チケットレス時代で育つ子どもには、意識的に購入プロセスを見せる必要があると気づいた話

今日は！毎年恒例、コナンの新作映画！（コナン映画の話ではありません）

と、いざ映画のチケットをネット購入したら、すぐにQRコードが発行されて、「チケット発券不要」と出てきました。
少なくとも1年前は、まだ事前予約＆決済はしても、紙のチケットを映画館に着いてから発券するというのがあったんですが、もうそれも無くなり、スマホ持っていくだけです。
1年ぶりの映画（前回は1年前のコナンw）なので、「わぉいつの間にか便利になってる～」と感動したのですが、そのときふと思いました。
この先、子どもたちは、映画を見るために紙のチケットを買う、という感覚を持たずに育つのだな、と。

自分が子どものころ、親に連れられて映画館に行くと、まずはチケットカウンターに並び座席を選んでチケットを買う、というプロセスを一緒に体験していました。3歳くらいだと大人しく並んでいられずに親を困らせたりもしていたかもしれません。覚えてないですが。
そこで自分用のチケットをもらってから、ポップコーンを買うなりして、もぎりの人にチケットを見せて、映画館に入りました。小さいときは、自分でチケットを持ってもぎりさんに渡すのもドキドキしたりして。

だから、教えられるまでもなく経験として知っていました。
「映画を見るためにはチケットを買わなければいけない」ということを。
なので、小学校高学年にもなれば、友達と映画に行って自分でチケットを買うことだってできました。ちょっと緊張しちゃうぐらいで、どうすれば良いかは知っているから。

一方、今の事前予約＆チケットレス（QRコード）の仕組みだと、そういったプロセス全く存在しません。
子ども目線では、よし映画観に行こう！となったら、一緒に映画館に行き、ポップコーン買ったら、そのままスクリーンに直行ですよね。一応、入口でQRコードはかざしますので、「何かが必要」というのはわかるでしょうが、そこに自分の分のチケットが含まれていることを認識するのは難しい気がします。
ママがなんかスマホでぴろーんってやってる。よくあるやつね。あ、私の席はここなのね？どこでもいいわけじゃないんだ？全部同じ椅子に見えるのに、パパとママなんでわかるんだろう不思議～
って感じで、事前にチケットを買うっていう点を子どもに見せずに、全部大人がいつの間にかやっちゃうと、「映画を見るときにお金を払って座席を確保している」ということは知らないままになっちゃうのでは？と思ったりしました。

これは映画に限らず、あらゆる場面にありますよね。
ディズニーランドも、美術館や動物園、水族館なんかも入場はだいたいスマホでやりますし、映画に限らずコンサートや舞台も、最近は転売防止もあって、紙チケットではなくてQRコードです。
スタバのモバイルオーダーなんかも、子ども目線だと「お店いって飲み物もらってくるだけ」です。
え？これって、お金のかかることだったの？って後からびっくりしそう。

これ、中高生になって、自分たちで遊びに出かけるようになってから戸惑いそうだなぁ〜と思いました。
まだクレカも持てない中高生って、今はどうやってるんですかね…？そこはカウンターに並ぶのかな…？親が枠を決めた範囲でのモバイル決済とか…？

いずれにせよ、前は紙のチケットがあったところから便利になった結果としてチケットレスを利用している親世代とは違って、これから育つ子どもたちにとっては、チケットとは紙ではなく「入場する権利」を意味するようになり、紙のチケットは「平成までの文化」って感じになるんでしょう。
私にとって、洗濯板や白黒テレビ、黒電話が歴史上に存在する文化のように、紙のチケットも「ノスタルジックな演出」のときに出てくるものになるんでしょう。

モバイルオーダーもチケットレスの事前決済も、とっても便利ですが、子どもにとっては親がスマホを操作していることなんて日常なので、単にSNSやゲームをしてるのか、それとも映画のチケットを確保しているのかなんてわかりません。
だから、子どもと一緒に何かするためのスマホ操作なら、ある程度の年齢になったら、スマホの画面見せて一緒にやろう、と思いました。

この映画を観に行こう、何時の回がいいかな？席はどこにする？じゃあお金はこれだけかかるからママ買っておくね、見るときはこの画面を使うんだよ、というふうに、一緒にチケット購入のプロセスも体験しよう。なんなら、入口でQRかざすのも、子どもにやってもらおう。
全部お膳立てして、いつの間にかチケットを買って、ただ映画館に連れて行くだけじゃ、いざ自分でやるときにどうしていいかわからなくなっちゃう。

一緒にやりさえすれば、自然と学べます。映画を見るときは、事前にスマホで席を確保するんだ、と。私が幼い頃、母と一緒にチケットカウンターに並んだように。

そんなことを決意した、久しぶりの映画鑑賞でした。
（ちなみに今年のコナンは、いつも以上に多数のイケメンが登場していましたw）