会いに行ける未成年アイドルとストーカー被害
娘の親として、できれば、ガチガチに保守的な考え方にはなりたくないと思っていました。
でも、ストーカーの報道とかを見ると、思ってしまう。
親バカですが、たとえばアイドルとか、未成年から人前で若さやかわいさを見せることで報酬を得る仕事を、してほしくないなあと。
なれるなれないは別として、目指す目指さないのレベルでも。
18歳以上ならまだしも、ローティーンとかは、親としては嫌だなあ。
そんなに急いで、人の欲望が集まる場所に出ていかないで。
稀に例外はいるとはいえ、一般的なローティーンはルッキズムが蔓衍する場所で値踏みされることに慣れるには、脳もホルモンバランスも不安定すぎる。
アイドルに限らず、若さへの好奇心や欲が集まる仕事やアルバイトはたくさんあります。
母だって、20代の頃はバイトでボディコンみたいなの着て商品サンプル配ったりしたことがあるし、成人(今は18歳なのか)であれば自己責任で試してみるのも一興なのかも。
とはいえ、人間が本能的な欲や嫉妬や忌避感を抑えきれていない現代において、
さらには、ネットにまだ匿名性がある時代において、
「欲のエネルギーが大量に流れ込む場所や人に関わるときには物理的にも心理的にも危険も多い。強靭なメンタルと体と運がなければ心も体も病みやすい」
ということは、ティーンのうちに頭に入れておいてほしいなぁ。
好奇心や欲の視線が集まる場所に出ると、ストーカーとか性被害とか異性関連だけでなく、同性の「アラ探し」「見下し」とかも地味に効いてくるし。
成人して、しっかりとスティグマを押されるリスクをシュミレーションした上で、
「あたしはそれを乗り超えられる基盤ができている」
と自分で決めて、光も当たるが影も濃い道を進まれたら、親にはもう止められないけど。
例えば、性的イメージを売り買いする職業に、差別意識を持つのはいけないこと。
というのは、教科書に書かれていてもおかしくないくらい、当たり前の意見になりつつあります。
でも、そこには多分、一般社会より多くの地雷が埋まっている。
どうしたって人間は「興奮すると躁状態になる」ものだから……。刺激が多い世界は、人間がドーパミンとかアドレナリンとかで、落ち着きがなくなっているのは否めない。
具体的に何がいいたいのかというと、若い女の子のストーカー被害のニュースを見ると、8歳の娘を思って胸が痛くなるのです。
『推しの子』とか大好きなので、「アイドルになりたーい」とか言い始めたらどうしようかと思って。
冷静に考えると「いや親ばか落ち着け、親に似てるから無理だよ」って話なんだけど。(私はモデルでしたが90年代ファッション雑誌に多い魚に似ている不思議顔でかわいこちゃん枠ではなかったので)
もしもし万が一、隔世遺伝・突然変異で美少女になったとしても、嫌だなぁ。
少なくともアンダー18、未成年のうちは阻止したい。
とりわけ、昔のAKBみたいに「恋愛はNGだけどおっさんとは握手させるよ」みたいなルールがあるところは、本当に、生理的に嫌だ。
このルールを見ていつも思い出すのが、三浦綾子の『泥流地帯』ていう小説で、遊郭に売られた少女のエピソード。
未成年の女の子が学校の同級生とかの同世代の男の子とデートしちゃいけないのに、お金を持っているおじさんとは接触させるとかほんとゾッとする。
『泥流地帯』のなかで、飲んだくれ親父に遊郭に売られた少女が着飾ってお祭りの山車の上で踊って男たちに見世物にされているのを、幼馴染の男の子がながめる切ないくだりを思い出す……。
娘に清く正しく美しく育だってくれとまでは言いません。わんぱくでもいい、(学生時代は)同世代と付き合ってほしい。
もちろん、男女が逆でも然りです。
私みたいなおばさんが、恋愛を禁止されている未成年男子に握手などの接触を強要することは、あってはならないと思います。
自主的なら仕方がないです。恋愛しないで芸事に集中するよ、ファンサービスもしたいよ。とか、それなら余計なお世話かなと思います。
でも、恋愛禁止ルール、ってなに気持ち悪い。と感じてしまいます。
恋愛禁止でも、異性全般と接触をすることが少ないスポーツ選手とかならストイックなのかもしれませんが。
なにおじさんと握手させてるんだ。なんなら関係者の偉いおじさんと同席させたりしてない?
