本当の本音と信頼関係

（メインブログ「神様達と共に」で2019年2月15日にアップした「魂の成長と陰陽図 後半」の内容を、一部修正＆加筆して再アップしております。）

もう１４年ぐらい前でしょうか･･･。

当時、親友のＫ君とルームシェアをしていた頃･･･僕は精神的にも、肉体的にも、経済的にも追い詰められていました。

それは、Ｋ君も同じで･･･いや、今にして思えば、彼の方が辛かったに違いありません。

当時のことは以前、「隣人愛の絆」という記事の中でも、少し書いたことがあります。

Ｋ君はその頃から非常に大きく魂を開いていましたので、いろいろなエネルギー的な負担も大きく･･･その上、ネガティブな存在達の攻撃もかなり受けていたはずです。

しかし、彼は僕にそのような愚痴を言いませんでした･･･。

当時の僕は、まだ魂が十分に開いていなくて･･･それ故に、見えない領域のことが彼ほどよくわからずに･･･彼の辛さをあまりわかってあげることができませんでした。

ただ、その代わり･･･経済面や生活の行動面など･･･より現実的な部分で、僕が大きく負担を背負っていました。

ある日のこと･･･僕があまりの負担の大きさに、イライラしていまして･･･キッチンで調理をしながら、Ｋ君の悪いところを考えていました。

心の中で、自分がいかに頑張っていて、Ｋ君がいかに理解が浅いかを否定的に主張しているような･･･そんなネガティブな思考状態でした。

その時･･･不意に彼が部屋から出てきまして･･･すると、僕はドキッとして･･･瞬間的に、彼に恐れを抱きました。

彼はそのまま何も言わずトイレに行って･･･また部屋に戻っていったのですが･･･。

僕は、自分のその反応と･･･直前の思考状態にやっと客観的に気付いて･･･しばらく、ショックを覚えました。

なぜなら、まず･･･あんなにも自分が正しいかのように思考していたのに･･･いざＫ君がやってきたら、恐れて何も言えなくなった自分に気付いたからです。

「あれ･･･？オレはなんでアイツを恐がっているんだ･･･？」･･･と思って驚きました･･･∑(ﾟДﾟ;)

本当に･･･心から正しいことを思っていたのであれば、何も相手を恐がることはないはずです。

そこで･･･よくよく自分の心を見つめてみれば･･･やはり彼を責めるように考えていたことは、明らかに自分自身の本心（魂）に反していると感じました。

そして、さらに良く見れば･･･僕の中には、Ｋ君を責めていたことへの罪悪感もあって･･･それで反射的に、今度は自分が責められるのではないかと感じ･･･瞬間的に彼を恐れたのだと気付きました。

そこまで理解した時･･･「なんて小さくて、弱いんだろう･･･」･･･と、僕は自分の心の弱さに愕然としました･･･。

しかし･･･そこからさらに、立ち止まって考えたのですが･･･全ての魂は愛そのものであると･･･その頃から僕は知っていましたので･･･。

ですから･･･僕の彼を責める気持ちは、本当の本音ではないはずだと思いました。

では･･･自分は、本当の本当はどうしたいのだろう･･･？

そこでやっと、Ｋ君を意識するのではなく･･･自分自身の心の真実を意識することができたんです。

（今にして思えば、ここが大きな転機だったと思います）

よくよく自分の心･･･魂を感じてみて･･･「僕は本当はどうしたいんだ･･･？」

そんな風に･･･真剣に問いかけてみました。

すると･･･湧いてきた答えは･･･。

「彼とちゃんと信頼関係を築きたい」

というものでした。

そのことに気付いた時･･･胸の奥から純粋なエネルギーが湧いてきたことを、今でも覚えています。

それからの僕は、やっと「では、どうしたら信頼関係を築いていけるだろう」と･･･真剣に考えはじめました。

ありがたいことに･･･そのためのヒントを、すでにＫ君自身が、僕に示してくれていました。

それは･･･彼なりのものなのですが、「本当の本音を伝える」という姿勢を、すでに僕に示してくれていたのです。

彼の場合は、見えないレベルでも、いろいろなことを感じている人間です。

そこで見えたことや･･･感じたこと･･･洞察したことを総合的に見て･･･僕に伝えた方がいいと感じた場合、しっかりと時間を作って伝えてくれていました。

あらかじめ「今日時間ある？」とか、話しかけてくれることが多く･･･僕の予定を大事に考えて、話し合う時間を確保してくれました。

話し方は･･･とても真剣ですが、それと同時に、とってもあたたかくて･･･そういう時の彼は、いつも慈悲深い目で僕を見ていたことを覚えています。

内容は大体･･･僕自身が今まで気付かなかったような視点や、深い部分の心の傷について･･･それをどのように受け止めていくべきかを、彼なりに優しく解き明かし･･･新しい方向性や考え方を届けてくれる様なものでした。

