介護をしている全ての人へ#78 ~ 来訪者

ここにきて、父の様子が正常な状態に近づいている。

2019年3月19日(火)母の日記

 曇り、でも暖かい日。春めいてきた。
 裁判所から2人調査員がきた。1時間弱、現在の収入や連帯保証をした時の状況、夫の認知症やがんの状況、我が家の資産価値の調査をして帰っていた。思っていたより親切そうな人たちで少しだけ気が楽になる。
 この家を息子たちが買うという道はないのかと尋ねると、裁判所として、個別の質問には答えにくいとのこと。銀行がいいと言えば問題ないのだろうと言うが、そういう例は聞いたことがないという。
 ダメという事だろうか、高木弁護士に聞いてみようと思う。
 夫は、手術回避でホッとした様子。家族が背後でどんなに深刻な取り決めをしていたのか夫は知らない。上機嫌で私にセブンイレブンのエクレアのプレゼント。コンビニからの帰り道さえ怪しい夫が紅茶まで淹れてくれた。結婚する前のデートのよう。胸が詰まって何も言えなかった。ありがとう。
 刹那の間でも、幸せな時間を過ごすことができた。お兄ちゃんは、しっかり私たちをを見ていてくれた。
 がんなんて消えてしまえと心から思う。
 二人の息子たちに、私たちからのメッセージを伝えたい。私たちの子供に生まれてきてくれてありがとう。お母さんは一生懸命生きるからね。

2019年3月19日(火) 私の日記
 昨日に引き続き、体調は良くないが、何とか出社。
 前の上司が今の上司より先に声をかけてくれた。曰く、”君はいま人格を完成させる試練を受けているんやで”、みんな体験できることやないで!ご両親に感謝しいや!” 坊さんが言うようなことだが、言葉を聞いた時とてもうれしかったし、いい人なんだなと感じた。
 午後、在宅勤務の準備が整った。Kさんのサポートと元上司の尽力に感謝。来週の月曜日から在宅勤務、通勤がないだけでも楽だろうな。
元上司にはいつか恩返しをしなければ。
 Kさんから食事にさそわれた。
 定時で帰宅、急ぎ新幹線に飛び乗って家路。
 黙って家出をしたので帰るとなんだか自分の家ではない感じがする。
 父のテンションが妙に高い。不安なんだろうか?  
 


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