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『鉄人で無敵だと思ってた父が血だらけで帰ってきた』

鉄人で無敵な父

鉄人とは

鉄のように強いからだを持った人。

父は、家庭環境が複雑で若い時から自分一人で強く生きてきた人だ。

父は弱音も吐かず、とても体も精神も強い人。

仕事人間で家族との交流は少ないが家族のために身を削る事ができる人。

私は、そんな無口で強い父をいつも心配しながらも大丈夫だろうと勝手に思っていた。

鉄人だから、父はきっと死にはしないだろう。

父は強くて無敵な人間だと勘違いしていた。

夜中の3時になっても帰ってこない

ある日、父が夜中の3時になっても帰ってこなかった。

父はとても真面目な人で時間にも厳しい。

いつもだったら遅くても2時には帰ってくる。

ここまで遅かったことはなかった。

それでも特に気にすることはなかった。

夜中3時父が帰ってきた。

いつも通りすぐに部屋に行くだろうと思い私は気にしなかった。

父が珍しくキッチンに来た。

その姿は左目は腫れていて、鼻の下は血だらけだった。

私と母はびっくりして、目が覚めた。

父も人間なんだ

私はその姿を見て何があったのか想像できなかった。

父もお酒を飲みすぎて記憶がないらしい。

次の日になっても結局何があったか思い出す事はできなかった。

父はなんでも完璧にこなす人であんな失敗する姿見た事がなかった。

母も初めてみたらしい。

父も50歳を過ぎて、自分だけでは生きる事が難しくなってきたのかもしれない。

父は私達の事をいつも支えてくれていた。

次は私たちが支えなくちゃいけないなと心から思った。

いつまでも父や母に頼ってばかりではいられない。

母も最近更年期でいろんな事が限界のようだった。

父と母、歳をとってもう昔のように強い姿はなくなってきた。

いつまでも、私は子供のままではいられない。

次は私が父と母を面倒見る番。

その為にも自分が自立しなくては行けないと改めて思った。

障害と向き合う事、自分と向き合う事、家族と向き合う事。

20歳は沢山の事と向き合うそんな節目の歳だなと思った。

変わりたい、変わらなくちゃいけない。

目標をしっかりと決めて、やるべき事をやる。

そんなちゃんとした大人になりたい。

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