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『自閉症スペクトラムと診断されて幸せになった家族の話』

自閉症と診断された日

私は自閉症と診断されたのは19歳の時。

ちょうど私の誕生日の日。

大学を中退して人間不信に陥っていた時期。

何も上手くいかず、人生どん底だった時期。

悪いことは重なるなと思った。

自閉症という診断

いろいろな検査をして、診断結果を貰う日になった。

私は、自分が自閉症だとは思っていなかった。

自分はうつ病の症状があると思っており、それに効く薬を貰えればいいと言う気持ちだった。

自閉症という診断を貰った時、驚きもショックもなかった。

どうでもいいから薬をくれ、この辛い気持ちが治まるならなんでもいい。

それだけで頭がいっぱいだった。

母の変化

母はその日から私達を怒らなくなった。

怒っても私達がなおることは無い事を知ってしまったからだ。

私達はその日から関係が良くなった。

母だって私達を怒ることはとても辛い事だったし、私達も辛かった。

できない事をやれと日々怒られる。

そんな地獄から開放されたのだ。

父の変化

父は私達に期待する事をやめた。

これは悪い意味ではなく、私達ができない事を強要する事をやめたという意味。

無理に学校に通わせる事もやめ、私達に選択肢をくれるようになった。

学校を辞めたければ辞めていい。

やりたい事をやればいい。

そして、私達の欠点を変える事より得意な事を伸ばす事を大切にしてくれるようになった。

私の変化

私の中での変化は父と母に比べると大きなものはない。

私は自閉症でもそうでなくても、何も変わることはなかったと思う。

正直どちらでもいい。

私が変わった事というと、家族のありがたみを強く感じるようになった事。

友達や恋人、人とうまく付き合う事ができない私は心を開ける存在がいなかった。

家族にもいままでは、私が心を開く事はなかった。

だが、自閉症という診断が私達に変化を与えてくれた。

父と母は私達のことをより理解しようと歩み寄ってくれた。

私はそんな姿に家族にだけは、心を開きたいと思えるようになった。

自閉症と診断されて幸せになった

自閉症と診断される事で様々な捉え方があると思う。

私達家族は自閉症と診断された事で幸せになれたと思っている。

今まで知る事のなかった家族の愛を感じる事ができるようになったし、なにより家族が好きになった。

私達はお互い支え合って生きていくことができるそう感じる。

これからも私を受け入れてくれた父と母を大切にしたい。

そして、家族全員元気に幸せにいつまでも暮らしたい。

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