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むかし書いた韓国コラム #144

 韓国で国民的な人気を誇る中華料理店の定番メニューといえばチャジャンミョンだろう。黒くて甘いソースは老若男女に大人気で、辛くないので日本人の口にも合う。ところで韓国には黒くないチャジャンミョンも存在する。全羅北道の中華料理店では「ムルチャジャン」なるものが普通にメニューに書かれている。直訳すると「水チャジャン」だが、決して水で薄めているわけではない。チャジャンソースの代わりに中華あんかけをめんにかけた料理だ。あえて例えるなら日本の中華料理店でおなじみのあんかけ焼きそばのような料理とでも言おうか。辛くもないしクセもないので日本人にも好まれる味だろう。

 全羅北道では一般的なムルチャジャンだが、残念ながら他地域ではまず見かけない。ソウルでも食べられる店はいくつかあるようだが、ここはぜひ現地の人気店で賞味したいところ。地方訪問時にはこうした地元ならではのB級グルメを発掘するのも楽しみのひとつだ。

【解説】
 群山に滞在していた時にその存在を知ったムルチャジャンだが、全羅北道を訪れる機会はほとんどなく、その後食べる機会はなかった。ただ1カ月の滞在中3回機会があり、それぞれ異なる店で食べたのでそれなりに満足はしている。白っぽかったり茶色っぽかったり、めんとあんかけが別皿で供されたり店によっていろいろ種類があった。

(初出:The Daily Korea News 2016年4月12日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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