北八ツ@彷徨人

北八ヶ岳の麓に住んでいます。信州登山案内人、八ヶ岳地域。北八ツの記事が多目です。よろし…

北八ツ@彷徨人

北八ヶ岳の麓に住んでいます。信州登山案内人、八ヶ岳地域。北八ツの記事が多目です。よろしくお願いいたします。

記事一覧

秘境、雨漏り日陰の湯。

北八ヶ岳山麓、信州奥蓼科に知られざる秘境があるという。 「雨漏り日陰の湯」 名前もユニークなこの秘境、地元の人ですら知らないと言われる場所。はたしてどんな秘境で…

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美しき霧の森。

その丘に行く道はない。あるのは獣道と大自然の原野。 雪の消えた森 冬、雪の上を歩き遊びに行く素敵な森がある。無雪期には行った事のない場所。 5月の雨の中その丘へと…

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北八ッの流氷。

真っ白の世界 幻想的な美しい「白」の世界。到着した白駒池、濃い霧で一面真っ白。 神秘の湖を一周する。少し歩くときれいな山小屋、白駒荘に到着。夏は小屋周辺多くの人…

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白駒池への道。

4月終わりの小雨の日、麦草峠駐車場に車を停めて歩き出す。 久しぶりの場所 北八ヶ岳、白駒池。夏、秋の晴れた日ともなると大人気の観光スポットであり混雑必至の観光地…

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エメラルドの水流。

原野の下り 無名の湿原を過ぎさらに原野を下っていく。木々の緑はまだ出ていないが春の陽射しを受けた森は明るく気持ちが良い。 さらに下って行くと川の流れの音が聞こえ…

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無名の湿原。

里山、いや丘と言ったほうがいいであろうか。無名のピークのある山中に入ってみる。 山中へ 登山道のない山中を歩きだす。樹林の間隔は割に広く道はないが歩きやすい斜面…

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秘密の雪原。

3月の雪原へ ステップソールで歩き出す。3月中旬、秘密の雪原へ。 1月、2月は雪が少なく遊びに行けなかった場所。3月に入り雪が増えた雪原へと歩いていく。 登山道…

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とろろ昆布と肉厚。

登って滑れる軽快な道具、ステップソール 踵の上がるブーツとの組み合わせで自由自在に森を遊ぶ。 とろろ昆布 面白そうな斜面、気になる場所に行ってみる。登り返してい…

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ステップソールの滑り。

無名ピークから滑り出す。 軽快な道具 樹林を縫って滑っていく、ステップソールは良く考えられた道具。登りはしっかりとウロコが効き滑りではソールの凹凸によるブレーキ…

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ステップソールの登り。

3月中旬気温が上がり雨が降り雪質が変わっていく。暖かい日が続き上質のザラメ雪になる。 ステップソール 3月下旬、この時期に使う楽しい道具「ステップソール」で山に…

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4月のおしどり隠し。

奥蓼科へ 車道沿いには間もなく消えるであろう残雪が少しだけ残り、フロントガラス越しには豊富な雪を纏っている北八ヶ岳の峰々が望まれる。 4月初旬、奥蓼科へ。 おし…

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冬の河原の小さな冒険。

信玄尾根を滑降し棒道経由で登り返す準備をする。登りの前に小さな川を超える。 静かな水流 3月に入りずいぶんと積雪が増えたものだ。目の前の小さな流れが深くなり枝分…

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信玄尾根(3月の雪)

降雪のあった翌朝、いつもの稜線を目指して歩き出す。 稜線ヘ 南岸低気圧がもたらした3月の雪、白くなった森の中を登って行く。昨夜からの降雪は約25cm。 真っ白なカラマ…

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隠れた名展望台。

(短編、写真集) 少し開けた場所、休憩に適した場所。 その展望台は蓼科山、将軍平から大河原峠方面に少し歩いた場所にある。 開けた平を少し先にいき大展望を楽しむ。 手…

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無名沢の滑降。

蓼科山北面滑降後、ハイマツが埋まりきっておらず予定変更、将軍平へ。 スキーシール 蓼科山荘を過ぎた平で滑ってきたスキーを外しシールを装着する。この平が鞍部の底と…

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北面滑降。

ドロップポイントへ 山頂ヒュッテ付近でスキーを装着し滑り出し(ドロップポイント)へと移動する。先日40cmほど雪が降ったとはいえ今年の雪は少ない。 上部はパックされ…

