見出し画像

ロッテルダム国際映画祭 5日目



本日、一般上映2回目。

どきどきは変わりませんね 笑


全員一つ屋根の下に住んでいるので、朝は洗面所の取り合いです笑

みんなで着飾って、いざ会場へレッツゴー!


今日の会場はプレミア上映の時よりも一回り小さいながらも、とても大きなスクリーンと観やすい座席で僕はとても好きなサイズの劇場だなぁと感じました。

朝9時からの上映で、めちゃくちゃ寒い日だったにも関わらずどんどんお客様がやってきて、座席を見ると本当にパンパンの満席になっていました。


上映が始まる前、司会者から監督が呼び込まれお客様の前で軽く挨拶をします。そしてキャストのみんなを呼び込んで一人ずつ自己紹介と挨拶。プレミア上映の時もそうでしたが、キャストが全員堂々と英語で自己紹介をして、しかもみんなそれぞれの個性を持ってちゃんとお客様も笑わせるというユーモアも入れ込みつつ、その姿を見て僕は「なんて頼もしいキャスト達なんだ」と誇らしく思うんです。

この人達がいるから、この作品が愛されサポートされているんだなぁと実感しました。僕に足りない部分を沢山沢山持っている本当に素敵な人達です。

一緒にオランダまでついて来てくれて本当に良かった。



残りは俺の仕事です。


上映後には監督一人が登壇してのQ&Aセッションがあります。

このQ&Aセッションは単にお客様からの質問があるだけではなくて、モデレーターからの質問もあり、ここでどのように回答できるかが作品の評価に繋がる重要な時間です。


お客様はカジュアルに質問されますが、その内容が日本での登壇時に聞かれるものとは少しだけ毛並みが違うように感じられます。日本では

「撮影の時に苦労したことはなんですか?」や「今のお気持ちはどうですか?」「プレミアを終えられた感想は?」「撮影の裏話を教えてください」


というものが多いような気がしますが、今日こちらでされた質問は


「作品の中に込められたシニカル(皮肉)について教えてください。また障害を持ったキャラクター達や問題を抱えた登場人物達についてもシニカルな意味合いを持っていたのか教えてください」

「北海道の雪はあなたにとって、また、作品にとってどのような意味をもたらしますか?」

など、一歩踏み込んだ内容や鋭い質問があったりします。


正直、「そんなこと考えたことないよ!」というものが多くて監督としてなんて浅はかな奴なんだ!と情けない気持ちにもなるんですが、同時に僕がこの作品に費やしてきた時間の積み重なりがあるお陰で大体の質問には応えることができるような気がします。


とても良いQ&Aの時間だったと感じました。

冒頭のキャスト達の登壇から、本編3時間10分を経ての、Q&Aです。もう4時間コースです。なのに最後まで僕の話に耳を傾けて下さいました。

その方々の心に届いているんじゃないかと僕は感じたんです。


終わった後、お客様が僕のところにやってきて

「I understand everything you portrayed in the film. It's a beautiful movie and it's all about love」

目をキラキラさせながら一生懸命作品を観た感想を僕に伝えてくれるんです。

まさかまさかなんですが、なんか感極まって泣いちゃいました。

お客様と話している時が僕のファースト涙になるとは思ってもみなかったなぁ。



お見送りもキャスト全員で行いました。

キャスト達にも思いのたけを語ってくださるお客様の姿を見て、それもまた感動するんですよね。

本当にいい経験になりました。


夕方はまた映画を広めるための活動をして、夜はハウスパーティをしました。

ロッテルダムで出会った人達を招いてのパーティ。



僕たちが現地で出会った方々で、本当に大好きになった人だから一緒に飲んで話したかったんです。そしたら向こうも僕たちの事が気に入ってくれたのか、もう完全に仲間になりました。

どんどん増えていく仲間達。

自分に全く魅力がないとは思ってないけど、彰夫の人柄でついて来てくれる人たちがいて、そしてさらにその人たちの魅力でついて来てくれる人たちがいて。その輪がどんどん拡がっていく。それがすごく嬉しくて、大きなうねりのようなものを感じます。


北海道は僕にとって第二の故郷的な感覚があります。

また帰って来たいなって思う場所です。

そして、ロッテルダムはなんだか第三の故郷になりそうな気配を感じているんです。

場所じゃなくて、人なんですよね。


チームREI

さあ、明日は僕たち『莉の対』のロッテルダムにおける最後の上映日です。

その後はフローニンゲン(オランダ北部)に『莉の対』はお引越しになりますが、ロッテルダム最終上映が今からものすごく楽しみです。



最後まで楽しんでいくぞーーーー!!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?