僕が覚えているだけでも･･･今までに１０回以上、そういうことがあったと思います。

彼がそこまでしてくれていたのに･･･一方の僕は、イライラして心の中でさんざん彼を責めていて･･･しかも、不信から罪悪感と恐れを抱いていて･･･。

しかも･･･自分からは心の面で、彼になにも届けていないことに気付かされました･･･。

少なくとも僕には、彼のことを思いやり･･･自分が感じていることや、気付いたことを丁寧に伝える･･･という姿勢に明らかに欠けていたことがわかりました。

もちろん･･･Ｋ君が素晴らしい才能を持っているとは言え、やはり彼にも欠点はあり･･･気付くべき部分や、修正していった方がいい部分も僕には見えていました。

ですが、その部分について･･･彼のようにあたたかい姿勢で原因を見つめたり･･･相手の幸せを願い、寄り添う様に自分が感じていることを伝える姿勢が･･･僕には決定的に欠けていたのです。

そのことに気付き･･･いざ、本当に伝えようと思って、まず自分の心の中でいろいろと試行錯誤してみると･･･。

自分の中で乗り越えるべき、さまざまな課題にぶつかりました。

これまで、知らず知らず自分が傷つきたくないという理由から･･･相手に対して感じている、本当は伝えるべき大切な本音を･･･あえて伝えない選択をしていることが多々あったことに気付かされたのです。

そして、どうやら･･･自分が伝えない選択をしている時ほど･･･その相手に対して腹が立つもののようでした(笑)

本音にフタをすると言うことは･･･魂にフタをすることでもありますから･･･。

魂を成長させていくためには、特に縁の深い人とは、どうしてもちゃんと向き合った方がよくて･･･だからこそ、神様も自分の魂も、あえて否定的な感情を刺激してでも･･･そこに課題があることにハッキリと気付かせようとすることがあるみたいです。

でも、最初の頃は･･･自分が感じている本音を、相手にキチンと伝えることはすごく恐いことで、僕にとって難しいことでした。

ただ、それでもできるだけ相手の気持ちを思いやりながら･･･僕なりのスタンスで感じていることを、少しずつＫ君に伝えるようにしていきました。

今思えば･･･その時に、知らず知らず自分の力となっていたのは･･･やはり自分自身の気付きで･･･。

「彼とちゃんと信頼関係を築きたい」

という本音にハッキリ気付いたので･･･あとは、心の中にそれがいつもあると思えば･･･また、あたたかいエネルギーが感じられますので･･･そこを土台として、一歩ずつ試行錯誤を進めていったような感じです。

時にまたイライラしたとしても･･･そこが自分の本当の本音なのだし、信頼関係の原点なのだと思い直し･･･すると、あたたかい心に戻ってこれるようになりました。

そして･･･その原点から、「どうやったら信頼関係を築けるか」という発想で考えはじめ･･･。

少しずつ･･･自分の中で、彼に伝えるべき内容が心の中で整理されていき･･･。

少しずつ･･･自然と自分らしく、彼に本当の本音を届けられる様になっていきました。

今にして思えば･･･そのプロセスにはいつも･･･神様達のお導きと、お力添えがあったように感じています。

最初は、あんなにも難しいと感じていたことでしたが･･･いざ考えはじめると、少しずつ肯定的な心の領域が増えていって･･･。

そして、だんだんと「伝えられそうだ」という実感が増していって･･･。

いざタイミングを感じた時には、サラリと落ち着いて伝えられるようになっていきました。

当時から、神棚に毎日手を合わせていたのがよかったのかもしれませんが･･･一つ一つの歩みの過程に･･･神様達のエネルギー的な支えやインスピレーションがあったことが感じられます･･･本当にありがたいことです。

結果的に、僕の場合は･･･Ｋ君みたいに改まって、あたたかいエネルギーで伝えるようなタイプではなくて･･･普段の感じで、サラリと落ち着いて、優しさと理性を持って伝えるタイプだと気付きました。

