最悪、最悪、最悪

砂利を噛んでいるような気持ち悪さ。
もやもやした気持ちがだんだんと震えだし、激震となって体の中を暴れまわる。

自分がやらかしたミスに自分で気持ちの始末をつけられない私をひどく幼稚に感じた。
他の人は自分で自分の機嫌をとって、ストレスに対処して、自分の好きなことを思う存分やっているというのに。
どこまでも下に落ちていく気持ち。

ストレス耐性が弱すぎるのだろうか?
そもそもそんなストレスを受けるようなミスをやらかさないのだろうか?
その前にちゃんと筋の通ったやり方を見つけて未然に防げているのだろうか。
同じ職場で働いている大学の同期は、どう考えてもミスをやらかさないスキルの高さや知識の多さ、仕事ができて人当たりもよく、すぐにいろんな人と仲良くなれる人間で、そういえば昔からこの子を羨む気持ちがどこかであったなと思い出した。

私の前々職はボーナスの出ない零細民間企業で、正規社員の数も少なく、上司はあちこち走り回っていていつも不在だった。これはどうすればいいんだろう、なんて連絡すればいいんだろう、という相談を誰にもできないまま0時を過ぎることがよくあった。
そこから公的機関の契約職員に移って、相談したいと思ったときに上司がいる、ちょっと聞きたいと思ったときに頼れる人がいる、という環境のすばらしさを痛感し、こういう大きい機関で働きたい、と思って転職したのが今の職場なんだけど。

よくよく考えたら復職してからこのかた、相談したいと思ったときに上司やその上がいないことはしょっちゅうあるし、相談しても内容をまぜっかえすようなことばかり言って結論が出ないまま「ちょっと考えるわ」といって終わることも多く。
なんか既視感あるなと思ったらこれだった。

回答期限を過ぎた書類を決裁回したら課長から戻しがあったといって「とりあえずここをこうしてここは削除しておいて」と言われてそのようにしたあとに課長に報告すると、そこはただ削除するんじゃなくて、この書きぶりで出して本当にいいのか確認して適宜対応して、という意味だったんだと言われ、削除するのなしでお願いしますと平身低頭する日々。
課長と上司の関係がこじれすぎていて、その影響をもろに食らう日々。

それでもやらなければいけない業務は減らないし、人はいないので私もいろいろとやらなければならない。何とか整理して一つずつ進める日々。筋を通せていなかったことに気づいて慌てて謝りながら依頼するメールを打つ夜。至急対応するといいながらゴーサイン出せる人がいないために進まない業務。

水木金と、続けて午前休をとってしまった。
そしてその夜結局残業する。
悪循環。

「このままじゃまた同じことの繰り返しだよ、何かを変えないとダメだよ」

私にはできないと、もう無理だと、言うべきなんだろうか。
他にできる人などいないというのは私の思い上がりか。
私の代わりなんていくらでもいる、それは承知している。
でも、事情が分かっている、そしてある程度責任が持てる人間がやったほうが混乱せずに事態が進むだろうということも予想がつく。

私が羨むあの子ならどう対応するだろうか。
そもそも休職することもせず、職場をカオスに陥れることなく平然とやってのけるのだろう。
今のカオスは私が何度も休職したことが引き金なんだと思っている。
だからつらい。私が責任をとらなければ、と思う。

このことを誰に相談すればよいかも分からない。
課長に相談しても、じゃあどの業務を誰に頼もうか、というところで話が止まってしまうだろう。
閉塞感。

沈み続けて、底から見上げる水面のきらめきに嫉妬を覚える醜さ。
苦しい。

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