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歓ぶ顔に喜べる

ペルー、クスコから
マチュピチュの麓にある小さな町
アグアスカリエンテスに行くための
ブルーの電車に乗った。

朝早く出発するその電車に乗ると
甘いミルクコーヒーとお菓子が
軽食として配られる。

所要時間は約4時間。
他の乗客は主にヨーロッパからの旅行客が多く
思い思いにおしゃべりしたり
トランプしたり、
居眠りをしたりと
移動時間を過ごす。

わたしはもっぱら
「世界の車窓から」
をたのしむ。

観光地とは違った
街の風景、道行く人たち。
無邪気に電車に手を振る地元の子どもたち。

ウィーンからザルツブルグに移動した
あの赤い電車もすてきだったな。

今日もどこかで
あの電車が誰かを乗せて
走っていると思うと
心がワクワクする。

もしや愛は戻る
そんなのぞみは小箱に入れて
輝く真鍮の鍵を
線路に投げましょう


コンパートメント
作詞:松任谷由実
作曲:松任谷由実

『時のないホテル』 1980/6/21

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