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「すぐ再開」は5% 学生団体の対面活動再開に関する調査


5月25日、全国で緊急事態宣言が解除された。しかしいまだ外出自粛の雰囲気は色濃く残っていて、活動再開に関して慎重になっている会社が多い。

それは学生の団体でも同じである。他の団体の状況が分からないなか、いつから対面での活動を再開していいものなのか判断に迷っているサークルや学生団体も多いのではないだろうか。

この状況を踏まえ今後、学生団体やサークルがどのように活動を再開していくのか、ライティングチームでアンケート調査を実施した。あくまでアンケートであり、実態と異なる部分はあるだろうが、他の団体がどのように考えているかを知り、参考にしていただければ幸いである。

調査方法について

主に関西で活動している学生団体やサークルを対象に、SNSのDMを用いてアンケートを依頼した。期間は5月25日~同月29日まで。アンケート内容は大まかに「活動内容の概要、規模感」、「いつから対面活動を再開するか」ということ。合計で60の団体がアンケートに答えてくださった。

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このような様々な団体に協力いただいた。


「すぐ再開」はたったの5%

再開見込み アンケート

「すぐ対面での活動を再開する」と答えた団体は3団体、「もう少し様子見をする予定だ」は35団体、「まだ、対面での活動を再開する予定はない」は22団体であった。

「すぐ再開する」と答えた団体は全体の5%に留まった。
やはり、緊張が続くなかでまだ再開を懸念している団体が多いことが分かる。

一方で「6月上旬再開」は30%超

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次に“いつから再開するか”ということを調査した。

5月中に再開する団体はいなかった。だが、“時期未定”と同数で多かったのは6月上旬に再開するという団体である。様子見をする団体が多い一方、早急に活動を再開したいという思いが大きいことが分かる。


インカレの方が再開しやすい

本アンケートで注目だったのがインカレ(複数の大学の学生から構成される団体)かどうかである。本アンケートではインカレ35団体、非インカレ25団体に答えていただいた。
下のグラフがインカレ、非インカレで区別した際の活動再開状況に関するグラフである。

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“非インカレ”団体はいずれも「すぐ再開する」と答えなかった。


このことからインカレ団体の方が活動再開時期が早いことが推測される。

この要因として、「インカレ団体は特定の大学のルールに縛られない」という要因が挙げられる。たとえば特定の大学内の団体であった場合、大学ごとに課外活動再開のルールが決められている。

例として神戸大学は6月25日まで対面での課外活動休止要請が出ていて、違反するとペナルティが課される。(5月30日現在)


一方特定の大学に籍を置かないインカレ団体はこのようなしがらみがなく活動が再開できるのだと予測される。(もちろん団体内で再開に関する議論は必要だろうが……。)

なお本アンケートでは、活動場所を「学校」と答えた団体の再開時期が遅いことも判明した。やはり大学やコミュニティからの要請が影響を与えているものだと思われる。

多かった問題は新歓中止

最後に、本アンケートでは緊急事態宣言中困ったことについても伺った。

各団体、共通として挙げられているのは新入部員の募集が難しかったという問題である。オンライン新歓も流行りつつあるが、不安を抱えている団体が多い。

文化系サークルA
新入生歓迎会などをオンラインで開催することしかできなかった。せっかくオンライン新歓に参加してくれた新入生も、ビデオオフの子が多く、顔が見れないままだったので、コミュニケーションがとりずらかった。
スポーツサークルB
いつもなら体験入部してもらって雰囲気を知ってもらえていたのに、活動がないために雰囲気を知ってもらえず、新入生の確保ができなかった。

このような声が多く寄せられた。


また、定期的にイベントを開催する団体は「次のイベント開催できるかで大きく状況が変わってしまうことが不安」、国際交流系の団体は「そもそも訪日外国人がいないのでどうしようもない」という意見が出た。このように、団体内の問題のみでなく、コロナが社会に与えた影響をもろに受けている団体も多い。

あなたの団体は活動再開しますか?

以上がアンケート結果である。

すぐ再開すると答えた団体が5%足らずだった一方、3割が6月上旬に再開すると答えた。

正直、判断は難しい。

本記事を執筆しているライティングチームもいつから対面再開するか検討を続けている状況である。

だが、この記事を通して他の団体はこのように考えているということは伝わったと思う。あくまでもアンケートは一つのデータに過ぎないが、何か参考になる部分があれば幸いである。


企画・執筆=ライティングチーム 

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