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今年もそういう季節になったか。ブラックサンタの季節に……

私の住んでいる県にはガオーさんの言い伝えがあります。3つ隣の市なので、直接聞いたことはないのですが、何年も前に探偵ナイトスクープに出てきたことで、その恐ろしさを垣間見ることになりました。

番組は「いうことを聞かない子供にはガオーさんが来るぞ」と、子供をおどして躾けるという内容。TikTokには多くの動画があるようですが、あえてYouTubeで検索しました。

私が子供だったら絶対にトラウマになる案件です。滋賀版のナマハゲといったところでしょう。

先日、とあるnoteを読んでいて、海外にもガオーさんやナマハゲと似たような文化があることを知りました。最も有名な人物(?)こそ、ブラックサンタです。

どうやらガオーさんのような超ローカルネタとは異なり、世界的に有名な人物のようです。ちなみに、学生時代に一緒の寮に住んでいた、2つ下にいたサンタ(三田)君のことではありません。

寮内の放送で「1年〇組のサンタさん、今すぐロビーまで来てください」と呼ばれていたことを昨日のことのように覚えていますが、ブラックサンタのモデルは三田君ではなく、ドイツのクネヒト・ループレヒトのことだそうです。


ブラックサンタとは?

クネヒト・ループレヒトとはどのような人物なのでしょうか。Wikipediaによると、クネヒト・ループレヒトについて、下記の様に書かれていました。

聖ニコラウスの同伴者。聖ニコラウスの日(12月6日)に聖ニコラウスとともに現れ、悪い子供を懲らしめる。よい子にご褒美を与える聖ニコラウスがサンタクロースの原型であることから、これと対比して「黒いサンタクロース」などとも呼ばれる。
クネヒトは「作男」「召使い」「従者」「しもべ」などの意。
ループレヒトは男性名。

Wikipediaより

聖ニコラウスはサンタクロースの伝承の元といわれています。そして、聖ニコラウスに仕えた人物がクネヒト・フープレヒト。じつは、ブラックサンタはサンタクロースの同伴者であり、オセロのように白と黒がセットになってこそ一人前だったのです。

つまり、良い子にはサンタクロースがお菓子やおもちゃを配り、悪い子にはじゃがいもや石炭を配ったり、子供を大きな袋に入れて持ち帰ったりするとのこと。

ちなみに、ブラックサンタ無しのサンタクロースは日本とアメリカだけらしいので、都合の良いように話が捻じ曲げられたと思われます。
「あれっ?左目だけコンタクト落としちゃった」
という、片割れ状態です。

したがって、「悪い子にはサンタさん来ないよ!」ではなく、「悪い子にはブラックサンタさんが来るよ!」が正しいのかもしれません。

ただし、ブラックサンタについては、地方によって言い伝えが大きく異なるようです。

ブラックサンタどんなお仕置きをするの?

せっかくなので、ブラックサンタのお仕置きやプレゼントについて見ていきましょう。

(その1)要らないものをプレゼントされる

前述したとおり、ブラックサンタのプレゼントは石炭やじゃがいもなどといわれています。他にも、棒切れや石など、要らないものをプレゼントするとのこと。

石や棒切れを貰っても、工夫して遊ぶ子供もいるかもしれませんが、恐らくかなりレベルの高い子供でしょう。多くの子供たちは、喜び勇んでプレゼントを開封した瞬間に地獄に転落させられるパターンです。

また、動物の臓物を部屋中にぶちまけられるパターンもあるらしく、悪い子にはかなり厳しい仕打ちといえるでしょう。プレゼントを貰う以前に、部屋中が大変なことになってしまいます。もう二度とその部屋に住めなくなるかもしれません。

(その2)お持ち帰りされてしまう

今日はどの子をお持ち帰りしようかな?

などとブラックサンタは考えているのかもしれません。ブラックサンタは、サンタと同じように大きな袋を持ち歩ているそうです。プレゼントが入っていると思ったら大間違い。まさか自分が袋に入れられることになるとは……

クリスマスの後、ブラックサンタ仲間では「あの後どうしたんだよ。あの子お持ち帰りしたんだろ?」なんて会話がされているとかされていとか。

いくら子供がいうことを聞かないといっても、お持ち帰りは少しやり過ぎかもしれません。今度、サンタ君に会ったら伝えてもらいます。

ブラックサンタはいい人だった

じゃがいもなんか貰っても……
そう考えるでしょう。

じゃ◯りこやポテトチ◯プスなら嬉しいかもしれませんが、原材料を1個貰っても困ってしまいます。

しかし、ドイツにおけるじゃがいもは、日本における米と同じような扱いです。つまり、主食として食べられているため、お腹を空かした子供たちにとっては恵みの雨状態だったのかもしれません。

ただし、じゃがいもばかりを食べていては栄養失調になってしまいます。そんな時こそ動物の臓物、ホルモンです。ホルモンにはタンパク質やビタミンB群など栄養が豊富。しかも、ぷるんぷるんのコラーゲン入りでお肌にも最高です。

ブラックサンタは意外と子供のことを考えている「いい人」なのかもしれません。

ブラックサンタには要注意

我が家では子供が幼い頃に「悪い子にはサンタさんが来てくれない」と言い続けましたが、あまり効果的ではありませんでした。あと、「サンタさんじゃなくて、サターンさんが来る」も同じ。

しかし、ブラックサンタのように、本当にプレゼントが石やじゃがいもだったら、効果が得られるかもしれません。ドイツではじゃがいもが主食ですが、現在の日本においてじゃがいもは主食には成り得ません。

本当に「じゃがいもなんか貰っても……」という状況です。小さなお子様のいらっしゃるご家庭では一度試してみてはいかがでしょうか。

ただし、世の中には躾と称して幼児虐待をしているケースもあり、ブラックサンタも要注意人物ではないかと考えます。善い行ないをしているからといって、必ずしも正義の味方ではありません。

ただでさえ不法侵入をしているうえ、さらに拉致監禁や器物破損などとんでもないことです。

ブラックサンタを発見したら、すぐに通報してください。

あとがき

今回「ブラックサンタ」を取り上げたのは、「CWのライター募集の際にテストライティングのキーワードに選定した」と書かれていたからです。すでにその案件募集は締め切られていたために、ここに書いて悔しさを紛らすことにしました。(ウソ)

ブラックサンタのキーワードで5,000文字と書かれていましたが、このキーワードで5,000文字はかなり厳しいように思います。確かに関連キーワードもいくつかありますが、「それ、本当に必要?」と思えるような内容です。

必要と思われない情報を追加することで、文字数を増やすことはできます。恐らく規定された文字数である5,000文字には到達するでしょう。しかし、テストライティングとして提出するには相応しくないと考えました。

そんな記事を提出すれば、本物のブラックサンタがやってくるかもしれません。厳しい躾を受ける事は善いことか、悪いことか……
判断の難しいところでしょう。

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