糸を紡ぐという事
手芸等で糸を使う時皆さんはどのように糸を調達するでしょうか。おそらく購入するという方が大半だと思います。そう遠くない昔には自分で糸を紡ぎ、布を織り、布で衣類を作るといった事があたり前の事でした。これらすべてが手作業でなされていたので糸という物はとても貴重な物でもありました。現在はいろんな糸が販売されていて欲しければすぐに手に入るとても便利な世の中になっています。原料からわざわざ糸を紡ぐという人はもはや少数派となってしまいました。しかし巣ごもり需要として手芸が見直される中、糸を自分で紡ぐという事があらためて注目されてきています。
糸は何からできている?
糸を作る原料はたくさんあります。とにかく繊維であれば糸にすることが可能です。繊維を大きく分けると天然の物から成り立っている「天然繊維」と人工的に作られた「合繊繊維」にわかれます。ここでは「天然繊維」について代表的な物を紹介したいと思います。
天然繊維はさらに「動物繊維」と「植物繊維」にわかれます。
動物繊維
・羊毛・・・羊の毛(ウール)。一般的に「毛」と言えばウールを指す。
・モヘア・・・アンゴラヤギの毛。
・アルパカ・・・ラクダ類ラマ属のアルパカの毛。
・カシミヤ・・・カシミヤヤギの毛。
・シルク(絹)・・・蚕の繭からとれる繊維。
植物繊維
・棉(コットン)・・・綿花の種を包む繊毛からとった繊維
・麻・・・様々な種類があり主に亜麻、苧麻、大麻など
手紡ぎに必要な物
手紡ぎに必要な道具に「糸車」や「スピンドル」等があります。
糸車は値段もそうですがそれなりに大きくて初心者の方にはハードルが高いうに思います。多量の糸を紡ぐのであればとても便利ですが趣味として手軽に始めるのであれば手に持てるサイズの「スピンドル」がおすすめです。「スピンドル」と「羊毛」があれば手紡ぎをはじめられます。書店等で販売している「手紡ぎの本」があれば尚良しです。必要な道具はこれだけです。
糸を紡ぐ理由
・オリジナリティの追求
自分で糸を紡ぐと正確に理想通りの糸ができるとは限りません。お店で販売されている糸はおそらく商品毎に規格が決まっていて、その規格通りに出来上がるものが良品となります。しかし自分で紡ぐとその通りには行かない事も多いです。太くなったり、細くなったり、硬かったり、柔らかかったりと一見粗悪品に感じるかもしれませんが実はそれが自分だけの良い味になります。
・過程を楽しむ
物であふれてどんな物でもすぐに手に入る豊な現代において、物を作るという事がだんだん少なくなってきています。そんな中、手芸というのはそんな豊かな時代の中であえて自分で作るという過程を楽しむものです。モノづくりの過程に使う時間は忙しい現代社会において贅沢な時間の過ごし方です。過程が長ければ出来上がる作品も一層思い入れの深い作品になるでしょう。
「手紡ぎなんてハードルが高い」と思われがちですが誰でも簡単に始める事ができます。ハマる人が増えているのはそれなりの理由があるからなんです。重く考えずに是非軽い気持ちで始めてみて下さい。
1890年創業の羊毛商社のウールショップーJK WOOL
World of woolは創業1890年以来の羊毛原料商が運営する羊毛を中心とした天然繊維の魅力を発信するオウンドメディアですが、実は羊毛原料のECサイト "JK WOOL"も運営しているんです!
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