とか、親目線だと不信感が。
あやかりたくて我が娘の名前をいただいた、16歳年上の大好きな女友達は、レコード大賞とかにもノミネートされた80年代アイドルでした。
当時から、
「スキャンダルは極力NGで、ファンには優しく」
という行動を模範としていることは変わらないのかもしれませんが、AKBみたいなルールとかではなかったらしい。
グループ売りではなく、本当に選ばれし1人を、プロとしてリスペクトしながら育てる余裕があったのかもしれません。
恋人を作らないことをルール化するって「誰に何を売ってるつもりなの?」て、個人的にはすごく嫌。疑似恋愛を売っている? だとしたら、未成年はだめでしょう。
娘はよくアイドルごっこをしたいるので、それを見るたび「きゃー」て思っちゃいます。
かあちゃんも学生時代はティーンファッション誌の仕事をしていたので、遺伝で若いうちは前に出たがるのかもしれません。
でも、当時は高校生とかの彼氏がいる子は、「モデルの恋愛事情。☓☓ちゃんと彼のカップルコーデ」とか彼氏と誌面に登場したりもしていた。
なんなら、その時の「友人の彼氏」は、そのまま編集者さんに気に入られてモデルになり、40代の現在も雑誌表紙とかに出ている現役モデルに進化。彼女の方はすぐ辞めちゃった。という、
「逆転エピソード」
も、あったりします💦
割りと下剋上だったけど、でも、そこに自由はあった気がする。
目立ちたい女の子だって、ちょっとがんばってお勉強して都会の大学に入ればミスキャンパスだの読者モデルとか「比較的自由を満喫しつつ目立てる」場は無数にあるんだから、わざわざ「部活の彼氏と自転車二人乗り」みたいな青春を売っておじさんと握手しなくってもなぁ。
と、親目線では偏見もりもりで思ってしまう。
もちろん、疑似恋愛でなくパフォーマンスを売っている、ダンスグループとかは別です。
あややとかは大好きだったので、アイドルが嫌いな訳では無いです。
ともかく、かあちゃんは生理的に「恋愛禁止系のグループ」が苦手。
昔から、モデルだろうがアイドルだろうが、10代や20代前半で恋愛に興味ない子なんていくらでもいた。
彼氏がいる、いないは別にどちらでもよい。
アイドルからファンの疑似恋愛目線を完全に排除するのは無理でしょう。
でも、未成年に「会いに行ける」場を作り「彼氏いません」とか言わせ、大人が少女への疑似恋愛感を煽ることは、ストーカー気質のファンの妄想を掻き立てて不幸な事件を生む気がしてならない。
欲や妄想をお金に変えるつもりなら、18歳以下は関わらせたらダメだよな。と。
お金を出してクラブやキャバクラに行けば、18歳以上のきれいなお姉さんお話せるのに、なにも未成年と握手しなくても。
そりゃあ本能ですから若い異性に惹かれるのは普通ですが、なにも30歳以上を推せといっている訳ではなく、18歳も19歳も20歳も若い女性な訳で。
そこで「二十代のきれいなお姉さんとお酒を飲みたい」とはならず「未成年に会いに行きたい」って時点でもう事件の香りが……。
ティーンのアイドルは80年代みたいに、特別に才能がある「雲の上の存在」だけでいいじゃないか。とも。
あややみたいに、彼氏はいつつ、舞台ではプロフェッショナルみたいな、天才はまた別枠だとも思います。
問題は、自主的にそれを選んでいるかどうかだよなぁ。もちろん、
「恋愛しませんアイドルになりたいです」
て選んだ人もいるんだろうけど、個人的な好き嫌いですが、まだ明確な判断基準を持たない未成年の娘にそんな約束をさせるのは嫌だなぁ。
偏見多めで、親ばかで、いらぬ心配です。ごめんなさい。
でも、いらぬ心配しちゃいます。親にとっては、いつまでも大事な大事な赤ちゃんなので💦
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