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ピッチに立つ資格のある選手に

高い技術と広い視野を持つ司令塔・北龍磨。今季は開幕戦から2試合で先発出場を果たしていたが、徐々に出番を失い、4月28日に行われた第11節・金沢戦(0-0)で8試合ぶりに交代出場。チームを勝利に導くことはできなかったが存在感のあるプレーを見せた。今週は中2日の連戦、そして天皇杯岐阜県大会が控える中で、これまで出番に恵まれなかった北のようなサブ組に注目が集まる。

北龍磨5月4日コメント

--ベンチ外の時期も続いたが

去年もメンバー外になることはあったんですけど、久しぶりに結構長い時間離れちゃって、自分の中では気持ちの整理とか、どういう風に気持ちを持っていくのか、すごく難しい時期も正直あって、でも天野さん(賢一ヘッドコーチ)とか拓さん(本田拓也コーチ)にすごく助けられて、それに同じ立ち位置だった元くん(遠藤元一)とかにも助けられて、ちょっと時間はかかっちゃいましたけど、自分が今上手くなることとか、サッカーを楽しむこと、それが1番大切にしていることなので、そこをまず大切にしてきました。
メンバーが発表される時に自分の名前がないと、やっぱりすごく悔しい気持ちとか苛立ちとかあったんですけど、そう思っていてもうまくいかないし、もったいないなって気づき始めて。そこからメンタル面で落ち着いてきましたし、練習試合もいいタイミングであって、そこで自分のプレーをうまく表現できました。それでメンバーに絡めるようになったと思っています。なかなか皆さんには見てもらえない部分ですけど、コーチングスタッフをはじめ、チームメートに助けられているなって感じる時期で、成長できたと思います。

--今週は連戦、天皇杯岐阜大会と控え組の勝負所だが。

いつチャンスが来てもいいように準備はしているつもりです。実際に金沢戦も久しぶりにチャンスが来ましたけど、自分のプレーを出せていたと思うので。メンバーを決めるのは監督なので、自分がもしそこに入れば、自分の良さを出してチームの勝利に貢献したいと思っていますし、本当にメンバー外の選手は出場機会に飢えているし、本当に苦しい思いをしていて、それぞれの気持ちがある中でも明るくトレーニングをしています。
僕は実際にその中にいて、すごい選手がいっぱいいると感じています。それってサッカーが上手い下手とかじゃなくて、こういう選手が活躍することがチームの活性化につながるし、実際に去年はそれができたわけで。でも去年はあそこ(天皇杯)でアビスパに負けたらダメだったし、今年もルヴァンカップで大宮に負けたらダメだったと思います。それは僕を含めて試合に絡めていないメンバーのみんなが心の底から思っていて、それを表現する機会が今週来るので、僕もそうですけど、チームメートには本当にやってほしいという気持ちですし、一緒に戦いたいなと。
北九州戦もどういうメンバーになるのかは分からないですし、誰がチャンスをもらえるのか分からないですけど、本当に心の底からチャンスをもらった選手には結果を出してほしいと思っていますし、実際にヨコ(横山智也)は前節すごく良くて、出たら出来るんだって見せてくれたので、それを僕たちがつないでいって、北九州、天皇杯とチームの波をもう1回引き戻せたら、去年のように上昇気流に乗っていけると思うので、僕としてはその先頭に立てるように練習から頑張っていきたいと思っています。

--僕たちもそういう選手の頑張りがうれしいと思っている。メンバーに選ばれるためには自分の特長をやり通すことが大事なのか、それともチームに合わせることが重要なのか。

それもとても難しくて、僕も含めてみんなが悩んでいると思う。でも僕は自分の良さを出すことが1番だと思っていて、例えば守備の部分が足りないと言っているからって、みんなが守備ばかりを意識していてもしょうがないし、攻撃が特長の選手は攻撃で自分の良さを出すこと、それは守備にもつながると思うので、やっぱり自分の良さを存分に発揮する、そこに迷いを持たないようにトレーニングから自信を付けられるようにやっていくのがすごく大事だと思っています。
もちろん、監督が求めること、チームが求めることをやった上での話で、そこをやれない選手はピッチに立てないと思うので、でもピッチに立ったからといって、怒られないようにとか、ミスをしないようにとかというプレーは違うと思うので、出た時に自信を持ってプレーできるように、自分自身の良さを証明することが、観に来てくれたサポーターやファンに、「こんな選手がいるんだ」とワクワクさせると思うし、そう思わせるのが選手の価値でもあるので、僕は攻撃の部分で良いタスクを振る部分や、より狭い局面でボールを受けても失わないとか、そういうプレーを観てもらったらうれしいですし、サポーターの皆さんが「今までなんでコイツ出さなかったんだ」ってそう思わせるようにするのが、僕たちの存在価値だと思うので、自分の良さを出すのが1番だと僕は思います。

--北選手に関しては「なぜ出さないの」ってみんなが感じていると思う。

そう言ってもらえるのはすごくうれしいです。評価するのは自分じゃないし、評価されるようにトレーニングから結果を出して、プレー以外の部分でも、例えば上野監督が言っていたんですけど、「勝者になるための立ち振る舞いをまずしよう」と、僕もその通りだと思うので、そういう細かな部分からプレーにつながるかつながらないかは分からないですけど、勝者になるため、ピッチに立つ資格のある選手になれるように、やっていかないといけないと思っています。

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