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[韓国・釜山 子連れ旅行記](3)人気ビーチ・海雲台に行ってみよう!( 「教育発想源」番外編)

「子どもを連れての海外旅行はどんな感じにやるのか知りたい」というお声を多くいただいたので、「教育発想源」の番外編として、今年4月にうちの3兄弟を連れていった韓国の釜山への旅行の様子をお届けしています。

第1回第2回と予想以上の反響をいただきまして、今回は第3回です。何かひとつでもお役にお役に立てる話があれば嬉しいです。

第1回はこちら。
第2回はこちら

第3回では、ビーチリゾートとして世界的観光地となっている海雲台(ヘウンデ)に行った様子をお伝えします。


■[韓国・釜山 子連れ旅行記](3)人気ビーチ・海雲台に行ってみよう!

●今回の釜山旅行メンバー
・父(筆者)、12歳長男、9歳次男、6歳三男

釜山屈指の繁華街・西面(ソミョン)に行っていろいろ見たり食べたりした後は、地下鉄2号線に乗って海雲台(ヘウンデ)に向かうことにしました。

海雲台といえば国際的にも有名なビーチリゾートで、日本人をはじめたくさんの外国人が訪れる釜山観光の定番中の定番の場所ですが、なぜ人混みが嫌いな僕がそこへ行こうとしたかというと、12年前に当時0歳の長男が初めて海外旅行に行って泊まった場所が海雲台だったから。いま12歳になった長男が、そこを見てみたいんだとか。

海雲台駅に到着!

釜山交通公社(釜山地下鉄)2号線のラインカラーは黄緑。西面駅から海雲台駅はすぐ近くというイメージがあったのですが、乗ってみたら16駅もあって30分近く離れていました……。乗客の数もかなり多い。駅番号は海雲台駅が203、西面駅が219でした。

というわけで、海雲台駅に到着ー。

亀南路は広くて、子どもたちはやたらはしゃぐ。

海雲台駅から海岸に向かって東南に700mほど、クナム路(亀南路)という名のメインロードが伸びています。海雲台観光の定番のストリートで、中央帯が広場になっており歩行者天国のように歩けます。左右にはいろいろな有名店が立ち並んでます。

でっかいオデンが

日本のおでんのような串料理のオブジェが立っている印象的な建物。この料理はまさに韓国でもオデンと呼ばれている定番料理。このお店ではオデンを買ったり食べたりできるのはもちろん、オデン作り体験などもできるんだとか。

海雲台ビーチに到着!

亀南路を歩いていくと、海雲台海水浴場に到着。ハワイでいうワイキキビーチのように、韓国を代表するビーチリゾート。夏になるとたくさんの人で賑わいます。

子どもたちには、汚れてもいいから自由に遊ばせることに。東京生まれ東京育ちの子どもたちはあまり砂浜を知らないので、さっそく好き勝手にはしゃいでいました。

中学1年生はもう砂浜ごときで喜ばない

9歳次男、6歳三男は靴と靴下を脱いで砂浜ではしゃいで遊ぶも、今春に中学校に入学する12歳の長男はそこまで砂浜にはテンションは上がっておらず、みんなの荷物を見とくからーとまったり。砂浜で喜ぶのは小学生までなのかな。

ちなみに、子どもを裸足でビーチや砂場で遊ばせることはとても良いことだと僕は思っていて、たとえ砂まみれになろうが汚れようが、子どもが砂で遊びたいという時は自由に遊ばせてます。一応そういうこともあろうかと、替えの靴下とスポーツタオルを持ってきてました。

それにしても、12年前に比べると海雲台の様子も随分と変わりました。大きなビルがたくさん建っていますが、12年前はあんな高いビルはなかったぞ。

12年前に海雲台ビーチで撮った写真

ということで12年前に海雲台で撮った写真も引っ張り出してきましたが、やっぱりあの3連の高いビルは当時にはないですね。この後ろ側(西側)の高いビルの数々は当時からけっこう建ってたけど、東側は今ほど建っていないのが分かりますね。

このHAEUNDEのモニュメントも、12年前にはなかった気が。チャガルチ市場にもできていたので、この12年の間のトレンドなのでしょう。東京ではTOKYOのモニュメントが1.6億円もかかったそうですが、これらは相場が知りたいところ。

