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縁もゆかりもない福岡との別れに涙する24歳

さて、勢いで取った福岡行きの航空券。
いよいよ出発~~~!!

経緯というほどでもない経緯のお話はこちら

行き当たりばったりでいいや、と思って、
せっかくの一人旅だし、直感とかその場の雰囲気で行きたいところへ行きゃいいやと思って、
ほとんど何の計画も立てずに向かった。
うちの物件(テナントビルの不動産会社に勤めています)回って、
大濠公園に行けたらいいや、くらいの計画で。

成田に向かう電車。
前日深夜2時まで飲んでたせいで、朝はバタバタ準備での出発。
電車はそこそこギリギリ。
8時半出発の飛行機に乗るのに、7時半着の電車。
ゆとりもって優雅に向かうつもりが。
さらに寝ぼけて電車にのったがゆえに、乗り換えの駅間違えて降りて。
さらに1本遅れてつくことに。

成田空港到着。社会人2年目。当然にLCC。向かうのは第3ターミナル。
さくっとオンラインでチェックインを済ませつつ。
壁に描かれたポケモンたちが、急ぐわたしを応援するかのようにこっちを見上げてくる。かわいい。

1000円の課金によって、窓側の席を指定してるので、先に搭乗が始まる。
寝ぼけ眼でさくさくと搭乗。
カメラ、スマホ、本2冊、イヤホンを手元に残して座る。

空港のグラウンドスタッフさんってなんでこんなかっこいいんだ

飛行機ってほんとにいいんだよなあ好きなんだよなあ

出発するまでの時間
順番に飛び立っていく飛行機
こっちには全くわからない、現場の人たちのルールがあって、合図があって、タイミングが合って、ようやく離陸できるんだろうなあ、とか。

離陸すると段々街が小さくなっていって。
川沿いに街が広がるように作られているのが見えて。
ああこれも全部、ずーっと昔から徐々に徐々に人間がつくりあげたんだなあと思うと、すごく不思議で。
普段歩いている景色が、上からだと全く違って見える。
これがもうめちゃくちゃ不思議な感覚でおもしろくて感動する。

んで、この日はもうとんでもないくらい天気がよかった。

え、え!?
うえええ!?!?!?

寝ぼけて、うつらうつらと、まだ寝てんちゃうかみたいな状態やったのに、外見たらこれよ。さすがにちょっと目覚めた。
1000円課金してよかった~~~でか~~~
こんなきれいに見えるフライトがあるんだと。これ以上はもうないんちゃうかと。
着陸するやいなや、いろんな友だちに送りつけました。

さて、一旦博多へ移動。
博多に行かなまあ始まらんかという気持ちで。
博多駅の地下で腹ごしらえ。
常連のおじいちゃんはメニューにもないティラミスを「いつもの」ゆうて頼んでた。
ティラミス大好きなんだけど、さすがに一見さんが「ティラミスって・・・」という勇気はでなかった。

初めて食べる味「ダイナマイト」

んで、博多から天神にかけて、うちが建てたテナントビルめぐり。

そもそも、転職も視野にいれての移住計画で、今回の福岡旅ではあったけど、決して今の会社がいやなわけじゃなくて、むしろ好きで。
うちの建てた物件はひとつひとつ工夫が凝らされていて、街に合ったスタイルになっていて。

そんな物件めぐりを「チャリチャリ」で!!!
物件と物件のあいだはどれも徒歩10分くらい。まわりたい物件数は6~7件。

こりゃもう自転車使うしかないでしょ!ってことでチャリチャリのアプリをダウンロード。
自転車こぐのが大好きなわたし。
テンションMAX。チャリを走らせては物件の写真とって、撮りたいなと思う景色があったチャリ停めて写真撮って。

一通りめぐり終えたら、天神駅前の大丸で軽くお買い物。

東京の百貨店じゃあ、もうどこいっても人、人、人で、
まともに落ち着いて買い物もできなくて、人混みに疲れて購買意欲も削がれて、ってなっちゃうんだけど、
やっぱり福岡だと人もそれほど多くなくて、のびのびお買い物できた。

東京でももちろん買えるものだけど、買った時の気分の良さは、福岡が勝った。

1日目の夜は、餃子を食べに行った。
焼餃子、水餃子、手羽先しかないお店。
15~30分くらい並んで入店。
すぐそばには王将。
待ち時間と食欲を天秤にかけ、食欲が勝ってしまった客が流れ込むんだろうなあある意味相乗効果か、とか思いつつ。

食欲と忍耐力のせめぎ合いよ

1日目の夜は友人と。
地元が同じ奈良、社会人になって彼は東京、最近航空関係の仕事への転職で福岡に移住したらしい。

最近はやりのMBTIでいうと、私はENFJ、友人はENFPらしい。
圧倒的に外交的な我々、カウンターでわいわい。
飛行機のよさについて熱弁。
カウンターで話すもんだから、店員のおっちゃんも絡んでくれた(笑)

2日目。雨。
1日目に行き損ねていた大濠公園。
の前に、近くのカフェで腹ごしらえ。

ラテアートに集中するお兄さんを横目に


雨やけどまあ見ておこうかとふらふらしてたら、なにゆえ原っぱをカモが歩いている。しかも結構な数。
え、カモってそんながっつり陸にあがるん!?っていう衝撃(笑)
雨やけどそこそこ歩いたり走ったり、観光に来てるひとはいた。
雨が強くなってきて、福岡市美術館へ退避。
せっかくだから中見ていこうかと思ったけど、入館料かかったからやめてロビーでぼーっと。
友だちに話したら、そんなんケチんなっていわれた。そらそう。