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秘境、雨漏り日陰の湯。

秘境、雨漏り日陰の湯。

北八ヶ岳山麓、信州奥蓼科に知られざる秘境があるという。

「雨漏り日陰の湯」

名前もユニークなこの秘境、地元の人ですら知らないと言われる場所。はたしてどんな秘境であろうか。

秘境中の秘境

その存在を知ったのは1年前、観光名所でもある長野県奥蓼科の御射鹿池に行ったときの事。周辺の案内看板に奥蓼科の名所として写真付きで案内されていた、その看板には名所の地図も書いてある。が、しかし雨漏り日陰の湯へ

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美しき霧の森。

美しき霧の森。

その丘に行く道はない。あるのは獣道と大自然の原野。

雪の消えた森

冬、雪の上を歩き遊びに行く素敵な森がある。無雪期には行った事のない場所。
5月の雨の中その丘へと歩き出す。
濃霧の獣道を進む、一月前までは雪の積もっていた場所。雪が消え笹原となっている原野を行く。

晴れていれば素敵な風景のこの場所、霧の景色も幻想的で素晴らしい。

秘密の丘へ

ここは北八ヶ岳北部、蓼科山への登山道のあるすずら

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北八ッの流氷。

北八ッの流氷。


真っ白の世界

幻想的な美しい「白」の世界。到着した白駒池、濃い霧で一面真っ白。
神秘の湖を一周する。少し歩くときれいな山小屋、白駒荘に到着。夏は小屋周辺多くの人で賑わう山荘前もこの日は静かな白駒荘を通り過ぎる。池を見ると陸との境に残雪が浮かんでいる。

少し進み振り返ると白駒荘のボート乗り場の桟橋が見える、空も湖も真っ白な世界、ボートが空に浮んでいるかのような息を飲む光景。

北八ヶ岳の流氷

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白駒池への道。

白駒池への道。

4月終わりの小雨の日、麦草峠駐車場に車を停めて歩き出す。

久しぶりの場所

北八ヶ岳、白駒池。夏、秋の晴れた日ともなると大人気の観光スポットであり混雑必至の観光地である。
駐車場の問題もありここ数年、足が遠ざかっていた場所。
4月終わり小雨の天候のこの日、久しぶりに白駒池を訪れてみる。

北八ッの森

麦草ヒュッテを超え原生林へと入る。登山道には少しの雪が残りゆっくり注意しながらの歩きとなる。

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エメラルドの水流。

エメラルドの水流。


原野の下り

無名の湿原を過ぎさらに原野を下っていく。木々の緑はまだ出ていないが春の陽射しを受けた森は明るく気持ちが良い。
さらに下って行くと川の流れの音が聞こえてくる。
清流の音、この先に美しい場所があるのを知っている。

分水嶺の水

川の流れが見えてきた、蓼科山と八子ヶ峰を水源とする清らかな流れは日本海へ向かって流れている。
蓼科山、八子ヶ峰とも分水嶺の山であり源流より少し南側からの流れは

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無名の湿原。

無名の湿原。

里山、いや丘と言ったほうがいいであろうか。無名のピークのある山中に入ってみる。

山中へ

登山道のない山中を歩きだす。樹林の間隔は割に広く道はないが歩きやすい斜面をゆく。やがて下りとなり小さな尾根と沢がいくつかでてくる。
過去に何度か来ている斜面だが尾根にせよ沢にせよ下りでは間違えやすい。
目印の木をたよりに正解の尾根を見つけ下っていく。

無名峰のオアシス

尾根から下を見る、平らな場所を確認

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秘密の雪原。

秘密の雪原。


3月の雪原へ

ステップソールで歩き出す。3月中旬、秘密の雪原へ。
1月、2月は雪が少なく遊びに行けなかった場所。3月に入り雪が増えた雪原へと歩いていく。
登山道を外れひとつ丘を越えた東斜面、疎林帯と大展望の斜面に到着。

大展望

北を見れば大きく美しい「諏訪富士」。諏訪富士とは蓼科山の別名、どこから見ても美しい蓼科山だが南から見上げるこの角度も大好きな風景。
滑り込む東の先にはどでかい北横岳

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とろろ昆布と肉厚。

とろろ昆布と肉厚。

登って滑れる軽快な道具、ステップソール
踵の上がるブーツとの組み合わせで自由自在に森を遊ぶ。

とろろ昆布

面白そうな斜面、気になる場所に行ってみる。登り返しているとカラマツの木に美味しそう垂れ下がる通称「とろろ昆布」を発見、近寄ってみる。木の枝にたくさんのとろろ昆布。

