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運命をつかまえた

わたしが一番楽しかった同棲生活は
高校の同級生だったコウヘイが
留学していたChicagoでのもの。

相手というより
そのほかの要因によるところも
大きいような気がするけれど。

まずわたしはChicagoという都市、
そして彼のアパートメントがあった
Lincoln Parkというエリアがとても好きだった。

徒歩圏内にその名のとおり
Lincoln Parkという自然豊かで大きな公園があり
Chicago Cubsの本拠地、Wrigley Fieldもあった。

彼が大学やバイトでいない時には
近所を散歩して過ごした。
彼の友人たちもみな親切にしてくれ
自動車でChicago Bullsの本拠地
United Centerへバスケの試合観戦に連れて行ってくれたり
当時話題だった『ハンニバル』の映画を観に行ったりした。

アパートメントの隣のスーパーには
Shannonというこれまた彼の友人がお肉コーナーにいて
サンクスギビングの時には
小ぶりのいい七面鳥をキープしてくれたりした。

とにかく毎日が面白くてたのしかった。
なんか喧嘩もしたような気もするけれど
そんなことよりも、日常がたのしくて幸せだった。

そんな毎日がずっと続くのだと思っていた。
今思えば。

結局、私たちは今、
それぞれの人生を別々に歩いている。
それはきっと、そうなるべくして。

あのキラキラした日々は、宝物。
そして、こうして後からその日々を懐かしみ愛おしく思うのなら
その時を味わって大切にしようと
今だから思えるのだ。

街燈がうるんでる キャンドルみたい
ポケットで手をつなぎ 愛している

一緒に暮らそう

一緒に暮らそう
作詞:松任谷由実
作曲:松任谷由実
『NO SIDE』 1984/12/1



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