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【7WondersDuel】BGAアリーナR1700突破したので今時点の考察をまとめてみる

こんにちは、あいなーです。
突然ですがわたくし最近duelにハマっています。

500戦くらい回してようやく、このゲームの魅力がわかってきた気がします。ゲームデザインの根幹に運ゲーがあるのは間違いないのですが、それを受け入れてしまえば深い駆け引きがあるなと。

duelはコアな愛好家が多いイメージなのですが、意外と競技レベルの考察が落ちてないので今後少しずつ知見を貯めていきたいと思います。

BGAのアリーナ的にはレート1700で中級者ライン、1800に入場できると上級者ラインなのかなと思ってます。現在の最高レートが1740いくつくらいなので頑張って1800を目指したいところ。



Duelの本質

このゲームの本質を究極にまとめるなら(ミクロな)メタゲームです。
もう少し具体化すると、

自分の勝ち筋を通して、相手の勝ち筋を潰すゲーム

だと思います。
ミクロなと括弧付した理由は、本家ほどボードごとにプレイングを固定化できないからです。つまり環境の流行り廃りというマクロな概念が少ないということ。
”今回のカードプール”でトップメタな構成を目指し、かつそれをメタるようなゲームになるわけです。

わかりやすく言うと本家バビロンの科学っていうのは代名詞になるくらいトップメタな立ち回りになりますよね。少なくともゲーム開始時点ではほぼ全てのプレイヤーがバビロンの科学を最優先に考え、ダメなら違う道を模索するはずです。かつ、相手視点でもバビロンが科学をしてくる前提でメタを考えると思うのです。

ただduelではこのボードを引いたから科学優位(科学シンボルを6枚集める特殊勝利)をめざせばいい!みたいなのは限りなく少ない。ボードの組み合わせ、見えてる進歩トークンの種類、配牌、の全てを見ないと強い構成が定まらないと思っています。

進捗トークンってみんな呼んでるけど進歩が正しいらしい

▼勝ち筋の考え方

このゲームにおける勝ち筋ってなによというとこんな感じかと思います。

  • 科学優位

  • ランデス(資源を取らせないことも含めた広義)

  • 進歩トークン取得

  • 軍事優位

  • 連鎖シンボル確保

これらのうちできればすべて、少なくとも2つは持っておくべきと思っています。逆に、相手の持つ選択肢を潰すように動く。

この勝ち筋の駆け引きも大きく2種類あると思っています。

▽互いに勝ち筋を分け合う(=互いに勝ち筋を潰し合う)ケース

わかりやすく言うと、取れる位置に石が2枚あって相手が片方の石を取るなら残り一枚は自分が取る。これにより相手の石枯らしによる勝ち筋を潰す。

同様に見えてる科学が2枚あり相手が1枚取ったら自分がもう一枚を取ることで相手の科学優位の勝ち筋を邪魔するといったミラーリングです。

こうして取得カードをお互いに均していくわけですが、均衡が崩れることもあります。たとえばAge2で科学シンボルが4枚集まったので科学優位の勝ち筋に注力していくなど。
もし順当に均衡が崩れないのであれば市民勝利を目指す。

このケースの場合、結果的に複数の勝ち筋を追う形になります
科学や軍事を適度に拾って相手の特殊勝利を潰しつつ、自分が持っている勝ち筋の中から一番良いゴールを絞ってゲームメイクしていくわけです。

▽互いに干渉しない勝ち筋を持つケース

たとえば自分がAge1で資源を占有できた代わりに、相手が科学シンボルを3つ集めてしまったとかがこのケースです。
このケースは追加ターンをより多く残しているプレイヤーに有利が傾く気がします。

こういうケースでも複数の勝ち筋を持つべきだと思います。
たとえばランデス側は科学優位だけは最低限防ぎつつ、Age2から軍事優位も追うとか。

このとき複数の勝ち筋を追うのは科学に専念させないためです。
科学を埋めるために追加ターンを使うみたいな直接妨害だけではなく、科学と他のカードで択を迫るような間接妨害としても活きてくるからですね。

たとえば今回のケースだとランデスを通せているのであれば、追加ターン数で負けていてもボードを埋めれるだけのお金がない場合もある。そこで即効性のある軍事で一気に優位まで持っていくor軍事と科学で択を迫って科学優位を諦めさせ本来のランデスの勝ち筋で市民勝利するとか、チャンスは生まれるわけですね。