山で見かける気になる存在。風になびく姿も美しい森の主役級。
ゆっくり観察し写真を撮る。
正式名称は「サルオガセ」。

肉厚

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ステップソールの滑り。

ステップソールの滑り。

無名ピークから滑り出す。

軽快な道具

樹林を縫って滑っていく、ステップソールは良く考えられた道具。登りはしっかりとウロコが効き滑りではソールの凹凸によるブレーキもさほどなく通常の板と遜色ない滑りができる。
軽快に下り雪原に出る。

本領発揮

ここからがステップソールの本領発揮である。滑り降りた斜面から別の方向のおもしろそうな場所への登りがすぐにできる。
シールを使った場合はそうはいかずシール

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ステップソールの登り。

ステップソールの登り。

3月中旬気温が上がり雨が降り雪質が変わっていく。暖かい日が続き上質のザラメ雪になる。

ステップソール

3月下旬、この時期に使う楽しい道具「ステップソール」で山に入る。
ステップソール、通称「ウロコ板」。スキーのソールがウロコ状に彫ってあり前には進むが後ろには滑らないスキー板。
雪質にもよるが新雪からザラメまで登っていける道具。

ウロコの効く雪

この日の雪は快適ザラメではないがウロコの良く効

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4月のおしどり隠し。

4月のおしどり隠し。


奥蓼科へ

車道沿いには間もなく消えるであろう残雪が少しだけ残り、フロントガラス越しには豊富な雪を纏っている北八ヶ岳の峰々が望まれる。
4月初旬、奥蓼科へ。

おしどり隠しの滝

雪解けが進み水量の増しているであろうおしどり隠しの滝へ。明治温泉への道を歩いていく、流れの音は大きく期待できそうである。
到着したおしどり隠しの滝、4月の陽射しを受けた美しい流れ。何段にも分かれ流れ落ちる清らかな水流。

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冬の河原の小さな冒険。

冬の河原の小さな冒険。

信玄尾根を滑降し棒道経由で登り返す準備をする。登りの前に小さな川を超える。

静かな水流

3月に入りずいぶんと積雪が増えたものだ。目の前の小さな流れが深くなり枝分かれした水流はあみだくじのようで面白い。流れを眺めているうちに前後の水流、雪の付き方が見たくなり河原の小さな冒険をスタートする。

下流へ

少しだけ下流に下ってみる。少しいくと小さな淵になった場所を発見、清流である。水の中が見たくなり

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信玄尾根(3月の雪)

信玄尾根(3月の雪)

降雪のあった翌朝、いつもの稜線を目指して歩き出す。

稜線ヘ

南岸低気圧がもたらした3月の雪、白くなった森の中を登って行く。昨夜からの降雪は約25cm。
真っ白なカラマツが出迎えてくれる稜線に到着、周辺の景色も素晴らしい。

平坦な稜線を進みドロップポイントでもある休憩適地へと歩いていく。

西と東

休憩適地でシールを外し温かい飲み物を口にする。
この場所からは西にも東にも滑って楽しい場所があ

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隠れた名展望台。

隠れた名展望台。

(短編、写真集)
少し開けた場所、休憩に適した場所。
その展望台は蓼科山、将軍平から大河原峠方面に少し歩いた場所にある。
開けた平を少し先にいき大展望を楽しむ。
手前の枯れ木、樹林帯も素敵な展望。
蓼科山の山肌から始まりその奥に北横岳、
さらに奥には南八ヶ岳。
最奥にあるのは南アルプス。
美しき山々の連なり。
大展望を楽しむ。

最後までお読みいただきありがとうございます。

無名沢の滑降。

無名沢の滑降。

蓼科山北面滑降後、ハイマツが埋まりきっておらず予定変更、将軍平へ。

スキーシール

蓼科山荘を過ぎた平で滑ってきたスキーを外しシールを装着する。この平が鞍部の底となり前掛山方面(大河原峠側)へはなだらかな登りとなる。
スキーシールとはスキーの滑走面に貼り付ける登高用の道具である。前には進むが後ろには滑らず登れるBCスキーには必需品である。(クライミングスキンとも呼ぶ)

無名沢の入口

前掛山方

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北面滑降。

北面滑降。


ドロップポイントへ

山頂ヒュッテ付近でスキーを装着し滑り出し(ドロップポイント)へと移動する。先日40cmほど雪が降ったとはいえ今年の雪は少ない。
上部はパックされた硬い雪、少し下ると柔らかい雪になり滑降が楽しい。

埋まっていないハイマツ

樹林帯まで滑り込み少し北側の秘密のルート方面に進んでいく。周りを見ると埋まっているはずのハイマツが埋まっていない。
秘密ルートの入口までのトラバースが厳

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