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23歳から2社目の起業。期待の新規事業失敗を経て、5周年を迎えたスタートアップのこれまでを振り返る

新生活をはじめる人も多い季節。この春に新たな一歩を踏み出そうとしている誰かの背中をそっと押すことができたら...。そんな想いで、今回は代表の私、長尾(ながお)がnoteを書いてみようと思います。

私が経営するIPテックスタートアップWunderbar(ヴンダーバー)は、2024年3月22日で5周年を迎えました。それもこれもいつも応援してくださる皆様のおかげです。心より感謝申し上げます。

振り返れば、この5年間は耐えることの方が多かったように思います。まだまだこれからという状況ではありますが、一つの節目として、創業からの5年間で直面した壁や大切にしてきたこと、そして今何を考えているのかについて、じっくりお話してみたいと思います。


創業当時からこれまでの歩み

まずは、自己紹介がてら、この5年間の歩みをざっくりご紹介します。

2019年3月〜 デザイン制作の受託事業を開始
2021年7月〜 『VOM(ヴォム)』リリース
2022年1月〜Skettt(スケット)』リリース
2023年12月  売上前年比3倍達成
2024年1月    プレシリーズAで総額1.5億円の資金調達

※『VOM』は2024年2月をもちまして、サービスを終了しています。この事実からわかる通り、一発目の事業で大きな失敗をしてしまったんです...。これについてはまたのちほど。

言葉通りざっくりな紹介にはなりますが、こんな感じで、IP(知的財産)の領域で事業を展開しています。

創業からの5年間で大変だったこと

期待大の一発目の事業が半年でどん底に...

先にも触れましたが、私たちが一発目に立ち上げた動画提供サービス『VOM』は半年で挫折しています。その局面を打破していく作業は、記憶がないほど本当に大変で...。

期待をかけた事業だったこともあり、人生の中でもかなり衝撃的な挫折でした。向こう1ヶ月分のお金が底をついて、メンバーを食べさせることができるのかわからないところまでいったとき、「もっと早く気がつけたのではないか」と深く反省しました。

今となっては、あの経験があったからこそ数字に対して厳しく見る目がついたのだと、ポジティブに考えるようにしています。

本格的に新規事業を始める瞬間の切り替え

起業家あるあるだと思うのですが、最初の社員がいないひとり社長の状況下では、事業を立ち上げることよりも、まず食べていくためのキャッシュエンジンを作る必要があります。制作だったり、開発だったり、人によっては人材紹介だったり、いろいろなやり方があるとは思いますが、自分の場合は制作のお仕事を受託でやっていました。

ただ、こういう期間はあくまで新規事業を立ち上げるための準備期間なのですが、キャッシュの回りが良いので、そこに依存してしまいがちなんです。ある程度安定的にお金も入るので、本来通過点に過ぎないところで、停滞してしまうということになりかねません。

一旦外から入ってくる制作のお仕事を全部止めて、新規事業に一気に舵を切る判断をしたときは、気持ち的にも大変でした。

経営の楽しさは「誰かに喜んでもらえること」

まだ5年の段階ですが、起業家として事業を展開する楽しさを強く実感しています。特に、『VOM』は有名人に動画メッセージを依頼できるエンタメギフトサービスです。C向けのものなので、一般のお客様からリクエストが届くのが励みになっていました。

口コミもオール5で、自分の生み出したサービスが社会に広がって、誰かに喜んでもらえている、そして必要とされているという実感が得られて、とても嬉しかったです。

ありがたいことに、現在の主力事業であるIPマーケティング包括支援サービス『Skettt』でも多くのお客様にご相談をいただいて、たくさんの驚きや喜びを感じてもらえています。この喜びを一人でも多くの人に届けたいです。そして、そんなお客様の反応を見たときの感動をチーム全体で分かち合えるような組織づくりを行っていきたいと思っています。

5年間会社を経営して学んだ2つのこと

この5年で数えきれないほどのことを学びましたが、ここでは2つ取り上げてみます。

手と足を止めないこと

物事は行動することから始まります。そんなの当たり前だと思われるかもしれません。

当たり前だと思われていることこそ、継続するのが難しい。だからこそ、継続するだけでも突出してくるのです。

動き続けるということは、簡単なようで難しい。けれど、5年間を通してこの感覚が体に染み付いてきているのを実感しています。

ミッション、ビジョンの大切さ

ひとり社長からスタートして、14人のメンバーを抱えることとなった今。改めて、ミッションやビジョンの大切さを痛感しています。

自分ひとりでは、できることに限りがあります。大きな壁を乗り越えるためにも、仲間の存在は必要不可欠です。そして仲間を集めるためには、自分の想いにいかに共感してもらえるかが大切になってきます。

そのためにも、早い段階から明確なミッションやビジョンを掲げ、言葉の力を借りることが重要であることを身にしみて感じました。

カルチャーと働く環境の色は事業にも反映される

正直、まだ「これをやってきて良かった」と振り返れる段階には至っていないのですが、これからもカルチャーや働く環境は大切にしていきたいと考えています。特に大事にしていて、メンバーにもよく言っているのが、尊重・感謝・協調の精神です。

Wunderbarの3つのスピリット「尊重・感謝・協調」

会社で仕事をする時間は1日8時間。会社は1日の3分の1にも及ぶ長い時間を過ごす場所です。当然、その人の人生に大きく関わっていくことになります。自分は、それほどの時間を過ごす会社をメンバー一人ひとりにプラスの影響を及ぼす場として機能させたいと思っています。

それに、働く環境の色は新しく生まれる事業にも反映されると考えています。クリエイティブな環境ならクリエイティブな事業が生まれるだろうし、ゴリゴリの環境ならゴリゴリの事業が生まれるだろうと。

そう考えると、類が友を呼び、自分たちの想いを乗せた事業が社会に提供されていく。その好循環を内側から生み出して、社会に届けていけたら良いなと思っています。

「自分がいなくても回る会社」をつくるために

私は事業規模や年商規模ごとに会社における立ち位置を分類して、将来像を描いています。その構想の中では、まだ弊社は社会の中で生まれていないのと同じ、もしくは、生まれてはいるけどいつ踏み潰されても気づかれない状況だと認識しています。

今はまだ、新しいことをスタートさせるための準備期間に過ぎません。

この先も大きな壁にぶち当たるのではないかという不安を抱えていますが、希望を抱きながらも油断せず、一歩一歩着実に歩んでいきたいと思っています。

今後はメンバーも増えて、より会社らしくなっていくはずです。100名くらいは自分も現場にいるような気がしていますが、私が経営者として目指すところは「自分がいなくても回る会社」。

次のステップとして、4年以内に100名を超える規模の組織を作れるよう、動いていきます。

まずは、ご愛顧いただいているお客様には大変感謝しております。そして、弊社を立ち上げた頃のお取引先の方々、そこから一歩踏み出すときに手を貸してくれた駿ちゃん(CPO)やなさん(CTO)フィリピンメンバーはじめ、全メンバーに感謝を伝えたいです。

事業が拡大するにつれ、きっと会社の存在感や影響力も増していきます。

IP領域を牽引していく会社になるために。

サービスを通じて、一人でも多くの人に笑顔を届けるために。

そして、入社してくれたメンバーの人生にとってプラスとなる組織をつくっていくために。

まずは、代表である自分自身の人間力を磨くところから、精進してまいります。

長尾慶人


長尾のX:https://twitter.com/keitonagao

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