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【向日葵は枯れていない！】13.ギラヴァンツ北九州ミニレビュー～第13節 vs FC岐阜～

雉球応援人

今シーズン初の連敗を喫した後、ＹＳ横浜戦に敗れズルズルと後退した昨シーズンの記憶、順位的にもこのゲームを落とすと降格圏が忍び寄ってくる。

年に何回かは絶対に勝たなくてはいけない試合があると思いますが、この岐阜戦はそんな試合の一つであったと思います。連休最終日のアウェイ、雨天の中と、厳しい条件でしたがよく勝ってくれたと思います。

J3第13節　岐阜-北九州　メンバー

岐阜には北九州所属歴がある選手もいますし、昨シーズンの増本鳥取に在籍していた選手、個人的には岡山所属歴がある選手もおり、様々な縁を感じました。
岐阜は最近５戦勝ちなしという状況でしたが、コンパクトな４－４－２のブロックから、保持するとしっかりビルドアップするサッカーを志向。
ボールを握る志向性という点では、増本北九州とも似ていたといえます。

しかし、前半に関しては北九州が岐阜のビルドアップを粘り強く制限出来ていたようにみえました。この点が勝因でもあったのかなと思います。

（１０）永井龍と（８）若谷拓海のセットで岐阜のボランチを消しながら２ＣＢにプレッシャーをかけサイドに誘導する。ここまではよくみるやり方ですが、サイドに誘導後、岐阜のサイドから中へ戻す動きに対して北九州の２ＳＢは中を切る形でしっかり制限を掛けれていたと思います。
この守備の仕方はシンプルながらも、岐阜の前進を進めない点で効果的でしたし、特筆すべきはこの守備を前半の大半の時間において実行出来ていたことです。大変粘り強かったと思います。

自陣ボックス内に進入も許しましたが、そこは（１３）工藤孝汰を含めて強度の高い守備で跳ね返していましたね。

ボールを奪うと、岐阜の浅い最終ラインの裏をシンプルに狙っていたと思います。試合終了後の（１０）永井のインタビューでの試合内容の不満点は、おそらくマイボールの扱い、マイボールの時間を延ばせなかったことにあると推測しますが、雨天のピッチを踏まえますと、悪い攻め方には見えませんでした。

こうしてカウンターを狙った時に大事なのは後方のポジションの選手がどれだけついてくるのかという点なのですが、北九州はその点でも前線の４人以外、ＰＫを獲った（７）平原隆暉をはじめよく走っていたと思います。

３６分の北九州の攻撃は良かったと思います。岐阜の最終ラインからボランチに誘導して獲り切り、ファールをとる。素早いリスタートで（８）若谷がドリブルで運びますが、この時もＬＳＢ（２４）前田紘基を含めて多くの選手が連動して走っていました。
そして（１０）永井と（２９）高昇辰がゴール前で岐阜ＤＦを引きつけてポケットのスペースでフリーになった（８）若谷がフィニッシュ。
あまりのもフリー過ぎて、（８）若谷にも迷いが生じてしまったかもしれませんが、良いトランジションからの良い攻撃でした。

先制点のシーンは凡事徹底ということかなと思いました。
何気ないことですが、ちゃんとスローインを繋ぎ、素早くボックスに進入するという当たり前のことをしっかり徹底出来た成果であったと思います。

後半は北九州もボールを持てるようになったのですが、１点リードの状況から追加点を奪うべく、岐阜のカウンターを防ぐべく、各選手が積極的にシュートを撃っていた点には好感を持てました。その傾向が如実に後半のゴール期待値の高まりに繋がっていたと思います。７５分過ぎからは次々と選手をスイッチ、しっかりしたクロージングも出来ました。

増本北九州の特長ともいえる相手の良さを消しながら、自分たちが目指しているボールを握るサッカーも一部では表現出来た好ゲームといえます。
ここまで相手対策という点で失敗したのは前々節の長野戦ぐらいで、後は概ね対策は嵌っているといえるのではないでしょうか。

今後はこの勝利を次節以降に繋げていくことですが、チームの良い意味での若さで勢いを持って次節に繋げてほしいと思います。
そのためには明日の天皇杯福岡県予選決勝もしっかり勝ちたいですね。
相性が良いとはいえ、福大ですからね。油断は出来ませんが頑張ってほしいです。

若さ溢れるロッカールームの様子を貼って、今回のミニレビューを終えたいと思います。

お読みいただきありがとうございました！

※敬称略

【自己紹介】
雉球応援人（きじたまおうえんびと）
岡山のサッカー好き社会保険労務士
日常に追われる日々を送っている。

ＪＦＬ時代２００８シーズンからのファジアーノ岡山サポ。
得点で喜び、失点で悲しむ、単純明快なサポーターであったが、ある日「ボランチが落ちてくる」の意味が分からなかったことをきっかけに戦術に興味を持ちだす。

２０１８シーズン後半戦の得点力不足は自身にとっても「修行」であったが、この頃の観戦経験が現在のサッカー観に繋がっている。
レビュアー３年目に突入。今年こそ歓喜の場を描きたい。

北九州大学（現：北九州市立大学）法学部出身
北九州は第二の故郷ということもあり、今シーズンからギラヴァンツ北九州もミニレビュー作成という形で追いかける。

鉄道旅（独り乗り鉄）をこよなく愛する叙情派。

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