こいつら全然帰ろうとしない……

海雲台海水浴場は砂しかないので、子どもたちもすぐ飽きるかと思ったら、いつまでも遊び続けている……。ちなみに12年前に泊まったのが正面に見えている横長の建物で、ウェスティン朝鮮釜山というホテル。あのホテルもなかなか良かった。その左の小山のような場所が冬柏島という半島で、ここも全体的に自然公園になってて散策が気持ちよかったです。

おー、足湯があるではないか。

子どもたちが砂浜で遊んでいる間、彼らの足が洗える場所を探してみようとうろうろしてたら、温泉足湯を発見! 海水浴場沿いにシーライフ釜山という水族館がありますが、その西隣の観光案内所の隣りにあります。

でも、子どもたちの足が砂まみれで、温浴前に足を洗う場所があるのですが、そこの監視員みたいなオジサンが多分「あっちにトイレがあるから、そこで足を洗ってからおいで」みたいなことを言ってたんですね。トイレの洗面台で足を洗うのかな……、と思って、そのまた西の隣にある公衆トイレに行ってみたら……

トイレの前に、足洗い場が!

オジサンの言っていたトイレの前に、足を洗う小さなプールがありました。ここで足を洗ってこいということだったのね。海雲台の砂浜でお子さんを遊ばせる方は、これで帰る前に思う存分、足の砂を落とせますね。こういうの、日本のあらゆる観光地や児童公園に欲しいなあ。

足湯のスペースはけっこう広い

海雲台の足湯はロッカーもあるし、50人ぐらいは入れる広さもあるし、屋根のある場所もあるしで、なかなかゆったりできる場所です。あまり熱くはないのですが、子どもたちも気に入ってゆっくり楽しんでました。

警察署の前のキャラクター。ピーポくんみたいなやつか。

さて、海雲台はビーチリゾートとしても有名ですが、100年以上の歴史を持つ伝統市場があることでも有名。亀路南から北側に入ると、200mほどの直線にいろんなお店がズラリと並んでいます。

海雲台伝統市場を歩いてみる。

12年前もここに行ったのですが、当時はもっと汚かった気がする。今は外国人観光客もいっぱい来るし、かなり観光地化したストリートになっている感じがします。飲食店も「テレビに出ました」みたいな出演者の写真がズラズラ並ぶお店が多かったですね。

海雲台伝統市場の中で一番行列ができていたお店。

海雲台市場の東の端っこにあるこの店が、一番行列が長かったです。多分ホットクのお店。ホットクって日本で言うと何だろ、揚げパンというかおやきというか、漢字で胡餅と書く韓国ならではのスイーツです。

海雲台の裏通りを歩いていく

伝統市場の甘い食べ歩きの誘惑も押さえて、早めの夕食を食べるために裏路地へ。実は9歳次男が僕のkindle unlimitedでいくつか入れていた韓国の特集本をいろいろ読み込んだらしく、「プサンの若者たちの間では今、ティッコギという肉料理がめちゃくちゃ人気なんだって。食べてみたい!」と言ってきて、「えっ、何だそれ、知らない!」と驚いたんですね。

そこで海雲台にいる時にスマホのGoogle Mapで「ティッコギ」と入力してみたら、先ほどまでいた西面には何店もあるようだったのですが、海雲台では1店だけ出てきたので、行ってみることにしたのです。「キメキム家ネ ティッコギ」という店名らしいのですが……

この店で合ってるのかな……

地図だとこの店らしいんだけど、なんだか個人経営っぽい6卓ぐらいの小さなお店で、中で店員のおばちゃんたちがくつろいでいて、他に誰もいない。GoogleMapをもう一度見たら、オープン5分前。おばちゃんが気づいてすごく捲し立てられている感じに話しかけられ、日本語はもちろん英語もほとんど通じなくて、表情を見たらなんか怒られている気も。

思い切って「ティッコギのお店?」と聞いてみると、突然笑顔で「ネ、ネ、ティッコギ、ティッコギ!」と招き入れられて、席を薦められました。ちなみに韓国語で「ネ」は「はい・イエス」の意味だと後で知ることに。

壁に掛けられたメニュー表。韓国語オンリーだ……

席の横の壁にメニューがあったのですが、ハングル語だけなので全く分からない。とりあえず一番上のメニューを指して「これがティッコギ?」と聞くと、「そうそう」と言われたので、よく分からないけど「700g 32500ウォン」と書かれているやつを指差して注文してみました。

