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黒人たちの置かれた立場を体験するドキュメンタリー『MLK: NOW IS THE TIME』:XR映画ガイド第1回

MoguraVRで「VR映画ガイド」をご愛読頂いていたみなさまも、そうでないみなさまもお待たせいたしました。VR作品だけでなく、ARやMR等の先端技術をつかった映画的な作品を紹介する「XR映画ガイド」の連載スタートします。毎週月曜日に更新する予定です。

「XR映画ガイド」ではまだまだ進化の止まらない世界中のXR映画作品を取り上げます。今回からは国内で体験できる作品だけでなく、世界で体験した作品を紹介しますので、XR映画が作りたい方やXR業界に興味のある方からとりあえずXRとは何か知りたい方まで、よりわかりやすくXR映画作品を知ることができるように記事を書いていこうと思っております。またこの連載をベースに色々なイベントや配信等も考えておりますので、お楽しみに!

https://www.youtube.com/watch?v=5rkkLWmWnBM

XR映画ガイド、第1回目はエミー賞の受賞歴があるTIME STUDIOSが久しぶりにリリースしたVR作品『MLK: NOW IS THE TIME』をご紹介します。1963年8月28日にマーティン・ルーサー・キング牧師(以下、キング牧師)が「I have a Dream」の演説を行いました。全ての人が皮膚の色や出身などに関係なくあらゆる市民を対象として平等な権利を求めたメッセージが今でも印象的になっています。あれから60年が経ち、果たして本当に全ての人が平等な権利を得ているでしょうか。この作品ではキング牧師の演説を3つの「家」、「警察」、「投票」というテーマに分けて、現状を考察します。あなたは、この作品を体験して、60年前にキング牧師が演説に至った事実をただ過去にあった歴史ということだけで済ませることができるでしょうか?

見所:黒人たちの置かれた立場を体験できる

3つエピソードの中でユーザーは黒人たちが経験してきた体験をします。「家」のエピソードではゲームを通して過去黒人たちの住まいにまつわる理不尽な状況や「警察」のエピソードでは何もしていないのに突然、警察に車を止められて、尋問される恐怖、「投票」のエピソードでは投票することで世の中を少しでも変えたいのにできな不平等な体験をさせられます。そして作品では、ユーザーに手を天に向かって握りしめることで立ち上がる決断を促します。歴史的なアメリカでの黒人差別やキング牧師の演説の存在は知っていましたが、自分自身が黒人たちの置かれた立場を少しでも体験することで、キング牧師の演説の重さが伝わってきた気がしました。

作品データ

タイトル:MLK: NOW IS THE TIME
ジャンル:ドキュメンタリー
制作:Flight School Studio / TIME Immersive
制作年:2023年
制作国:アメリカ
本編尺:体験による
メディア:6DoF/VR

https://www.meta.com/ja-jp/experiences/4790561384366997/

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