面接の準備方法

 AO入試で書類と共に大切なことはもちろん面接である。最近は時代の流れもあってか、プレゼンテーションを対面の場で行わせる大学も増えてきたが、それでも実施後には必ず面接が課せられるなど、面接自体がなかったという話は聞かない。企業の採用ももちろんそうである。それだけ、人と人とが会うということは社会生活において最重要事項なのであろう。

 面接はもちろん得意、不得意はある。しかし、自分がどういう人間か自分の口から最大限にアピールできるこの機会にしっかりと準備を積んで、生かして臨んで欲しい。

 面接には大きく分けて、個別面接とグループ面接があり、その対策は若干異なるが、基本的には同じである。

 面接練習の相手をしていて一番驚くのが、「自分が長々と話をして、面接官が飽きないか?」と気にする生徒が多いことだ。もちろん、内容がなかったり、ダラダラと同じ話を繰り返したらマイナスの印象だが、「気になれば相手が聞いてくるだろう。」というスタンスで簡潔に終わらせようとしてしまったら、自分をアピールすることは難しい。もしも、自分がアピールしたいことを相手が聞いてこなかったらどうするのだろうか?相手はあなたのことを「知る」ためにそこにいるのだから、言いたいことは大いに語って良い。

 次に自分がどのような人物が客観的に考え、面接でアピールしたいことをまとめよう。繰り返しになるが、AO入試とは自分をアピールする入試である。そのためには、自分がどういう人物なのかを把握しておく必要がある。友達や先生に聞いても良いので、自分自身を正確に把握することに努めるようにしよう。

 それが終わると次に考えなければならないのはストーリーである。自分がなぜその大学で学びたいのかということをゴールとして人生をさかのぼっていく。ここからは順を追って説明していこう。

<大学リサーチ>
 自分がなぜその大学を受験するのか?ということを明確にするために受験大学を徹底的に調べ上げよう。
* 志望大学: 〇〇大学経済学部
* 大学・学部の強み(3点ほどにまとめておくと良い): 
 ・ グローバルキャンパスを目指し、世界各国から留学生を積極的に誘致している。
 ・ ビジネスを通じてグローバル社会と関われる人材を育成している。そのために、実業家による授業を実施している。
 ・ 地域社会とのつながりを大切にし、地域イベント等に学生団体をボランティア派遣している。

 面接の前に書類を提出していると思うので、ほとんどの人はすでに大学リサーチは終えていることだろう。だから、ここでは知っている情報を自分の中で整理するという作業のイメージで良い。このリサーチが終わったら、次にやることは人生の逆算である。どのような高校生活(場合によってはそれ以前から)を送り、どのようなことを考え、その結果どうしてその大学に入学したいと思ったのかをまとめていくことになる。

世界を旅するTraveler。でも、一番好きなのは日本、でも住みたいのはアメリカ・ユタ州。世界は広い、というよりも丸いを伝えたいと思っている。スナップシューターで物書き、そうありたい。趣味は早起き、仕事、読書。現在、学校教員・(NGO)DREAM STEPs顧問の2足の草鞋。