この辺は、それぞれ自分の個性に合った本音の伝え方ってあるんでしょうね。

伝える形式も、Ｋ君は実際に会うか、電話などで伝えることを大切にしていましたが･･･僕は、メールやお手紙などでもよいと思っています。

ただ、大切な内容ほど･･･直接本人に伝えることが大事だと感じますし･･･相手が心で受け取れる範囲や、タイミングなどを配慮することは欠かせないと感じています。

この世界では･･･「本音」って言いますと、多くの場合･･･溜まっている感情を吐き出すようなことを言う場合が多いと思います。

僕は、それも本音かもしれないけど･･･まだまだ浅い本音だと感じています。

なにしろ･･･溜まっている感情をただぶつけるだけでは、そこに信頼関係は育まれません･･･。

それをきっかけに、お互いが本当に感じているところを理解し合えて･･･やっと信頼関係が育まれるんです。

もし感情を吐き出すだけの本音に固執した場合･･･逆に、お互いの感情がこじれて信頼関係が壊れてしまうことも多いと思います。

でも･･･誰もが魂においては、信頼関係を壊そうとは願っていないはずなのです。

不思議なもので、感情的にならずに･･･自分が本当に大切だと感じる真実を、サラリと伝えるだけでも･･･否定的な感情はどこかへ無くなって･･･心がスッキリすることが何度もありました。

ケンカの最中ですら･･･相手の本当の本音に気付いたり、逆に気付いてもらったと感じると･･･スッと感情が引いていくのを何度も感じました。

このことは、相手の反応を見ても、同じように感じているとわかることがありました。

つまり･･･相手を責めるような感情って、本当の本音の上に乗っているフタのようなもので･･･本当の本音を理解し合うことさえできたら･･･その感情も自然と癒されるんだと気付きました。

そう考えた時に、本当の本音を大切にして伝え合うってとても大事なことですよね。

信頼関係を育むだけではなく･･･自分自身の心の健康や、コミュニケーション能力の向上･･･それによって、人生の中での根本的な幸せも育まれていくように感じるのです。

だだ、そんなにも大事だからこそ、マイナス感情という大きな壁もあって･･･そこと向き合おうとするだけでも、エネルギーは必要ですし･･･他にも、時に勇気やリスクを受け入れる覚悟も必要になります。

では、あくまでも僕なりのものですが･･･。

本当の本音を伝える上で、大切だと感じているところを･･･以下にまとめてみました。

①相手との関係をどうしたいのか、自分の本当の気持ちを知ること。

②自分の感情は、できるだけ自分で消化しながら･･･自分の本当の本音を大切に･･･どう伝えたら信頼関係が育めるかを考える。

③どのように伝えたら一番相手の心に伝わりやすく、受け入れてもらいやすいか･･･また自分としても無理が無いか･･･自分らしいスタイルを見出す。

④実際に伝えて･･･もし相手が否定的に言い返してきてもかまわないし、できるだけ丁寧に応じようという覚悟を持つ。

このよう一つ一つ見てみると･･･①～④のいずれも、結構エネルギーや時間が必要とするんですよね。

ただ、ご安心頂きたいのは･･･僕の場合もそうでしたが、その縁が本当に運命の中で大切な縁の場合･･･そして、自分自身が心から信頼関係を育みたいと思っている場合･･･必ず神様達が力添えして下さります。

ですから、あまり義務とか責任のようには思わずに･･･あくまでも、まずは自分自身の心からの本音を正直に認識して･･･その想いに従っていけばよいのだと思います。

例えば･･･縁によっては「そこまで深く関わりたくない」･･･とか･･･「今はまだ伝えるべきではない」･･･とか･･･。

そのような比較的後ろ向きの想いでも、胸の魂があたたかくなったり･･･ホッとするような場合、それが本当の本音の場合もあると思います。

この場合は、逆に･･･義務とか責任で頑張って信頼関係を築こうとすることが、かえって自己犠牲となったり･･･相手の依存心を助長したり･･･すると、お互いの心からの幸せを遠ざけることになるかもしれません。

つまり、本当に心から伝えたいと思うことを･･･伝えたいと思う相手に･･･伝えたいと思う範囲で･･･伝えていけば十分なんですよね。

でも、そのプロセスの中で･･･さまざまな試行錯誤を通してこそ･･･少しずつ自分の本当の本音をハッキリと知り･･･また、どこまでが犠牲で･･･どこまでが奉仕なのか、という微妙で複雑な魂の学びを深めていけるものだとも思います。

ですから、これって運命の中で本当に大切にすべき縁･･･そして、心から信頼関係を育みたいと思える人にしか基本的にはできないですし･･･。

もし信頼関係が形成されたとしても･･･実はそこからも、信頼関係を継続していくためには･･･コツコツと向き合っていく必要もあるんですよね。

実際、僕は未だに毎日、海と数時間いろいろなことを話し合っていますし･･･。

（ほとんどたわいもないことですが(笑)）

Ｋ君とは、たまに電話すると･･･メチャクチャ長電話になります･･･(笑)

この二人とはもう、ケンカをすることはまずないのですが･･･それでも、お互いに新たに気付くところや、心の成長･･･日々の状況の変化などもあって、それを交流し合うだけでもなかなか時間がかかります。

