もう聞けないと思った音楽。もう見れないと思った映画
私は中学生のころから邦楽ロックが好きで、バンドマンが大好きだった。肩ひもを最大限伸ばして、膝のあたりで弾いているベースマンに夢中になっていた。前髪は重ためのマッシュが好みだったし、黒いスキニーを履いている人が私にとっての正義だった。売れてないのに、世界平和を願う歌が好きだった。
ただ、「好き」だけでは、私の想いは届かなかったことだってある。好きになって何度もライブに通ったバンドのいくつかは解散してしまったし、グッズのTシャツにサインを書いてもらった好きな人たちの音楽はもう鳴