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【あなたのきっかけに】Episode 41 「確かめたくなるはず!」

文=増田萌絵

※この記事は「WITアプリ」で公開された記事を再掲載したものです。

ここまで『王様ランキング』の魅力をご紹介してきましたが、今回は『王様ランキング』が作成される上で増田が感激したものをいくつかご紹介しましょう!
思わず、アニメを見返したくなること間違いなし!

先ずは、アニメ『王様ランキング』に大きく関わる最終的な絵のルックについてです。
「優しい手描きのタッチで描かれている王様ランキング」、このコラムで口癖のように言っていますよね!

アニメなんだけど、少し絵本の世界にもいるみたいな体験をさせてくれる本作。思わず優しさを感じてしまう理由は色々ありますが、そのひとつは「線」です。

『王様ランキング』のキャラクターや小物を描く線って、少し通常のアニメを違う手法がとられているのに気づかれていましたか?
実は、手描きタッチにするために、鉛筆やクレヨンで書いたような線になるよう“線のみ”に撮影処理がかけられているんです!
今一度、本作を観ていただくと通常のアニメより線に強弱があり、柔らかさを感じられると思います!

さて、どんどん行きますよ!笑 お次はこれ!
以前、ヒリングの注意事項を皆さんにお見せしました!
今回も感銘を受けた設定を見つけたので、皆さんにお見せしちゃいます!

~増田ひと言メモ~
これ見た時、なるほど~!と感激して思わず、アニメを見返してしまいました。笑
ベビンとドーマスの立ち姿や動き等が細かく指定されています。
ここからもキャラクターたち一人一人の個性が大切にされていることが分かります!!

~増田ひと言メモ~
可愛い…!
以前、お仕事でご一緒したアニメーターの方が手や口元は感情がよく出るとおっしゃっていたのですが、今作品も手の表現の仕方までしっかりと考えられています。
描き方次第でこんなにも受ける印象が違うんだなと思うと、絵やアニメの表現って無限大だなぁと改めて感じます。

~増田ひと言メモ~
原作を読んだ時、この動きをどう表現するんだろうと思ったのが「カゲ」でした。今作品ならではの特徴的なキャラクターの表現は、制作現場でも試行錯誤でした。
基本何かに引っ付いているのですが、角度次第では立っているように見えてしまったりしたこともあったようです。
色々と研究されていて、口の出し方なども基本形をこのように設定で示してくれていますが、これは一例で描き手がこれを基に自由に描けるようにしてくれているのが、表現の可能性を高めてくれていると感じます!

そして、最後に第九話のプロップ設定もご紹介!

今作品では初めて紹介するプロップ設定。(※プロップ設定=主に小物の設定のこと)
これ実は制作に入った時にはケーキの設定がなかったのですが、制作中に設定を追加で作ったそうです!
単にケーキだと何でも良いわけではありません。
時代イメージが中世ヨーロッパ辺りということで、その時代に王族が実際に食べていたパンのようなケーキらしく、しっかりと時代背景を考えて設定化されています!
ちなみに上からかかっているものは生クリームではなく、アイシングでコーティングされているようですよ!

さぁ、今回のコラムでまたアニメを観返したくなっているでしょ?笑 確かめたくなってきているでしょ?笑
気がついたら、あなたは再生ボタンを押していることでしょう。

さて、次回は『王様ランキング』のご紹介ラストです!!
ラストまでボッジとカゲと共に駆け抜けますよ~!!

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