ですから、このような本当の本音の交流って終わりがありませんし･･･心底からの信頼関係は、一人か二人いてくれたら十分だと僕は感じています。

ただ･･･今の時代は、僕もそうですが･･･誰もが心の奥にさまざまな苦しみや･･･痛みや･･･悲しみを抱いて生きています。

だからこそ、自分の気持ちをわかってほしかったり･･･本音で語り合う絆がほしかったり･･･そういう相手を求める気持ちも大きくなりやすいと思うのです。

そういう場合で、なかなか信頼関係を育める縁が周囲にない場合･･･まずは自分自身の気持ちをケアしていくことが大事だと思います。

状況によっては･･･無理をせずに、本当に少しずつ･･･コツコツと信頼関係を深めていくことも大事かもしれません。

また･･･このような信頼関係は、求めているだけでは、なかなか得られないもので･･･縁やタイミングもありますが･･･なによりも、お互いの努力があって、はじめて育まれるものです。

僕は今まで、いろいろな人に本当の本音を伝えてきました。

すると、時に･･･相手からも、自分なりに本当の本音を直接返してくれる人もいて･･･そういう友人や知人達とは、今も交流が続いています。

頻繁に会ったりはせずに浅い交流ですが･･･それでも、お互いに自分らしく交流できるのは、ありがたいなぁと感じます(^^)

一方で、こちらから本当の本音を伝えても、相手からの本当の本音は返ってこない場合もあります･･･。

その場合は･･･やはりそれ以上、信頼関係が深まることはなく･･･時期が来ると疎遠になることもありました。

そういう時って･･･悩むんですよね。

僕は、求める気持ちを満たしたいわけでもなくて･･･もちろん、感情のぶつけ合いをしたいわけでもなくて･･･ただ、その縁に相応しい距離感で信頼関係を育めたらと願っています。

相手との信頼関係を大切に想えばこそ･･･できるだけ、自分の感情は自分で消化する･･･自分が本当に伝えたいところに気付いて伝える努力をする･･･。

限られた縁の中で、お互いにそのような努力と経験の土台があって･･･やっと信頼関係は育まれるものだと思っています。

でも、こういうことって･･･例えば家族など、よほど距離が近くない限り･･･こちらから相手に求めるものではないとも感じるんですよ。

なぜなら、たぶん･･･このような正論を伝えて納得してもらったとしても、体のよい支配になりやすいと思うからです。

家族など、普段から顔を合わせる仲であれば･･･相手の心理状態を感じて、細かくフォローしていけるかもしれませんが･･･。

距離感がある場合は、理屈だけで理解してもらって･･･こちらに気を使って心を開いてくれても･･･そこには、本当の意味での信頼関係は生まれないと思います。

Ｋ君も僕にそうしてくれましたが･･･このようなことは、自分で心に向き合って気付き･･･内側から生まれたエネルギーによって自ら伝えてくれることを･･･信頼して待つことが基本だと感じています。

ですから、この記事も書こうかどうか･･･実は結構悩んだんです(^^;)

しかし、僕がそんな風に考えて悩んでいましたら･･･ある神様が微笑んで「書いて下さい」と言って下さりました。

先日の記事「魂の成長と神々の導き」の流れから、メリクルさんから「一歩引き下がって相手の成長を促してあげる」というメッセージもありましたので･･･やはりこの辺のことを、もうちょっと掘り下げてお伝えする必要性を感じていました。

僕自身、この部分はさんざん苦労してきましたし･･･未だに試行錯誤と成長の途上にあります。

でも、これってたぶん人生の基本の一つですし･･･もしここに高次元の神様達の支えが加われば･･･いろいろと調和して･･･本当に人が大切にすべきことや、進むべき道が見えてくるもののように感じています。

1月の記事「和合型の社会へ」では、ロンヤールさんから「信頼関係」や「和合」という言葉が出てきました。

最近はネットニュースとかでも、やたらと「信頼関係」という言葉を目にすることが増えてきましたので･･･やはり、すでにロンヤールさんがおっしゃるような時代へと向かっているのでしょうね。

今回は、あくまでも個人的な視点ではありますが･･･少しでも、ご参考になる部分がありましたら幸いです。

きっとお客様や読者様の中には･･･いろいろな人間関係の中で、僕とは違った視点で信頼関係を育むご経験を積まれている方もいらっしゃることでしょう(^^)

僕自身、お客様やご縁を下さった皆様と向き合わせて頂く中で･･･いろいろと学ばせて頂いています。

魂の成長に優劣はなく･･･本当は早いも遅いもなくて･･･非常に広大な森羅万象の中、全てが必然で･･･気付いた時がベストなタイミングなのだと思います。

ということで･･･よかったら、これからも共に一歩ずつ成長していけましたら･･･嬉しく、幸せに思います(^^)

ご覧下さりまして、ありがとうございました。