ふらふら写真を撮りながら、六本松駅へ。
六本松はSUUMOで目星をつけていた駅。住みやすそうだなって思っていた街。
実際に歩いてみると、ちょっとした細路地におしゃれなお店が入っていたり、近くに中学校、高校、NHKがあったり。

素敵な気配だけを察知(入店はしてない)

ゆるゆるとお散歩もほどほどに。
博多まで延線され、めちゃくちゃ便利になったと噂の七隈線で博多まで移動。

お昼は「はじめの一歩」へ!
「はじめの一歩」はわたしが東京の飲み屋さんで出会った、めちゃくちゃ大好きな福岡生まれの友だちに一度連れて行ってもらったお店。
あのおいしいおいしいごまさばがお昼もたべられると知って、ランチは絶対ここと決めていた。

ごはんの写真は悲しいほどおいしそうに撮れていなかったのでお店の外観を

ほんとはさといものからあげも最強においしいんだけど、胃キャパオーバーにより断念。ここで食べたのをきっかけに、家で自分で再現しようと何回か試みるくらいに好きになった。
もし行かれる方いらっしゃれば、絶対さといものからあげも食べてほしい。


高校生の作品コンテスト
しっかり投票させていただいた
アートの香りぷんぷんなアクロス福岡
伝統工芸を現代風にアレンジしたものたち
ふらっと古着屋さんに入ってみたり

練り歩き練り歩いた。
普段スニーカーのくせに、おしゃれしようとか思っちゃってパンプス履いてきた。
パンプスの中敷きは完全にわたしの足にフィットするようになってた。

さて、日もくれてきて、飛行機の時間が迫ってきて。
やっぱり福岡、飲まねば。

すてきな出会いがある屋台

一昨年、福岡うまれの友だちとはじめの一歩のあとに訪れたのと同じ屋台へ。
18時開店、18時に入った。
私「もういけますー?」
「お父さんもういいー?」
「いいよ〜けどラーメンとか時間かかるのはまだ無理かな〜」
私「ありがとうございます〜〜」(着席)

私「すいません、、、現金おろしてきます、、、、」

はい。屋台現金のみです。
キャッシュ1000円しかなかった。
大丸のATMにかけこむ。
場所わからなすぎて、Google先生に聞く。パン屋の横に発見。無事現金調達。

大丸出るとなにやらにぎやかな音が。
音をたどってたどって向かうと、なにやらフェスがやってるじゃない。
「LOVE FES」
知ってるアーティストはひとりもいなかったけど、なにやら老若男女が集まって、自由に音楽に乗りながら、お酒を飲みながら楽しんでるじゃないですか。

福岡っぽい!!!!

TOKYO No.1 SOUL SET

この瞬間、2日間で一番福岡っぽいを感じた。
もうそれはそれは流れるように、「サクラソーダ」という日本酒のソーダ割りを調達し、参加。
ちっさなこも、ママさんも、おじいちゃんも、ひとりのひとも、ふたりのひとも、何人かできてるひとも、思い思いに楽しんでいて。

ああ、なんかいいなあ、こういうの。

サクラソーダ一杯でほろよい。
2杯目半額のチケットいただいてたけど、さっきの屋台に戻ることに。

ウーロンハイと焼きラーメン頼んで。
あまりの焼きラーメンのおいしさに悶絶していたところ、
「おいしそうに食べるなあ」
と話しかけてくれたご夫婦とおしゃべりしながら。
移住しようかと思って来たこと、
阿蘇が大好きなこと、
今まで住んだまちのこと、
九州のこと、
ほんとに短い時間だったけどお話させてもらってほくほく。
あと何っておいしいもの食べてるときはやっぱり、誰かにおいしいって言いたいやん?
おいしい言いながら食べさせてくれてありがとうございました!!!

マッハで空港に向かい、
そこそこ酔っ払った勢いで会社と友だちにおみやげをかきこむように買い、
行きと同様、駆け込むように飛行機に乗り。
外はもうすっかり暗くて、
そこかしこに散りばめられた、赤やら緑やらのランプがきらめく。
帰りも帰りとて、1000円課金して窓側を指定。

このとき、もうすでに、というかとっくに、
移住はやめておこう、と決心してた。
だから、しばらくは福岡には来られないような気がして、
それがなんかもうさみしくてさみしくて、
離陸するころには、ひとり窓を向いて号泣。
縁もゆかりも無い。
ミリもない。
親戚誰も住んでない。
まだ4回しかきたことない。
けど、この、どこかアートな感性があって、いつでもあったかく迎え入れてくれる、元気をくれる、福岡がただただ好き。

さて、もうここまで書いて完全に息切れ。
なんで移住やめたか、まで書こうと思ったのに。
ここ一番大事だと思いつつ、でも簡単にまとめちゃうと、
直感
肌の馴染み方
将来のこと
今じゃなくてもいいや
これ。いや、雑か?
いやでも雑でもなんでも、これに尽きる。

泣くほど好きだけど、住まなくていい
縁があれば、でいい
もうちょっと、わたしは東京で過ごそう
九州の自然も、食も、人も、大好きだけど、
また東京から来よう

そう思って、わたしはあんまり好きではない自分の住む街に帰ってきた。

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