これが噂のティッコギかっ。

すると、おばちゃんが鉄板を用意して、ガッサリと肉を焼き始めました。サムギョプサルのように、店員さんが焼いて切ってくれるスタイル。サムギョプサルは長いバラ肉が特徴ですが、これはなんだか分厚い豚肉の塊を焼いている感じ。めちゃ美味そうな匂いがするけど、どういう特徴の料理なんだろ……。

でも肉肉しいので子どもたちはヒャッホーとテンション高く、スマホやコンデジで写真を撮りまくり。サンチュやらキムチやら味噌やらスパイスやら、韓国特有の大量サービスの小皿が並ぶ。

子どもたちはめちゃくちゃテンション高め。

「これがティッコギという料理……?」と、肉を焼くおばちゃんに言葉が通じないけど言ってみると、「ネ、ネ、ティッコギ、ティッコギ」と自分の首の後ろを指差して笑顔で答えます。首の後ろのことをティッコギと言うのかな?

食べてみると、焼肉ではあるのですが、ものすごく歯応えがあって肉を食べている充実感が高い。子どもたちも、1日目に食べたテジカルビの何倍も美味い!と頬張り、帰国後も全員が「韓国でいろいろ食べた中で一番美味しかったのは、あのティッコギ」と言っていたほどでした。

後で調べてみると、ティッコギとは韓国語で「後ろ側の肉」、つまり豚の後頭部の肉という意味。釜山市の隣りの金海市には屠殺場が多く、そこの職人たちは良い部位を出荷した後の後頭部などの骨周りの肉を削いで集め、賄いとしていたんだとか。それが、味が良いのに捨てる部分だから安いということで、リーズナブルに食べたい釜山の若者たちの間で流行り始めたんだそうです。このお店の店名の「キメ」というのは金海市のことなんですね多分。

つまりティッコギとは、日本でいうホルモンとか手羽元などのように肉の部位の名前であり、その料理や調理方法は店によって違うようです。このお店は焼肉として提供しているからサムギョプサルに食べ方が似てるということ。

蒸した卵のスープ「ケランチム」。めちゃ美味い!

そして子どもたちが感動していたのが、この熱々の卵のスープ。鶏卵はケラン、蒸し物はチムで、ケランチムと呼ばれる料理なのですが、これがプルプルの卵でとにかく美味い。子どもたちが「マシッソヨ、マシッソヨ!」と笑顔で店員さんに言うので、もう1つサービスしてくれました。

また、いろんな調味料が小皿に載っていますが、子どもたちはカレーパウダーが思いの外美味しかったらしく、サンチュに巻いた肉にガッサリつけてパクパク食べていました。

9歳次男、めちゃくちゃお店を気に入る。

4時の開店時には僕らしかいなかったお店も、1時間もするとほぼ満席状態に。でも海雲台市場から近いのに、外国人観光客はほとんどおらず、地元韓国の人ばかり。地元の人気店なんでしょうね。

ティッコギの存在を僕らに教えてくれた9歳次男は、とにかくこの店のことが気に入ってしばらく写真を撮りまくり。今回も「韓国のことを書くなら、読者の皆さんにティッコギの良さを伝えてほしい」とやたら言うので、たくさん書きました……。でも確かに、他に釜山で食べたテジカルビやサムギョプサルの店よりも、この店は一番美味しかった気がする。

海雲台の繁華街はこんな感じ。

ごはんを食べ終わった頃はまだ午後5時頃で明るく、自分一人ならこれからまだまだ散策もするのですが、子どもたちは朝から歩きっぱなしで十分に遊んだし、日本でも6時には帰宅しているので、ホテルに戻ろうということに。ティッコギでお腹いっぱいだしね。

というわけで、海雲台駅から地下鉄に乗って、西面駅乗り換えでホテルの最寄駅の釜山駅駅まで帰ることにします。

ダンキンドーナツを見た子どもたち、大興奮

駅構内でダンキンドーナツの店舗を見つけた子どもたち、「ミスタードーナツみたいな、見たことない店がある!」とやたら興奮気味。そうか、もう日本には米軍基地内以外にはダンキンドーナツってないんだった。でも韓国ではミスタードーナツを駆逐してしまったほど、たくさん店舗数のあるドーナツチェーン。いくつかホテルに買って帰りました。

