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デート代“おごる・おごらない論争”とか”ギャラ飲み”とか

独自のアンケートを行っているネットメディアで記事を書いていると、定期的にあがってくる「デート代“おごる・おごらない論争”」の調査。
 
「どちらでもいい好きにしろ」と言ってしまえばそれまでですが、ふと自分のことに置き換えて考えてみる。
 
デートの食事を割り勘にすべきか、男性が多く出すべきか、奢るべきか。「〇〇すべき」という論調で語るなら、今の時代、常識としては「基本的には割り勘」という答えが正解ではないかと思います。
 
男女平等、ジェンダーフリーが叫ばれている社会ですし。
 
「すべての男性が奢るべきですよ」
 
と公に口にするのは、炎上商法としては有効ですが、コンプライアンス的にまずいかと。
 
その上で、「レディファースト」という流儀のお作法を嗜む方々同士で、気分を盛り上げる「楽しみ」として、奢ったり奢られたりすればいいのでは。
 
仮に、
 
「すべての女性はデートではスカートをはくべき。デニムパンツなんてもってのほか」
 
とか言われたらセクハラですし。
 
でも、
 
「デートではワンピースを着る女の子が好きだなぁ」
 
なら、なんの問題もないわけで。
 
同じ趣味趣向の人同士の、「ごっこ遊び」の範囲で好きなようにすればよいかと。
 
「異性との付き合いに関する個人的な趣味」というか、
 
「女性は弱いものとして扱ってもらわないと恋人気分になれない」
 
「男性は強いものとして扱われないと盛り上がらない」
 
とかいう性癖に近いものでは。
 
好みの、設定、というか。
 
でも、性癖って恋人同志のプライベートな趣味なので、「○○すべき」みたいに言うことではない。「すべき」てしちゃうと多分子供の教育にもよくない。とも思います。
 
とはいえ基本的に男女平等である方がいいと思う私も、収入は夫の方が多いです。そしてそれを、ありがたいと思います。
 
その分、家事・育児は多めにやりたいと心がけていますが、夫の方がきちんとした人で女子力も高いので、収入差に見合った家事労働をしているかと言われると、自信はないです。
 
役に立たないけど、弱い身体で、夫と顔がそっくりの元気な子を生んだからチャラにしない?
とか言い出すと、どこまでいっても、「男女は身体の作りからして差がある」という矛盾に行き着いたりします。
 
まぁ、それを踏まえた上でも、社会全体としては「平等」を目指し、細かい誤差は各自「個人的な嗜好で志向です」と微調整するしかないのでは。
 
若い頃は、もっと頑なだった気がします。
 
「絶対割り勘」
 
みたいな態度を取りがちだったのも、性別のような「どうしょもないもの」を恐れて、全力で見ないようにしていたのか。
 
なんかこう、そういう男女の本能を直視すると、生老病死とか、女性の生殖能力の限界とか、腕力の差や差別の歴史や、いろいろ生々しいものをセットで考えなきゃフェアじゃない気がして、グレーにしときたかったのかな。性別そのものを。

なんか、過敏すぎて生命力弱い若者だなあ、と我ながら思います。

そのくせ、チョコレート食べるのに、カカオ農園の搾取とか、添加物とかについては考えない。(考えはじめたらとまらなくなったかもしれませんが)

若さゆえの傲慢さもあったのかもしれない。

若い、ってだけで、プライドが高くなるし、比例して劣等感も深くなる。
 
四半世紀前ですが、雑誌モデルをやっていた頃、ギャラ飲みのはしりのようなものに気がついたら参加していたこともあります。
 
私がお酒を飲んでいたのは22才で内臓が破裂する前になるので、20才そこそこか、もしくは1人烏龍茶を飲んでいたのかも。
 
最近読んだエッセイによると、ギャラ飲みとは、
 
お金持ちのおじさんと若い子が飲んで、おじさんが、

「イッキ飲みしたら3万やる、(高額の)タクシー代やる」

とかいう飲み会だとか。
 
それが、ギャラ飲み、の辞書的な意味なのかどうかは分かりませんが。
 
頭を過ったのは、若かりしころに、
 
「(友人のアイドルの女の子の)誕生会」
 
だとか、
 
「(海外赴任する友達の)壮行会」
 
だとかでモデルの友人と足を運んだ飲み会、そんな場所で言われた、「酔っぱらいの感じ悪い冗談」がまさにそんな感じでした。
 
「このお酒イッキ飲みしたら3万円あげる」
 
私たちは笑いながらも、
 
「目上の方とはいえ、初対面でなんだよ失礼なっ。しかも3万てなんのご祝儀だよ意味不明」
 
とか思っていましたが。
 
四半世紀前からありました、ギャラ飲み。(それがギャラ飲みなら…)
 
