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アトピー奮闘記② と、メイク論

日本人は根本的に醜形恐怖症なんじゃないかって思うくらい
美意識が高くて、美しくないものに対して厳しい印象があります。
島国で同じような外見の人が多いから
狭い世界での優劣をつけたがっているようにも感じます。

アトピーのとき、それをヒシヒシ、いや、バッチバチに感じてました。

私のアトピーは、ほとんどが体に症状が出るもので、
首や顔はかなり軽症でした。
つまり、露出しなければ"ちょっと乾燥肌っぽい人"に擬態できたんです。

でも、夏になれば暑さに負けて手足は出すし、
体育の時にはみんなと一緒に着替えるし、
温泉に行けば否が応でも脱がなければならない。
露骨に言葉や態度に出す人も0ではなく、
「うわっ」て反応をされることも何度かありました。

幸いなことに友人を失うとか
いじめに遭うとかそういったことはなかったのですが、
そのぶん、大学生のときにお付き合いしていた方に
「肌汚いからスキンシップとりたくない」と
ストレートに言われたのは今でも覚えているくらいに
衝撃的だったのです。

当時の私は
「告白してきたのそっちなのに勝手すぎない!?」とか
「どんなに努力しても良くならないのにひどい!!」とか
「知ったようなこと言わないでほしい」とか
いろんな感情が渦巻いたのですが
最終的に「別れた後に綺麗になって見返してやる!」と
美肌モチベが一気に高まったのです。

そしてその彼、もう一個エピソードがありまして。

いくら私の顔や首のアトピーが軽症とはいえ、
メイク用品はかぶれの原因になっていたので
私は基本的にすっぴんで生きてきました。

そんな私に対して
「メイクができない女なんて」っていう発言もしたんですね。

「はぁぁぁぁぁああああ????」

もうそれしか言えませんでした。
今でいう蛙化、いやもう蛙とびこしてG化現象レベルです。

ここで私のメイク持論になっちゃうんですけど、
①女だからメイクをしないといけないわけじゃない
②=男女関係なく、自分がしたければすればいい
③他人が強制するものではない
④誰かのためにするものでもない
⑤その選択において誰かが口を出していいものでもない
って思うんですよね。

アルバイトは接客業だったのですが、
当然ながらすっぴんで働いてました。

メイクをしなさい、と最初に言われたような気もしますが
どうして女性だけがメイクを強制されるのか、
それがただただ謎だったんですよね。
接客業だから、という理由なのであれば
男女関係なくメイクをすればいいと思うんです。

今、男性のメイクも普通になってきて、
”自分のためにメイクする”楽しみが広がっていることと、
女性に対しての圧力が小さくなっていることに嬉しく思う反面、
冒頭にも触れた日本人の根本的な醜形恐怖症かのような
美への執着心というものが怖くもあります。

過去の自分を振り返って今の自分と比較して、
肌がきれいになったことで
❶ファッションの楽しみが増えた
❷メイクも楽しめるようになった
❸温泉もプールも海も楽しめるようになった
という嬉しいことが増えました。

でもそれは今の自分が毎日を数%楽しく過ごすためであって、
過去の自分を否定したいわけではないし、
社会の暗黙のルールに迎合したわけでもないんです。
毎日鏡を見て、「お、今日の自分いいじゃん」
と思いたいだけなのです。

周りの子を見ていると
自分のコンプレックスを前面に出して
こんなだから自分はもうダメ、社会的にやっていけない、
と思い込みがちだなと感じます。

アトピーでしんどかったし、痒かったし、
肌を見せたら嫌な反応をされることもあったけど、
自分が社会的にダメだとまでは思ってなかったです。
美しいことはいいことかもしれないけど
それを強制するのも、社会のルールにするのも
誰かの姿に他人が口出しするもの違うなって思ってます。

なんだかまとまりがなくなってきてしまったけど、
きれいになる理由は誰かのためじゃなくて
自分の楽しみであるといいね、って話です。



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