見出し画像

気分が悪くなるものなんかクソほどどうでもいい(Morgan Harper-Jones感想)

2024年3月22日、心に沁みる感動作を創り出し続けるAdrianne Lenker(Big Thief)と、私が音楽で1番好きな感情的作用の神秘性を完全に体得したJulia Holterと、2020年の音楽のこれ以上ないほどの象徴になったみたいなWaxahatcheeと、私にとって最上級に素晴らしいアーティストたちがこぞって新譜をリリース。もし週間で自分の大好きランキングを作ろうことなら3月4週目は上述した3組が同率1位になる以外に考えられない…….のに、なのに、その鉄壁の固い並びを前面衝突で崩す勢いでMorgan Harper-Jonesの初のフルレングスが強烈に素晴らしくある、、、、、

もともとハッピーでピュアなパワーポップとか、溢れるほどホープフルに輝いてるMiddle Kidsとかのロックがめちゃめちゃに大好きなのだけど、Morgan Harper-Jonesはゆるやかで大人びたフォークをベースにシンセポップや交響的ストリングスとコーラスの大スケールなアレンジまで大活用した、器用かつセンセーショナルなプロセスで確実に心揺さぶる問答無用の大作の感じ。M2のBoomboxで全身全霊にツボがえぐられて、M3のLeavesまでに来たときには喉元がちぎれそうになるまで泣いてしまった。

このLeavesの衝撃的な破壊力といったらもうない。本当にもうない。どんな嫌なことも、どんな暗い気分も、どんな抜け出せない絶望も死ぬほどどうでもよくなるような、リスナーを天にまで持っていく快感と解放のアップライズな歓喜がこれでもかとぶちまけられるような曲。駆けだすようなグルーヴに雨上がりのような空気と温もりの励まし、リスナーの背中を押して、リスナーに寄り添って、リスナーの望む行きたい場所に一緒になって連れてってくれるみたいな、とにかくひたすら希望で視界がいっぱいになる曲。フォークのオーガニックな安らぎを所持しつつ、ロックンロールな元気もシンセポップ系のソフトな明るさも、そしてその兼ね合いによる強力なまでに純粋なときめきを合わせてるのが最強に最強だと思うし、まさにどんな負の感情をも蹴散らすようなフルスイングの幸福感。同時にそこには何かハッとさせられる覚醒の感覚もあって、心の中にしばらく眠っていた音楽が好きでいる理由や、音楽が好きになった根幹のきっかけまで引き出す興奮すらも感じられる。こういう出会いがあるから毎週音楽を漁るのがやめられない。どうしてもやめられない。

私は一体何を迷っていたんだろう。何を日々不安に思っていたんだろう。もともとこんなにも自由だったのに、こんなにも日々新しくいられるのに、どうして満足できていなかったのだろう。Morganの音楽(Leaves)にはツラいことやしんどいこととは対極的でいるパーフェクトで理想的なフィーリングと、それが常に無制限に手に入る即効性の夢中があって、自分と自分の人生を受け入れてそれに感謝するための本質のようなものを徹底的に体現したみたいだった。"You don't have to cry(泣く必要はないよ)"、歌詞が見つからないしリスニング能力もカスなので自信はないけど、やっぱりMorganの想いは私にとって自分の信念に突き刺さるような負の感情の撲滅(幸せの追求)の核心なのだと思う。

アルバムはLeavesの3曲目以降ももちろん素晴らしい。フォーク路線の別格な安定感を維持しつつ、M5のMain CharacterとかM9のLittle Avalanchesとかでも大スケールな演出の神ソングが続く。インスタみたらレコードは既にプレスされてるみたいで、今どうやったらゲットできるのか猛検討中(タワレコでいいかな)。。。oh carolineといいFaye Websterといい、今年は序盤からマスターピースのリリースがエンジン全開すぎだと思う、、、笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?