチの2つになります。
いずれも案件の種類が広く、特許事務所に限定されず、企業知財部やコンサル会社の案件を多数見つけることができます。
他にもいろいろなサービスがありますが、私は結果に結びけることができなかったのでここでの説明は割愛します。(※決してほかのサービスが良くないという話ではありません。)
以下にそれぞれの特徴を示します。
リクルートは”応募者が自身で案件を探して応募する”が基本姿勢になります。
専用の案件検索DBへのアクセス権が与えられますので、定期的に自身でDBを検索して応募していく必要があります。
「攻め」の姿勢が必要です。
リクルートを活用する際に、案件を紹介してもらうことを期待し受け身の姿勢でいると、良い案件を紹介してもらえず、なかなか転職活動が進まないと結果になりがちです。
リクルートの活用ポイントは、専用の案件検索DBへ定期的にアクセスし、自身で良い案件を探して応募していくことです。
「知財」や「知的財産」といったキーワードを使うことで、一見知財案件らしくないコンサルティング企業の案件なども見つけることが可能です。
一方、ビスリーチは、登録しておくと、様々なリクルータや企業人事からスカウトが届きます。
「待ち」の姿勢で根気よく声をかけてもらうことを待つことになります。
スカウトメールには、「一般的なスカウトメール」と「プラチナスカウトメール」の大きく2種類があります。
有料登録することですべてのスカウトメールを見ることができるようになりますが、基本的には有料登録せず、「プラチナスカウトメール」のみチェックしていれば十分と思います。
なぜなら、「プラチナスカウトメール」は声をかける側が限られたスカウト枠を使って声掛けしているためそれだけ本気度が高いためです。
一方、「一般的なスカウトメール」は不特定多数にばらまいているスカウトメールが多いため、一つ一つ確認する必要はありません。
ビズリーチは、事業会社やコンサルティング案件が豊富です。登録しているエージェントも多いため、粘り強く待つことで、潜在的な案件の声掛けが期待できます。
アピールポイントを絞ることの大切さ
経験を積んでいる方は、職務経歴書で自身の経験や余すところなくアピールしたいと思うものです。
しかし、自身の経験すべてを100%職務経歴書に盛り込むのは得策ではありません。
知財という軸はありつつも、業界を変えるのですから、移動先の業界で求められる経験・スキルに擦り合わせた経歴書を書かなければなりません。
私は知財業界の転職相談に乗る際、職務経歴書なども拝見することもありますが、あれもこれも盛り込みすぎていて、何に着目して読めばよいか分からない職務経歴書を多く見てきました。
知財業界の方は、他業界の方に比べて、自身のスキルや経験を余すところなく伝えようとする傾向が特に強いように思います。(なぜでしょう?)
伝わりにくいと思いますので、私が事業会社からコンサル会社へ転職しようとした際の職務経歴書のイメージを示します。
知財の経験こそ積んでいたものの、知財コンサルに求められるであろう事業キャリアは不十分な状況でした。そこで、事業キャリアを精一杯アピールしながらも、論理構築能力をこれまでの経験を裏付けとして補いました。
その際、知財キャリアのうち、私が強みを有する特許権利化の経験の記載は必要最小限に留めました。
なぜなら、特許権利化の経験は知財コンサルには直接的には求められていないと考えたからです。
(おまけ)担当者は変えられる
転職エージェントには当然たくさんのキャリアコンサルタントが在籍しており、コンサルタントによって、業界知識や経験、担当する転職者数も様々です。
私は初めての転職の際、まずリクルートエージェントを活用しました。担当者が付き面談をしましたが、担当者の専門性が私の志望職種に今一つしっくりこないものを感じました。
紆余曲折を経て担当の変更をお願いすることになるのですが、理由に妥当性があれば担当の変更は可能です。
(おまけ)LinkedInを活用せよ
こちらは一定のキャリアがある方向けになります。
LinkedInは、SNSのように情報収集や人脈構築の場としても有効ですが、自分という商品を発信する場としても有効です。
LinkedInへ登録すると、Googleなどで名前を検索した際に、検索結果に表示されます。
リクルーターは常に有望な候補者を探しており、LinkedInもそういった候補者を探す手段の一つとして活用しています。
そのため、登録しておくだけで、いい話が来た時にだけ乗れば良いので”待ち手段”として活用できます。
私もリクルーターなどから時々メッセージが届きます。大体はスルーしますが、たまに関心ある人から連絡が来ると、Webで情報交換という形で話をしています。
転職せずとも、ゆるく人脈が広がっていく点もおすすめです。
まとめ
・「攻め」(例.リクルート)と「守り」(例.ビズリーチ)を併用して、転職活動を進める。
・知財を軸にしつつも業界を変えるには、移りたい業界に合わせて経歴書を作成する。
以上、知財業界で自分の枠を広げようと活動されている方のご参考になれば幸いです。
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