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2024.4.21「羊文学 LIVE 2024 "III"at YOKOHAMA ARENA」

昨年のツアー「if i were an angel,」で発表された横浜アリーナのワンマンライブ。あまりに唐突に大きい会場の発表で鳥肌が止まらなかった。しかも日付はなんと自分の誕生日。こんなことってあるんだってあるんですね。羊文学の過去最大規模のワンマンライブをお祝いする気持ちと、そのライブを誕生日に観れる、プレゼントを貰ったような感覚。今までにない不思議な気持ちで会場に向かった。
初めての横浜アリーナはとても広くてこの規模を完売させた羊文学は改めてすごいな…と実感。会場に着いたら既に完売になったグッズもあってこの規模でもう無いの!?と驚いた…ロンT全サイズないとかマジか…!グッズ一覧で事前に決めた量買うつもりが、「あれ、これもかわいいな」「どうせここまで買ったらメッシュバック貰えるとこまで…」「ポスターは確実に欲しい…」とか言って気づいたら当初の3倍くらいの額に。…まぁ今日誕生日だから良いでしょ!の気持ちで気づかなかったことにした。

17:00入場。待機列がとんでもない密集地帯を潜り抜けてやっとの思いで入れた会場。自分の席を探したらめちゃくちゃにステージに近い!近すぎる!大丈夫かこれ!?でもこれも誕生日プレゼントなのかな〜とか思いながらも、同時に命日になるんじゃないかと心配しながら開演を待っていた。開演と同時にステージ上に現れた3人。新しい衣装のモエカさんとゆりかさん。相変わらずの黒い服装のフクダヒロア。いかにも羊文学らしい身姿に会場はいくら大きくなれどいつもの雰囲気の3人になんだか安心した。
始まった一曲目は「予感」。いきなりのシューゲイザー感もりもりの轟音の中今から始まる羊文学の音楽に期待高まる選曲。ライティングも必要最低限、3人のシルエットだけが分かるステージ。目の前にいる「羊文学というロックバンド」がひしひしと伝わりこの上ない最高の開演だった。
「Addiction」では背後の大画面モニターに3人の様子が分割されて映し出された。ああいう演出めっっっつちゃ好き!最初にこのワンマンが発表された時に「武道館じゃないの!?」と思ったがこの演出を観たら「横アリで良かった〜!」と思わざるを得なかった。このパターンの演出にめっぽう弱いです。
そして三曲目「踊らない」。個人的に羊文学の中で一二を争うくらいに好きな曲。不穏な雰囲気のギターイントロに入った瞬間からゾワゾワっと鳥肌が立ちなんとも言えない感情に襲われた。演出なのかステージ上で音響的な問題で演奏しづらかったのか理由分からないけど、この日は全体的に演奏がローテンポだった気がする。でもだからこそ俺の好きなこの曲の歌詞はひとつひとつが粒だって聴こえて、いつも以上に歌詞が響いた。特に2番サビ前の全てがモエカさんの表情も相待って最高に良すぎた…自分の誕生日に聴きたかったこの曲を聴けてるなんて贅沢すぎる…幸せすぎるな…とか考えてたら結局泣きました。またこれかよ。
「ロマンス」を挟んで代表曲「1999」。スモークとライトの演出でステージは幻想的な雰囲気になり、歌う2人の新しい衣装がステージ上の風でひらひらと舞っていてとても綺麗だった。いつかこの曲もクリスマスライブで聴いてみたいな。

MCではうまく言葉がまとまらず、ひたすらに今日の状況に感謝の言葉を述べるモエカさん。しっかりと見守り、「ありがとうございます」の言葉に対して拍手を送り続ける会場がとても温かかった。

MC明けの「GO!」ではゆりかさんの煽りから全員でサビの入り「GO!」のフレーズを歌う。けどゆりかさんの煽りが優しいのなんの…もっと思い切り煽ってもいいのに!と思いつつもこの独特のゆるさが羊文学の良さでもある。
そして「若者たち」!これはとても良かった!羊文学の真骨頂と言わんばかりの轟音ギターがバチバチにカッコよくて鳥肌が止まらなかった。8分もあるこの曲のおかげで羊文学の音楽に肩までどっぷり疲れた感覚。3人のシルエットだけが確認できる程の発光演出に色んな意味でくらくらした。

正直ここから先はセトリが凄すぎてただただ圧巻。羊文学のベストアルバム出したら間違いなく入るんだろうな〜という曲ばかりで最高でした。特に「恋なんて」は「ざわめき」推しの俺としては「人間だった」と相まって改めていいEPだな〜と再確認させてくれる選曲だった。ひとつ言うと「OOPARTS」いつか原曲みたいに2度目のAメロ入る前のフクダヒロアのドラムで一気に世界観広がる感覚味わってみたいな。あれ最高すぎて原曲めちゃくちゃ好きだから。本編最後は「FOOL」で締め。羊文学を全身で感じれる最高の17曲だった。

アンコールに再度ステージに現れた3人。既に涙ぐんだ状態のモエカさんが言った「自分の人生じゃないみたい」という言葉が印象に残ってる。普段から流暢なMCではないけれどこの日は込み上げた気持ちと、まだ受け止めきれていない感情がごちゃ混ぜになっていたんだなと思った。ただ羊文学の横浜アリーナ公演は間違いなくそこにあった現実。ここまで連れてきてくれてありがとう。

「自分たちの芯をしっかり持っていないと潰されちゃう場所なんですよここは。だから3人がそれぞれ羊文学の芯のある柱になれるように、という意味を込めて"Ⅲ"というタイトルにしました。」と話したゆりかさん。アンダーグラウンドとメジャーの両立。その難しさを本人たちが1番分かってるからこそ個々の考えをしっかりと持って活動してきた羊文学が果たした今日という日。これからも変わらないスタンスで3人で羊文学というバンドを支え続けて欲しい。

最後にフクダヒロアのMC。「こんなどうしようもない大人も居るんだと思って、気軽に音楽聴いて、気軽に生活して、時に気軽にライブに遊びに来て欲しいなって思います。」まさしく羊文学はコレ。気軽な生活に寄り添ってくれる音楽。本人も気軽に生活してゆっくり休んでまた羊文学に戻ってきて欲しい。待ってます。

ラストは「夜を越えて」。「どこまでも一緒に行こうね」とモエカさんがMCで会場へ向けて送ったこの言葉がフラッシュバックする。4/21、横浜アリーナワンマンの夜を越えてこの先色んな景色を見せてくれると確信した。忘れられない誕生日をありがとう。またツアーで会いに行きます。

余談
フクダヒロアがMCで「色んな小さなライブハウスを経て横浜アリーナまで来れました。今後はガーデンシアターだったり、東京ドームだったり…」ワー!っと湧く会場に「いやそんな予定まだないよ笑」というモエカさん。終演後にツアーが発表され。ツアーファイナルはガーデンシアター!めちゃくちゃネタバレしてて笑った、最高です。


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