(※軍事は中途半端に有利を取ってしまうと次世代で相手に先行を譲ってしまうので、科学負けしている時に軍事優位の勝ち筋を持つのはリスクでもありますが)

そういうわけで、このゲームの上達において一番重要だったなと思ったのが以下でした。

常に複数の勝ち筋を追うようにする。
自分の勝ち筋を通して、相手の勝ち筋を潰すよう意識する

基本戦略

▼マストで行うべき立ち回り

複数の勝ち筋を追うと言いつつ、基本的に目指すべき形はあると思っています。どんなボードであろうとも、科学と資源は最低限集めるべきだと思っています。

まず科学についてですが、理由が2つ

  • 科学優位が無限の可能性を秘めている

  • 進歩トークン取得につながる

まず科学優位という特殊勝利自体の強さです。Age2で4シンボルを集められると以降の全ての手番で運負けする可能性が生じます。これが軍事優位の場合ならなにかしらの軍事を取得できれば凌げるのですが、科学の場合特定のシンボルをピンポイントで止めないと負けます。

もう一つが進歩トークンの強さです。
神学、戦略あたりの強トークンが取れると一気に勝ち筋を通す/潰すのが楽になるので、リーチするためにも科学を触らない手はないと思っています。


次に資源の話です。
このゲームの交易の概念は、

支払う金  = 不足している資源 * (2 + 相手の持つ資源枚数) 

の計算になるので、ランデスが本家以上に凶悪な仕様となっています。特に特定の資源を相手に占有されると詰むので、資源を全種類1枚持っておくか、Age1の貯蔵庫カードを押さえておく必要があるわけですね。

貯蔵庫カード

そのあとは科学が集まるなら科学優位してみる、お互いに科学が集まらないなら強いトークンだけもらって軍事優位か市民勝利を狙うとか色々な派生があると思います。

▼ボード選びの基準

最初に断っておくのですが私のボード選びの基準はちょっとズレている気がするのでご承知おきください。
ボードを埋めやすいかどうか(=どれくらい埋められるシチュエーションになるか)で評価していて、埋めにくいのであれば性能が高くても評価を低めにおいています。

2024/03 時点のTier

▽S,Aの話
このゲームをかじったことがある人なら頷いてもらえると思いますが、Duelを運ゲーたらしめているのが追加ターン系のボードです。これを複数枚取れると盤面の支配力がマシマシになります。これらは左右差こそあれど基本的には見たら取る、あるのが前提のボードになります。

ペイライエウスとアルテミスの強さ評価が難しいところ。

灰耐性をつけてくれるペイライエウスは市民勝利を目指す上では強いのですが、特定の一枚を取りたいという時に裏切ることがあるなと。
例えば裏にある科学シンボルを取れれば神学を取れるというときに、ペイライエウスだとお金が増えないので後ろのシンボルを取れないとか。稀によくあります。

こういうワンチャンス掴みたい時はアルテミスの方が信じられるのですが、逆に灰のランデスを喰らうとメリットが帳消しになったり、市民勝利を目指すゲームだと点数をもたないところがネックになったりする。

▽Bの話
追加ターン系以外は評価がコロコロ変わるのですが、現状は大灯台とゼウスを高めにおいています。
まず大灯台ですが比較的資源構成が軽く所持点数も4と高い。そして茶資源に耐性がつくのが大きいと思います。どの勝ち筋を追うにしても積極的に埋めやすい。

そしてゼウス。若干資源構成が重たいのですが、紙を占有されない限りそこまで重くなりにくい気がする。
ゼウスは攻守万能だと評価しています。特定の茶資源を枯らす立ち回りは非常に強いですし、相手の資源を破壊することで交易費用を減らし立ち回りを楽にするなど意外と応用力があると思っています。
また盾シンボルを持っているのも偉いです。ゼウスに限らず盾持ちのボードを持っているからといって軍事優位を狙いやすいとは思わないのですが、逆に相手の軍事優位への対抗策になりうるのがよいですね。

▽Cの話
評価しやすいところだとチルコマッシモあるいはキルクスマクシムス。
ゼウスと役割がほぼ同じだけど若干資源が軽い。
ただ灰に関してはAge1,2通して数が多いですし、税関という全てを解決できるカードもあるのでランデス部分が若干活かしにくい。

