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宇宙開発の主要プレイヤー

近年、宇宙の重要性は今までにないほど高まっている。それに伴い、多くの国や民間企業が宇宙進出に力を注いでいる。この記事ではそれらの国・企業を紹介する。

2023年の世界各国の宇宙開発予算をまとめた地図
https://www.euroconsult-ec.com/press-release/new-historic-high-for-government-space-spending-mostly-driven-by-defense-expenditures/

 宇宙開発に力を入れている国として最初に挙げられるのがアメリカ、ロシア、そして中国だ。
 アメリカはソ連との宇宙開発競争に打ち勝つために昔から宇宙開発に力を入れてきた。上の画像を見たら分かるとおり、アメリカの宇宙開発予算はその規模で他の国を圧倒している。現在は月面に宇宙飛行士を送り込む、アルテミス計画をヨーロッパや日本と協力しながら進めている。担当機関:NASA
  ロシアの経済規模はアメリカや中国と比べると圧倒的に小さいため、宇宙開発の予算においても同様に圧倒的な差がつけられているが、宇宙開発関連の技術をソ連から引き継いでいるため、侮れない技術力を誇る。担当機関:ロスコスモス
 中国は宇宙開発においてはアメリカとロシアの後手に回っていたが、近年は着実に技術力を高めている。2021年からは独自の宇宙ステーションを運用している。ロシアとの間では技術協力を進めている。ロシアや他の友好国との間で共同で月面基地を建設する計画がある。担当機関:中国国家航天局

次に重要な国として挙げられるのは、日本、欧州とインドだ。
 日本は1970年に初めて人工衛星の打ち上げ成功してから、宇宙探査などで存在感を示し続けてきた。1月に世界で5カ国目となる月面着陸に成功したことは記憶に新しい。担当機関:JAXA
 ヨーロッパでは殆どの国がESA(欧州宇宙機関)に参加しており,協力しながら宇宙開発を進めている。ESAの予算は参加している国から拠出されている。JAXAやNASAとも協力している。担当機関:ESA
 インドの宇宙開発はソ連やヨーロッパなどからの技術協力を受けつつ発展した。2023年には世界で四番目となる月面着陸に成功した。同年にはアメリカ主導のアルテミス計画への参加を表明するなど西側の国々との協力に近年は傾斜している。担当機関:ISRO

他に注目すべき国として紹介したいのはUAEとイスラエルだ。
 UAEの宇宙開発は2006年に始まった。この開始は他の国と比べると非常に遅いがオイルマネーを生かした豊富な資金力によって、急速にその力を高めている。2020年には種子島宇宙センターからUAEの火星探査機が打ち上げられた。担当機関:UAESA
 イスラエルは小国であり、宇宙関連の予算も比較的少額であるが、独自の衛星打ち上げ能力を持っているという点で注目に値する。またイスラエルには宇宙雨関連のスタートアップ企業も多く存在する。担当機関:ISA

民間企業も宇宙開発に取り組んでいる。
 宇宙開発において最も有名な企業はスペースXだろう。スペースXはイーロン・マスクによって運営されており、100回以上のロケット打ち上げに既に成功した。またNASAからも多くの衛星の打ち上げを委託されている。ちなみにイーロン・マスクは2050年までに火星に100万人を移住させるという壮大な目標を掲げている。
 ブルーオリジンはAmazonの生みの親ジェフ・べゾフによって設立された企業で、スペースXを追って、ロケットなどの開発を進めている。アルテミス計画に使われる月着陸船を製造する契約もNASAと結んだ(スペースxも同様の契約をNASAと結んでいる)。

最後に

宇宙開発の熱気は世界中でどんどん高まってきている。冷戦の頃とは異なり、多くの民間企業も宇宙開発に参画している。この記事では紹介していない国々や企業も多くある。またこの記事ではそれぞれの国、企業の動きを軽くしか紹介していない。宇宙開発に興味を持った人は本を読むなりネットで調べたりしてほしい。

https://www.amazon.co.uk/Future-Geography-Power-Politics-Change/dp/1783966874

現代の宇宙開発競争について書いた本。結構面白かった。




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