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『ラリアットをかけられた時の話』

ラリアットって何?

プロレス技の一種で、片腕を横方向へと突き出して相手の喉や胸板に目掛けて叩きつける。

ちょっと、文字で説明してもわかりずらいですよね。

気になった方は調べてみてください。

下駄箱で急にラリアットをかけられる

中学の時、私は良く言えば、いじられキャラ。

悪く言えば、NOと言えない都合のいいいじめられっ子でした。

ラリアットを急にかけられるくらいなので、悪い意味の方があっているかもしれないですね。

私は学校が終わり放課後、部活に行こうと下駄箱で靴を履き立ち上がった時。

急に男子に人生で初めてラリアットをかけられました。

なかなかラリアットを人生で受ける事は少ないのではないでしょうか。

プロレスラーではないし、一応女子なのでまさか私もラリアットを受ける日が来るとは思いもしませんでした。

人生で最初で最後にして欲しい本当にそう思います。

ラリアットをかけられた私はそのまま地面に打ちつけられました。

下はコンクリートだったので、打ちつけられた数秒痛みで動く事ができませんでした。

人って本当にドラマや映画みたいに世界がスローモーションに見える事ってあるんだなと思いました。

口の中が血の味がして、これ血を吐いてないよね?と不安になりました。

小さい頃から体が強い事が取り柄なので、血は吐いてませんでした。

あの時期の私はロボットのようだったので、何事もなかったように部活に向かいました。

階段の上から見ていた先生

私は、ラリアットをかけられた事よりショックだった事があります。

私がラリアットをかけられて地面に倒れて数秒動けずにいました。

階段の方を見上げると先生と目が合いました。  

先生といってもまだ新人の先生で短期間だけ学校に来ていた先生です。

私はその先生と目が合った時、先生は助けに来てくれると思っていました。

助けに来なくてもいいから、声くらいはかけてくれるかな。

そう思い、希望をそこに抱きました。

するとすぐに先生は、何も見なかったかのように階段を駆け上がっていきました。

私は最初誰か他の先生を呼びに行ってくれたのかな?と思いました。

だけど、その後先生は来る事はなく、数日経っても先生から何か聞かれる事もありませんでした。

見なかったふりをする事にしたんだな。

少しだけ期待した事にショックを受けました。

人間だからしょうがない

人間は見てみぬふりをする生き物だからしょうがない。

私はそう思うようにしました。

人間は日常的な些細な見て見ぬふりを重ねて生きているものです。

先生にとってもその見て見ぬふりが大事だった事もわかります。

面倒事には巻き込まれたくないものです。

学校でいじめとなれば、大きい問題にもなります。

見て見ぬふりは自分の身を守る防衛本能です。

私は見て見ぬふりをする人を醜いとは思いません。

自分の身を自分で守る、立派な生き方でもあると思います。

でも、私自身はできればそんな生き方はしたくないなと思います。

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