税関

巨人像は重たい割に点数期待値もそれほど高くありませんが、軍事優位に対する防御力を得られるという1点で役割を持てるのがいいです。

難しいのが大図書館
あまりにもコストが重くランデスを狙ってくる相手だと埋めれないことが多い。また表に強いトークンが見えている場合も積極的に埋めにくい。

大図書館で強いなと思うのが以下のケース
①展開で勝ってる時にダメ押しの法律or戦略
②素の追加ターン数で負けてる時の神学

②に関してはシンプルにワンチャンス生まれるので、運ゲークソ外ししてもそもそも苦しいゲームなので旨あじが勝る。
①が難しく、相手にされた時は絶望するのですが自分が勝ってる時に大図書館を握ってないことが多い。例えば追加ターン系が取れるドラフトの時は相手が大図書館を握っていることが多い気がする。

なので総じて大図書館の強みを活かせるのが②の運ゲーのみになることが多いので、個人的にはあんまり評価を上げにくい。

▽Dの話

再掲

ピラミッドに関しては、私は実はそこそこ強いと思っている。ただピラミッドが生きるのが市民勝利路線のみなので、それ以前に他の勝ち筋を詰められていると活躍しないのがネック。点数レースだとめちゃくちゃに強い

個人的に一番評価が難しいのが霊廟。
まずコストが重すぎるので埋めれないのが一つ。また墓地回収で拾いたいカードがなくて埋めタイミングを逃し消滅することも多い。

このカードはデザインがチグハグになっている気はする。コストが重いので負けているときの防御性能が低い。
そもそもDuelって強いカードを捨てられることがあまりない。妨害するなら取るか埋めるのが基本で、相手が霊廟を持っているならなおさら捨ててこない気がします。

ゆえに捨て回収(自分で捨てて後から効果で回収)の動きがメインになるわけですが、捨て回収をしている=資源で負けていることが多いの図式になるので霊廟を埋める余裕がない。
軍事で攻められている時に盾を捨て回収はコストに見合わない気がする。
ランデスで攻められている時に、墓地から貯蔵庫なり隊商を拾う。この動きは理にかなっているけどランデスを受けている時に安く埋めれるとも思えないので結局ジリ貧な気はする。

じゃあ攻めるとき。
市民勝利路線で墓地の4点を回収したとすると、高コスト6点の行動になる。これが割に合うかどうか。
科学優位ないしトークン路線で今は取れないシンボルを捨てといて後から回収。この動きは初心者の時に墓地を見てなくて負けたことがあるし、一番実用性が高い使い方な気はする。

そういうわけで霊廟は攻める時にしか使いづらくなかなか活かせないのであんまり選んでないです。

▼進歩トークンの基準

2024/03 時点の進歩Tier

次に進歩トークンの話ですね。科学シンボルがダブった時にもらえるやつです。

▽S、Aの話
神学、法律、戦略の3つがトークンそれ単体が勝ち筋になりうるトークンだと思います。

神学はいわずもがなですが、追加ターン系を取れなかった場合の最後の救済策です。これを握られないと苦しくなる。
法律は神学の次に嫌いなトークンです。相手の科学優位路線を潰したと思ったら大図書館から引っ張ってきて逆転負けしたり、あるいはこれが表に残ってる時点で常に科学優位による逆転負けの恐れがある。こちらが科学優位を狙ってなくとも相手の科学優位を潰すためにシンボルをダブらせる必要もあるくらい対策必須なトークン

戦略は昔は嫌いだったけど最近は評価がフワフワしてる。これをとって軍事優位になることは案外なく、相手の強烈な抵抗を受けやすい。じゃあこれを持ってれば市民勝利路線で有利になれるかというと、Age3の配牌が弱いと普通に押し負けたりする。相手に持たれると厄介だけど自分が使うと活かしにくい特性だなあと思うことが多い。

▽Bの話
Bには得点系を並べています。SとA以外のトークンってそれ単体で勝ち筋にならないので、基本的には市民勝利路線にどれくらい寄与してくれるかが評価ポイントになると思っています。
哲学、農業、数学あたりはケースバイケースですが安定して強い点数源になるので同じくらいの評価にしてます。

都市計画がちょっと難しい。Duelって受動的に得られる収入源が少ないので、ピックしつつ補充ができる効果は非常に強い。ですがそれでも2回追加効果が発動するくらいかなと感じます。なので合計14コイン、5点弱生成してくれる効果と捉えています。
Age2の序盤とかに取れるのであれば結構強いかもしれない。