その当時、冗談とは思いつつ、内心、
 
「自分の娘がそんなこと言われたら嫌だな、とか想像しないのかな?」
 
とかイラッとして、
 
「私内臓イワしてるんで、最悪、救急車来ますけどいっすか?(事実)」
 
なんて、めんどくさいこといいたくなりましたが。
 
若いモンに飲ませて救急車呼ばれたらそりゃえらいことなので引かれること請け合いですし、そんなこというたら盛りさがると思い、実際には言えませんでした。
 
基本的に根性ないので、
 
「えーおさけのめないす、逆にー、○○さんがこの甘いやつイッキ飲みしてくれたら300円あげます」
 
とか、ガムシロップ渡したりして、「アハハー」的に流してました。
 
「血糖値がー」
 
とか、そんな感じで相手も笑ってました(内心はイラッとしたかな…)
 
そして、終電で帰ろうとすると儀礼的に、タクシー代出すよ、的な声が飛んだりしてましたが、
 
「家は千葉です。船橋とかでなくまじで遠いほうの千葉です。全額出させたら私、ヤクザっす」
 
とかなんとかいって帰ってました。
 
それでつつがなく総武線で帰れていたので、私はさほど「ギャラ飲み」に必要ない人材で、同席した「偉い人」も上品だったんでしょう。
 
多少なり若いプライドが傷ついたから執念深く覚えているんでしょうが、別に実害はなかったけど、喉の奥がモヤモヤっとするような不快感がありました。
 
そんな嫌な感じの「お金を出してあげる」を経験しちゃったせいか、上司の善意のカフェラテに、無粋にも500円を押し付けて、嫌な顔をされたこともあります。
 
そこは、素直に、「いただいていいんですか?」でいいんだよ。といってやりたい。
 
基本的に、コミュ障だったので、
 
「飲み会で初対面のおじさんに、数万単位でごちそうになった時にどれくらいの感謝をお返ししたら相手の気分がよくなり等価交換になるんだろう。さらに、ろくに知らんやつに何もしてないのにお金をもらうことで、自分の自尊心はどの程度傷をおうのか。自尊心が傷をおうことによって、ストレスで脳からコルチゾールとかが出て海馬とか萎縮したりしない?(ネット記事で聞きかじっただけの怖い話) 結果すごい損じゃない?」
 
とか考えちゃうと、空気の読めない脳みそがバグりそうで、おごってもらうのが嫌いだったのかもしれない。
 
若い頃の私みたいな人は、本音と建前に混乱してバグって、上司が差し入れしてくれたスタバを突き返しかねないので、ギャラ飲みみたいなところから距離を置いたほうが安全かもしれないです。
 
「一杯飲んだら3万もらえる酒」なんかで、若い自尊心に傷がつくとか、痛々しいしばかばかしい。
ましてや海馬が萎縮とか・・・(すみませんなんのエビデンスもないです)
 
ちょっとでもイラッとしたら、
 
「わあー太っ腹。でも飲んだら人として大事なモノを失いそう(笑)」
 
とか適当なことを言って流しておくのも手てはないかな。
 
もちろん、真っ向から抗議するのも、飲んでお小遣いにしちゃうもの、人それぞれだとは思います。
 
そんなことをグチャグチャ考えたりしない、タフな女性で奢ってほしい派の人は、
 
「男性が奢るべきとは思いません。ひとそれぞれですよね、でも私は個人的に男性を立てるのが好きというか、レディファーストを心得ている男性が好きなので、奢ってくれる方としかお付き合いしません。趣味の問題です」
 
といっておくのが、無難な気がします。

※アカウントお引越しで移動してきた日記です

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