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フライドチキンとチキン野郎。(食エッセイ)

昨晩、我が家のおかずはフライドチキンだった。

なぜか、無性にフライドチキンが食べたくなったからだ。揚げ物を作るのが苦手なため、スーパーで売っていたら買おうと思ったのだが、生憎、スーパーにはフライドチキンが売っていなかった。
「からあげ」ではないんだよな~。どうしても、フライドチキンが食べたかった。たまに、そういうジャンキーな気分になる時がある。
近くにケンタッキーもあったが、お肉コーナーで手羽元20本入りで、1000円で売られていた。ケンタッキーのチキン3本分の値段じゃないか。これは、、、自分で作るしかない。いっちょやるか!と手羽元を購入した。

夫もお酒が飲みたかったようで、おつまみに丁度いいということになった。

我が家のガスは、IHではなくガスコンロだ。
ガスコンロで一定の温度をキープするのは難しすぎやしないか?
結婚当初に買ってもらった、揚げ物用鍋と、温度計を使い、なんとか180度という設定温度に合わせる。
これも、あっているのかどうかも分かりはしない。なんとなくのこの温度計ならこんなものか。という感覚だ。
揚げ物用に、IHのひとくちコンロを買おうかなと思うぐらい温度設定は難しい。

高温の油の中にチキンを入れる。ジュワ~、、、パチパチパチッ!!いつものように、油が跳ね上がり、私はキッチンで絶叫している。「ぎゃ~~~!!」そう、私はチキン野郎だ。痛いのも、熱いのも苦手だ。だから、今まで、揚げ物はなるべくしないで来たのだ。
しかし、それを超えて、フライドチキンが食べたかったのだ。恐るべきチキン野郎だ。
こうなると、チキン野郎がチキンを揚げていて、どっちがどっちだか分からなくなる。
確かなことは、どちらも「チキン」だということだ。

こうして、私は、買ってきた半分の手羽元10本をフライドチキンにした。なんとか怪我無く無事に揚げ終わった。

それでは「いただきます」とパクリ。夫と二人、久々の揚げたてのチキンに、「うめ~!!」という歓声があがった。
しかし、食べ進めると、骨の近くに赤い血が残っていて、ちょっと生っぽかたのだ。
「え、せっかく苦労して揚げたのに。もう嫌だ。」と思ったので、とりあえず、揚がっている部分だけ食べることにした。
ガッツリ思いっきり、骨までしゃぶれないのが、なんか悔しい。

揚げている間、高温の油が飛び跳ねていたので、チキンな私の心拍も早くなっていたのであろう。レシピよりちょっと早目に上げていたのかもしれない。見た目では、結構いいキツネ色になっていたんだけどな~。
食べ残したチキンを揚げなおしてみたら、やっぱり少し焦げてしまった。一体どうすれば良いっていうんだよ。

あとで、ベテラン主婦に聞いた話では、揚げた後でも、念のためレンジでチンすると良いのだそう。その手があったか!と思った。
カリカリした触感が良ければ、その後2度揚げするのだそうだ。
さすがは、ベテラン主婦。

次回やる時は、、、と言いたいところだが、また、しばらくは揚げ物をしないつもりだ。
揚げ物をした後、部屋中が油臭くなるのも嫌だし、飛び散った油を掃除するのも面倒だ。
やっぱり、フライドチキンは外で買おう。と硬く心に誓った。
こうして、私のチキン度合いは、ますます揚がっていくのである,,,。

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