【音づくり解説③】歪み編Ⅱ

こんしるべ〜
スペ丸ことフジツバメことえんどうです。

音作り解説やります、第三回。
今回は歪み編Ⅱ。

今回は歪みペダルの分類のお話。めっちゃ主観。
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○ツマミの違い

まず個別の話に入る前に、歪みペダルのツマミについて少し書きます。

歪みペダルには、"BASS"、"TREBLE"とか"LOW"、"MIDDLE"、"HIGH"とかのイコライザーのツマミがある場合と、"TONE"というツマミだけがある場合の2種類があります。これ、実はちょっと違いがあります。

・イコライザー系

イコライザーのツマミがある場合、これは純粋に音の帯域、成分を調整するものです。
前回も述べたとおり、どのツマミがどのくらいの帯域に影響するかを知っておくことで音作りをコントロールできるようになります。

・tone系

他方、"TONE"というだけのツマミのみがある場合、これは「歪みの重心」をコントロールするものです。
どの帯域を歪ませるか、どの帯域をぶっとくするかのコントロールなわけです。
上げれば高い音域、下げれば低い音域がブーストされるよ〜という仕組みです。

したがって、音作りの段階で低い帯域をぶっとくしたい時はtoneを少なめに、高い帯域を強調したい時はtoneを多めにする、という運用になるわけです。
純粋な"HIGH"とか"TREBLE"とは働きが違うのでちょっと注意。

○歪みの系統

さて、ここからは歪みの系統、分類とそれに対する意見を書いていきます。

・TS系

いわゆる「チューブスクリーマー"tube screamer"」というエフェクターに代表される歪みペダルです。

特徴は中域がボワッと強調される感じ。

これ、回路図的に「中域ボワッとした歪み」と「回路を通らないクリーンな音」が混ざって出力される仕様です。

したがって「ボワッとして芯がなくなる」という事態を避けることができるんですね。
ということで、歪み編Ⅰでちょっと言及しましたが、ベースバージョンのTS系は重宝されがちです。

よくブースター(歪みⅠで書いたところの、①キャラクターを決めるところ)として、メインの歪みにプラスして使われることが多いです。

僕、実はギターでこれ使うの苦手です。
なんかイコライザー編Ⅰで書いたところの、3.1〜4.8くらいだけ強調される感じがして音の輪郭がなくなっちゃう気がするんですよね。
クリーンが混ざるのもそれはそれでちょっと扱いづらい気がする。

ただ、「実家から出る」で手チがTS系1個だけ繋いでジャズコでめちゃくちゃ良い音出してたのはたまげました。

やっぱ実力が出るペダルなんだろうなーという気はします。僕みたいに音作りで誤魔化し誤魔化し生息してる人間には向かないかな。

・ケンタウルス系

今ではプレミアがついてるペダル「ケンタウルス」が代表です。

これ、Gainの位置によってキャラクターが変わります。

Gain低めだとちょっと高域の成分が出て、音が丁寧な感じがします。イコライザー編Ⅰで言うところの5.4〜6.4くらいの帯域が出てくる印象。クリーントーンの補正に使うといい感じです。

Gain高めにすると中域が強調されます。かなりモコモコするかも。聞いただけだとTS系とあんまり区別つきません。バカ耳なので、、、

ただケンタウルス系の方が4.1〜5.4くらいの帯域をぐっと出してくれる印象です。
あとクリーンを混ぜてくれる仕様ではないので扱いやすいっちゃ扱いやすい。

僕は割と好きな歪みペダルです。
特にGain少なめでクリーントーン〜微かに歪んでるくらいの「音がまとまる感じ」がとても気に入っています。
あんまりGainは上げませんね。

・BD系

BD系はブルースドライバー系、その名の通りBOSSのBD-2っぽい音になるやつです。

帯域としてはドンシャリになるイメージですね。
2.7〜3.3くらいと、5.8〜6.3くらいの帯域を強調してジャリジャリっとした音になります。
逆に中域があんまり出ない印象で、グシャッとした音がします。

僕はバンドによって使う時と使わない時がわかれます。
米津玄師とかコピーするときは必須ですね。
エルレのギターソロ用のブースターとしても良いかも。

・トランスペアレント系

TimmyやJAN RAYなどに代表される、クリアで透明感のある歪みです。

他のペダルは特定の帯域を山型に強調する印象なのですが、このペダルは特定帯域の強調というより3.8〜6.4くらいまでを万遍なくシャリシャリいわせてくれるイメージです。。

個人的にはあんまりきちんと運用したことがないのですが、不協和音系で使うと余計な濁り感を減らしつつ雰囲気を保ってくれる印象があります。

・ハイゲインディストーション系

ディストーションはディストーションでまとめました。雑ですね。

ただこれにはそれなりの理由があります。

いわゆる「ジャガジャーン!」な感じの歪みの多いペダル。かっこいい。

ですが、正直僕は苦手意識があります。

まず、響きがどのペダルも大体同じな気がしちゃうんですよね。
キレイにジャーンと歪ませることが目的なので、中身の複雑さ、身の詰まった感じ、音の旨味とかをあんまり表現してくれないイメージがあるんです。

なんかどれも個性がない感じがしちゃう。
BOSSのDS-1だけでいいじゃない、という気持ちになる。

めちゃくちゃ主観ですけどね。耳バカなので…

それから、僕は個人的にはエフェクターボードは直列派なので、強い歪みを出したいときには、必ず複数のペダルを経由していて、絶対音が混ざるんです。
クリーンの時やクランチの時、オーバードライブの時と重ね重ね歪ませることになる。

ディストーションは他の歪みペダルと音を混ぜると、歪み強いけど中身ぐしゃぐしゃでよくわからない感じになっちゃうんですよね。

あと、個性的な音が好きなので「ファズでええやん」とか思ったりもしますね。
実はギター側でボリューム絞るとファズもディストーションっぽいジャゴっとした音が出るんですよ。

多分順当にB'zとかワンオクとかアニソンとかメタルとかやる人ならディストーションとかハイゲイン系は持っててもいいかな、という感じです。
良くも悪くもオーソドックスにキレイに深くかっちょよく歪みます。

・ファズ

ファズは他の歪みとは一線を画してる感じがありますね。
ゴゴゴっという感じ、ブチブチっという感じ、ズゴーーっという感じ。
実はファズの中にも分類があるみたいで、使い分けとか色々あるんですが、それはまた機会があれば。
第一、僕自身BIG MUFF系しか踏んだことないので…

・その他

他にもダンブル系やらOD-1系やらOCD系やら色々あるみたいですが、大まかに特徴的な分類は上記までだと思っています。

他は個別のペダルの特徴から把握していけばいいかなと思います。
わざわざ分類するまでもないかな、という気持ちです。

反論はあるかと思います。あくまで主観です。

・ベースの歪み

ベース用の歪みも色々ありますが、僕は分類して考えておらず個別のペダルで把握しています。
BOSSのODBっぽい、とか、サンズっぽい、とか。

多分ギターの歪みほど体系化してないんじゃないかな?
あくまで感想です。

次回予告

さて、本来はここから僕の所有するペダルについて個別にエピソードとともにダラダラ書きます。

…と思っていたのですが、予想外にボリューミーになりそうだったので、今回はここまで。

次回、僕の所有する(所有していた)歪みペダルの感想をちんたらと書き連ねていく、歪み編Ⅲに突入です。

予定外に長引きそう…
暇人以外はブラウザバックです。

ではでは。おつしるべ

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