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【アラフィフとアラカンのあいだ】 小学生高学年のときの先生のこと

思い出はとりあえずセピア色にしておこう


あれは小学5年生のある1日の風景。
私は休み時間に、黒板を使って友人とふざけていた。
ふと担任の先生がやってくるなり、チョークを手にとりこんな字を書きつけた。

「通」ではないんだよな・・・

「おまえのことな」とまで言われたかどうかは覚えていない。

ん? で結局「これなんって読むんですか」って訊いてみたら
先生はニヤリとしながら言った。

 まぬけ ・・・って読むんだよ。




〝まぬけ〟もしくは〝貧乏神ぶり〟には覚えありだ


いや、あのときは大いに笑ったはずなんだけど、ふと40年余の時を経て
「これって私に対してのマジの当てこすりですか?」
という思念が下りてきてしまった。ははは。

いやあ…たしかにちっちゃな頃から、ほんと間の悪い人でして私。

場ちがいな振る舞いを演じてしまったりなんてのがわんさか。
私が一念発起して何かのアクションをおこせば、居合わせた場所でなにか別のアクシデントを誘発して迷惑をかけてしまったりする。
いやあ、本当タイミングの悪い人間でして。
いったい何人の方々にごめんなさいと言わなければならないことやら ^^; 。

小学6年生までの担任だったY先生


この学校では2年ごとにクラスと担任の先生が変わった。
1〜2年のときはベテランの女性の先生、3〜4年のときは大卒まもない若い女性の先生。Y先生ははじめて当たった男の先生だった。

熱血漢という言葉が相応しい人。それがY先生だった。
受け持っていただいたときの年齢は、おそらく30歳代後半から40歳代だったのではないか。それ以前の4年間は優しい女の先生ばかりに当たって甘えてばかりいたが、大人に媚びるという「あざとい」戦略が通用しなくなった初めての先生だ。

それまでは学校ではほとんど怒られたことなんてなかったのに
Y先生は、ズレたことをやると容赦なく真顔で怒鳴りつけてくる先生だった。

算数のノート点検があって、当時は算数には自信のあった私がきっとドヤ顔で、たくさん解いたノートを見せに行ったら
「オレはこんなふうにミミズみたいにノート使って計算しろって言ったか!!」
って怒鳴られた。小学生のころの私は本当に泣き虫だったが(男のくせに…だ)、あのときは泣く余地すら与えてもらえなかった。

ビンタで人が飛ぶところをはじめてみた


スピッツは「空も飛べるはず」って歌ってたけど、この先生は講堂でふざけてた2人ばかりの同級生にビンタをくらわせ、彼らを1m ばかり水平飛行させたのち墜落させた。まだ体罰が教育の一環として父兄からもありがたがられていた時代だ。

でも、さすがにあれは怖かったぞ。

彼らのうちの1人が鼓膜が破れてしまったらしい…という噂まで出て、あればかりはちょっとだけ問題になったみたい。ただY先生はこのあともふつうに授業をこなし、私たちにもふつうに積極的なコミュニケーションを図ってくださっていた。

これっぽちもなめられることなんてなく、堂々としていたなあ。

そして、ときどき笑わせてくれた。どうしてるんだろう。
もはやご存命かどうかを心配しなければならないぐらい昔ってことになる。

プロジェクト発動 〝あの人はいま〟
(ってよりは、探偵ナイトスクープっぽい)


私は小6で転校しているので、Y先生とはそのときにお別れしている。
高校時代に私がやさぐれてしまったので、年賀状のやりとりはそのあたりで途絶えてしまっている。

そういや母親が(私の卒業した小学校とは別に)この学校の卒アルを学校にお願いして買ったとか言ってた記憶があるが … ただ、私自身は少なくとも20歳以後で自身の卒アルのページを開いたことは一度もない。

当時はまだ卒業生全員の住所・電話番号といった個人情報が平気で巻末付録として掲載されていた時代。ひょっとすると、先生方の連絡先も載っているかもしれない。さすがに実家まで見に行く気力なんてないし、なにより、つい先日新型コロナにかかってしまった病み上がりの身なので、高齢の父親から当面の出禁を宣告されている。

だったら、グーグル先生に訊いてみよう

エゴサーチは大の苦手だけど、自分以外の人の名を検索窓に入れることぐらいだったら(かなりストーカーぽいぞ…という後ろめたさを除けば)まだなんとかなる。

ちょっと心配なのは、ツイッター(現X)とかフェイスブックのご本人アカウントが出てきてしまったらってこと。
生々しすぎるとちょっとしんどいなあ …まあいいか。教えてくれグーグル先生!

0.19 秒で調べましたとドヤ顔してるグーグル先生の言うことには、
そのY先生が監修された本が17年前にに出版されているみたいだ。
監修者として紹介されていた肩書きは、出身県の校長先生ってふうになっていた。残念ながら絶版。ただ、アマゾンのマーケットプレイスに中古品が700円ほどで出品されていたのでポチってしまった。

後日談(24/05/08 朝)
昨日、Y先生が監修なさっていた本が無事にポストに投函されていた。
カバーの折り返しの部分(表紙裏)に「監修者のことば」という欄があって、そこに履歴書に貼る写真ぐらいの大きさのカラーのご本人写真(といっても刊行から10年経っている)があった。額こそ広くなってしまっていたが「ああ、こんな人だったよ」と懐かしく拝見させていただきました。

今日もここまでお付き合いいただいてありがとう。
それでは、また。 

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