釜山駅に到着。
釜山駅近くのパン屋さん。日本のパン屋さんとなんか違う。

早い時間にホテルに帰るから、夜にお腹が空くかもしれないと、駅前のパン屋さんに寄ることに。パリバケット(Paris Baquette)という、韓国国内に3000店舗以上あるという巨大ベーカリチェーン。パンだけでなくケーキもあるし東洋菓子もあるしと、日本とはまた雰囲気が違う感じで、子どもたちも興味津々。

「三国志」の関羽がいるじゃないか

そう言えば、釜山駅前の中華街の一角に、関羽の銅像が。この右側には対として張飛の銅像も建っていますよ。

この銅像は誰?(中国史の人物です)

張飛の銅像の数メートル後ろには、こんな長いヒゲの銅像が。剣を持っていますが、これは誰の銅像でしょうか? なんとこれ、項羽なんだそうです。まさか。横山光輝の『項羽と劉邦』や本宮ひろ志の『赤龍王』を読んでいる長男や次男たち、「これが項羽!?」とビックリですよ。ちなみにこの左には対として、虞美人の銅像もありますけどね。

結局、ホテルでパリバケのパン祭り。

先ほどパリバケットで買ってきたパンたち、明日の朝ごはんにでもと思っていたら、子どもたちも「何だか美味そう」と、結局夜食大会になって全部食べてしまうことに。

うちの子どもたちは普段は午後9時を目処に寝かせているので、この日はもう9時前には眠くなって、早めにベッドに入って寝てくれました。私も持ってきたノートPCでいくつかの仕事を終わらせて、早めに就寝。明日はいよいよ帰国の日。


さて、子どもを連れて海外旅行に行くという話をする時に、お子さんを持つ親御さんたちからよく聞かれるのが、「外国に行った時、子どもが現地の料理を食べてくれるのかどうか不安」という心配の声です。

これについては、私はいつも特には気にしていません。今回の釜山への旅行の時も、子どもたちには「もしかしたらキムチとか辛い料理ばかりかもしれないぞ」などと言っておいたのですが、子どもたちも「えー、そうだったらどうしよう」と不安がりながらも、外国はそういうものだと割り切っていたみたいです。

確かに、好き嫌いが多い子であれば、この料理は知らないから嫌だ、この料理は美味しくなさそう、とあれこれうるさいかもしれません。でも、他の店を探せる日本国内と違って、外国は結局他に行っても外国料理なわけですから、他に食べるものもなく、子どもはお腹が空いて仕方なく食べようとするものです。

でも、ある程度は「ああ、食べれるわ」というものであり、しかも数日にわたって外国にいたら、子どもは日本食の味のことなど頭から消えてしまうんですね。

それで結局は、現地に馴染むのが大人より早い。12歳の長男は6歳の時に10日間ほどスイスを巡ったら、いつの間にかフォークもナイフも完璧に使えるようになっていました。今回の釜山旅行でも、9歳次男も6歳三男も今まで敬遠していたキムチが大好物になってしまい、ある程度の辛い料理も平気になってしまいました。

ただ、我が家は私が毎日子どもたちの食事を作っているのですが、そんなに多くはないレパートリーでも、和食もあれば洋食もあれば中華も作る、というようにいろんなジャンルを食べさせていることがプラスに働いているかもしれません。

「和食しかダメだ。朝はやっぱり味噌汁よ」などという人の家庭は、やっぱり海外では駄々をこねることになるでしょう。いちいち「あー日本で漬物が食いたい」などと愚痴を言って場の空気を壊します。

でも、例えば中華料理に慣れさせておけば、大抵の大都市にはチャイナタウンがありますから、迷ったら「チャーハンでも食べときますか」などと回避策になります。そう言えばうちの子も離乳食が始まった頃の海外旅行は、華僑のチャーハンはかなり重宝しましたね。

まずは、大人である親が「これは食べられない」「あれはダメかもしれない」などと偏食にならず、何でもとりあえず食べてみる好奇心を持ってみることです。

子どもと一緒に「この国にはどんな料理があるかなあ」などとワクワクしたらいいのです。自分に合う料理が見つかったらラッキー、ぐらいの感覚で、いろんな料理に出会うことを楽しんでいけばいいのです。

まあ、最近はどこの都市もオシャレな店が増えているし、外国人観光客も好きそうなレベルの高い料理も増えました。お子さんへの「何も食べられなかったらどうしよう」という心配は、あまり要らないのではないかと思います。


そんなわけで、第4回へ続く。


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