ちなみに参考にしている海外の最上位配信者の方がいるのですが、このトークンをめちゃくちゃ評価しているっぽいです。勝ち筋のところで触れた連鎖カードを取りまくる立ち回りをもっと活かしていけば強さに気づけるのかもしれない。

▽Cの話
Duel上位勢の方にはぶん殴られそうなのですが、最近経済のことを信頼できていません。
効果自体は都市計画と同様に受動的にコインを得られるようになるので強いのですが、都市計画よりも発動条件が受動的。かつ相手が回避する手段が結構あるなと感じています。

特にランデスが前提にあるのが難しいなと。相手の資源がある程度揃っているゲームの場合は効果が薄く、ランデスしたとしても連鎖択を作られて意外と相手の行動を制限できなかったりする。

都市計画はAge3でとっても6コインは得られるので最低限仕事しますが、経済は取得が遅れると普通に点数系のトークンをとった方がよかったなとなることが多い。

▽Dの話
この辺のトークンも実はそこそこ強いと思っている。何度も言うように今時点ではランデスがとても強いと思っているので、その対抗策になりうるのは良いと思っている。
科学優位を追っていて資源がおざなりなときに取ると強いなと思っている。


▼ピックのコツ

小見出しにしましたがそんなに大それたことはかけないです。
ポイントとしてはこんな感じです

①2枚先のカードを取れるように山を崩していく
②特定の列に偏ることなく均しながらピックする

①2枚先のカードを取れるように山を崩していく

この状態で自分の手番

たとえばスクショのようなケースです。
今取れる範囲に必要なカードはなく、どこかの裏を開かないといけません。このときどこを開くかという話ですね。

今回は3行目に見えている紙かガラスが欲しかったので、真ん中の軍事を捨てました。そうすることで軍事の裏の二枚のうち片方を相手に取られても、左端の軍事か青3を捨てれば2手先でどちらかの灰を取れるようになる。つまり相手が捨てになるように手番が入れ替わるというわけです。

今回は裏が2枚とも有用なカードでしたが、もし片方だけ有用なカードだった場合。例えば粘土が赤だったとすると、相手が粘土を取り、自分が左端の軍事を捨てる。
もしその軍事の裏が有用なカードなら相手がピックして、自分は紙を取る。軍事の裏が無用だった場合は、相手は真ん中の赤を捨てて自分が工房を取るとか、右の青を捨ててその裏にあるカードを自分が取るなど相手に捲らせるように順番を調整できるわけですね。

今回は真ん中を取り切って、改めて自分のターン。ここで左端の軍事を捨てれば同じように相手にめくるよう促せる。

②特定の列に偏ることなく均しながらピックする
ここで二つ目のテーマの話ですが、さっきの盤面をもう一度見てみます。

再掲

この状況に至るまでの経緯は一旦忘れてもらったとして、このピックの仕方って状況によってはあまり良くないとも思っています。

たとえば自分が①左端の軍事を捨てる②相手が裏をとる③自分が紙④相手が裏をとると進んだ場合、⑤で自分が右の青を捨てます。

このパターンになると毎回各行に2枚のカードが残りそれを相手が先に抜いていくわけですが、もし右列に欲しいカードが溜まっていた場合、資源を全く取れなくなることがある。
つまり⑤祭壇捨て⑥右裏を相手が取る⑦左裏を捨てる⑧(もしこのガラスが右にあるなら)ガラスを相手が取る⑨左を自分が捨てる…というふうに自分が捨て相手が拾うケースに発展するということ。
今回はガラスが左にあるので3行目に達した段階で形が崩れますが、想定としてはありうるということです。

こんな感じで特定の列だけをどんどん刈り取ってしまうと順番が固定化されてしまうので、うまいこと1行ずつ均して処理していくのがいい気がしています。

おわり

そういうわけでDuel考察第一弾でした。
本家もそうですが、最初期と最新では結構考察が違ってたりします。今後どういうふうに意見が変わっていくのか自分でも楽しみですね。

今後もnoteの活動は頻度少なめで基本youtube投稿になると思います。youtubeのほうもそんなに頻度高くならない予定ですけどね。

ここまでみてくれてありがとうございました😃
また次回!

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