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【音楽活動レポ】2023年9−12月の音楽活動報告 op.4

皆様こんにちは。2023年も終わりがすぐそこまで見えていますが、いかがお過ごしでしょうか?今年一年、特に下半期は私にとっては本当にポジティブな出来事もネガティブな出来事もありすぎて、嵐のように一瞬で日々が過ぎていきました。

この記事を読んでくださる方の中にはご存知ない方もいらっしゃると思うので、少しだけ説明させて下さい。
私は現在、ベルギーの音楽大学の修士課程で勉強していますが、今年の8月ごろに学士課程を修了し修士課程へ進学するタイミングで家庭の経済的問題が発覚、一時は完全帰国になるかも、という状況になりました。その時に、個人的な事情ではありますが学費支援を募るクラウドファンディングを立ち上げ、有難いことにたくさんの方からの温かいご支援をいただきました。そのような甲斐もあり、今年一年はなんとか学費の目処が立ちまして、勉強を続けることができています。この記事は、クラウドファンディング、または個人的に様々な形で支援して下さった方への活動報告を目的としています。(英語版も後日投稿予定です。)

9月

LUCA Chamber Orchestra


シーズン最初の大きな本番は、自分が在籍している大学での室内楽オーケストラでした。今年も有難いことに2ndヴァイオリンの一番前で弾かせていただき、大変勉強になりました。特にプログラムの中で楽しかったのは、モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲。モーツァルトらしさが溢れる、とても華やかで高貴な印象の曲で、私自身、とても好きな作品の一つでもあったので、今回演奏する機会に恵まれて嬉しかったです。ソリストは学内の友人であり、素晴らしい音楽家の二人が務めてくれました。

10月

Brussels Philharmonic Orchestra

10月の頭に学校の友達から急遽話をもらい、彼女の代わりに参加することになったオーケストラのコンサート。残念ながらここには投稿のリンクを貼り付けられませんでしたが、私のFacebookにいくつかオーケストラのアカウントから引用したものをポストしているので、そちらもご覧いただけると嬉しいです。ドヴォルザークの交響曲8番は何度か弾いたことがありましたがいずれの時も1stヴァイオリンで、今回は2ndヴァイオリンで参加させてもらえたのはとても勉強になりました。

Limbrugs Jeugd Sinfonie Orkest

InstagramのDMでヴァイオリン奏者を探しているので、良ければ参加しませんか?とお話をいただいたことがきっかけで参加したプロジェクト。リハーサル及びコンサートはオランダのマーストリヒトで行われ、毎週末通うのは少しハードでしたが、マーストリヒトは初めて訪れる街だったので、とてもワクワクしながらリハーサルに参加してました。こちらのプロジェクトではドヴォルザークの交響曲第9番、そしてメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を演奏しました。実は先のBPOのコンサートとこのプロジェクトのコンサートが連日で、その週末は結果的にドヴォルザークばかり弾くことになったのも良い思い出です。笑

11月

シント=トロイデン市のセレモニーでのBGM演奏

ここに書くほど大きなことではないのですが、知り合いの方からお誘いいただき、シントトロイデン市での第一次世界大戦休戦記念日のセレモニーで演奏のお仕事をしてきました。屋外だったので当日雨が降らないか心配でしたが、その日はラッキーなことに良い天気でした(でもまあまあ寒かったので大変だった)。墓地でヴァイオリンを弾く、という経験もなかなかないと思うので、これはこれでとても興味深い経験をすることができました。

Brussels Philharmonic Orchestra

10月のコンサートに友だちのピンチヒッターで参加したオケから、有難いことに再びお誘いいただき、参加しました。マーストリヒトのプロジェクトで弾いたメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を、こんなに早くまた弾けるとは思わず。笑 そして先月は1stヴァイオリン、今回は2ndヴァイオリンと短期間で両パート制覇できたので結果的にすごく勉強になりました。ベートーヴェンの交響曲第3番は、3月にユースオケの方でも弾いていたのですが、その時にあまりにも弾けなくて自分の中で課題が残った感じになっていたので、前回弾いた時のことを踏まえ、再チャレンジできたのはとてもよかったです。

LUCA Strings

怒涛の11月、こちらは大学の弦楽アンサンブルプロジェクトでした。今年はかなりチャレンジングなプログラムで、チャイコフスキーの弦楽セレナーデ、バルトークの弦楽器のためのディヴェルティメント、そして大学の作曲科の学生が書いた新曲を演奏しました。チャイコフスキーは弾いた経験があったのでよかったのですが、バルトークとその新曲はまあ合わせるのが大変で、リハーサルも大変でした。最近はこのような新曲や現代曲など、コンテンポラリーの作品に触れることも多くなり、一段と新しい世界が見えるようになりました。また、大学のコンサートホールだけでなく、周辺の町の教会でもアウトリーチ活動として日曜日の朝に縮小版のプログラムでコンサートがありました。

Mahler Student Festival Orchestra

11月一番大きな本番。今年3月にマーラーの交響曲第2番での旗揚げ公演に関わったご縁で、今回のプロジェクトにも参加させていただきました。今回はマーラーの9番の交響曲の他、それに続く前奏曲としてオーケストラのために書かれた新曲を演奏しました。学生のみでマーラーを始めとした大規模編成の作品に挑戦するという、とても刺激の多いプロジェクトに参加できる機会はそうないので、このご縁を大切にできたらなと思います。来年はブルックナーの交響曲第9番、そしてベートーヴェンの交響曲第9番のコンサートがある予定です(※スケジュールの都合で私が参加できるかはまだ不明)。

12月

アトリエでのクローズドコンサート

オフィシャルなコンサートでは無いのですが、これまたご縁があってLaurenceさんという画家さんの素敵なアトリエでミニコンサートをさせていただきました。サロンコンサートのような形式も、チェンバロとのデュオも初めてで慣れないことだらけでしたが、とても楽しく、そして終始温かい雰囲気の中で演奏できたことがとても嬉しかったです。オーケストラのような大きなプロジェクトも楽しいですが、今後はこういう場所での室内楽のコンサートも、もっとたくさんできたらいいなと思っています。

おわりに

さて、大変長く書き綴ってしまいましたが、新シーズンに入ってからも、とてもたくさんのプロジェクト、コンサートに参加でき、やはり自分は人とのご縁に恵まれているな、と実感しました。この4年間、現地人、日本人問わず本当に人との出会いに恵まれていたなと感じます。日本に完全帰国しなければいけないかもしれないという状況になった時も、自分のヴァイオリンの先生をはじめ、たくさんの友人・知人が心配してくれ、どうにか私がここで勉強を続けられる方法はないかと協力して下さり、精神的にもとても支えられました。

2024年はもっと飛躍できるよう、またコツコツと努力を積み上げ、私なりのペースでたくさんの人に音楽で恩返し、または恩送りができるように日々を大切に過ごせていけたらと思います。2023年、私に関わって下さった全ての方に、この場を借りてお礼申し上げます。2024年もどうぞよろしくお願い致します!

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