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【連続小説】#7 生焼けと炭化の間で

失禁ジャー

僕は漫画やTVで観るような失禁もいう物を信じていなかった。
小学生時代のある日、初恋のやすこちゃんに好きな人がいることが分かった。
相手は転校生だった。
それを友達から聞かされた時ほんのチョビっと漏れた。
あとにも先にもあれが最初で最後の失禁である。
卒業式にやすこちゃんが僕の写真を撮りたいとカメラを持ってきた。
僕は嬉しかった。
喜んで写真を撮られた。
あとで知った話だがその写真はやすこちゃんの友人の部屋に貼ってあったようだ。
僕は人生で一度も狙った女性とお付き合いしたことがない。
何故か必ず好きな子の隣にいる子に好かれるのだ。
どうやっても本命に手が出せなくなるのだ。
また失禁するような失恋がしたいものだ。

つづく

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